「自分だけが不幸」と思うとき

幼少期に円形脱毛になってから、30年…
今さら新たに毛が抜けてもショックは受けない。
感覚が麻痺していると言うべきか、自分の体質(宿命)と受け入れていると言うべきか…

子供の頃から円形脱毛であることに「自分だけが不幸と思うな」と両親に言われてきた。
世の中もっと重い病気になっている人もいるから、学校にいって遊んで、勉強できているあなたは恵まれている、円形脱毛は命を脅かすものではなくてよかった、という見解のようだ。

もちろん、私自身も普段は円形脱毛で面倒なこともあるけれど、不幸とは思っていない。

大学を卒業し、就職し、結婚もして…
円形脱毛でない人と同じような人生というか、ごく一般的な人生を歩んでいるから不幸と思っていない。

でも、「自分だけが不幸」と思ってしまうときがある。

例えば、私は結婚して子供を望んでいるが3年以上妊娠していない。医者には太っているからじゃないか?と言われ、血液検査を受けたが異常なし。(太っている→糖尿病→不妊となるらしい)

姉は私と同じような体型をしているが、すでに2人出産している。自分が妊娠できない理由がよくわからず、もやもや…
そんなときに、「自分は円形脱毛だけでなく妊娠もできない。なんで自分だけこんな体で生まれたんだろう」と思ってしまう。完全にネガティブモードに入ってしまっている。

髪が抜けること自体は命に関わることではない。
でも、心に「しこり」ができる。それが長く続けば続くほど、「しこり」は何層にも重ねて厚くなる。
そして、普段は気にしない「しこり」が、何か起きると突然顔を出す。

「しこり」は薬では治らない。
自分でもこの「しこり」の消し方がわからない。
私にとって、しこりが顔を出すとき=不幸を感じるときなのだ。

今、自分ができることは、しこりが見えないくらいまぶしいところで過ごすこと。(明るく過ごすこと)
もし、しこりを見てしまったら、3秒以内に目をそらすこと。(3秒ルールで目をそらせばセーフ的な発想)

そうやって、やっていくしかない。

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