コシナ20mmをOM-4に付けて遊ぶ
珈琲色のコーティング
みなさま、物欲はちゃんと制御できていますか。おしゃまです。
なにか倒錯気味なわたくしの生活ですが、もうこうなったら仕方がない、転がる坂は重力に逆らわず転がっていこうじゃないか、腹を決めて数年ぶりにオリンパスOM-4を購入しました。
ファインダー内液晶が一部隠れていると注釈が付いてましたが、実際にはどこなのかわからない。
多少シャドーボタンの反応がわるい気もしましたが使用には問題ない!と判断した次第です。
レンズ交換式一眼レフですから、もちろんレンズが必要です。
先にボディを買って数日ガチャガチャしてたのですが、金策(一日200円貯金がある程度貯まってました)が実ってまたカメラ屋さんへ。
ですがこの前と同じでOMマウントレンズは2本しか在庫がなく、1本は昔も持ってた28mmf3.5。これでも良かったものの、もう1本が20mmという、おしゃまには未知の画角。ZUIKOじゃないのですが…
というわけで、コシナワイドアングル20mmf3.8をまず買うことに。
早速のロモグラフィーの400を詰めて、いつもの喫茶店へ。
このレンズ、フィルター径が62mmもある。
いにしえの超広角とはいえ、前玉を割ったりしたら大ごとなのですぐ中古フィルターを付けてもらった。
それでもゴミは付きやすいから気を遣います。
ほんのり珈琲色のコーティングが、夜の喫茶店では際だつ気がします。
実写篇(街あるき案内風に)
もともとweb上での評判が高くないレンズではありますので、半ば不安であったことは事実ですが、20㎜の画角をOMの明るく大きいファインダーで体感するのは、とても楽しいことでした。
やはり縦位置だと歪曲がきついですね。
でっ お店で着席しての1枚。
結構仰ぎ見る位置にある白熱灯の「鳥かご」とテーブルの上のカップが同時に収まってしまう。
それにしてもこの色が転んでる感じ、たまに使う20年程度の期限切れフィルムとよく似た効果が出ている! たしか開放での撮影だったと記憶していますが、これはクセ玉ですね。気に入りました。
マルチスポット測光で4点ほど入力してシャッターを押したカット。
翌日朝は快晴。逆光で22まで絞り込むと盛大に光量落ちします。
水田地帯にやってきました。太陽に背を向けているのでそんなにクセは感じられませんね。
そしていきなり週末に飛びます。雨上がりですが時々ぽつぽつ落ちてきてカメラをしまうような天気でした。
これから急坂を転げ落ちてみましょう(笑)
狭くて急勾配、下り一方通行だからまだいいものの、これが対面通行で登りもありだったら、そしてもっと長い坂だったらすごい名所(?)になっていたかも知れません。たまたまYouTubeでみた、東大阪市と奈良とを結ぶ国道308号暗峠(暗越奈良街道)を髣髴とさせます。ちなみに子供の通学時間帯は車両通行止です。
かってに仙台八十八景に指定したいです……なんで88かって……知らないよ(笑)
もうだいぶバス通りちかくまで下りてきて振りかえる。派手にゴーストが発生しています。
さらに狭いバス通りを下ると、鹿落坂です。頻繁に車が通るのですが歩く人も多く、どちらの立場でもスリリングですがひとまず広瀬川に落ちないように気をつけましょう。命取りです。
桜ケ岡公園、通称西公園まできました。ここでちかてつに乗りたい誘惑を振り切ってまだまだ歩きます。近くのタワマンがピサの斜塔のように歪曲してます。マンション建設ラッシュの仙台は、まちあるき写真愛好家のおしゃまにとっては喜べないです。買えないし(怒
広瀬川に架かる仲の瀬橋、東北道の仙台宮城インターを経て山形県へ向かう国道48号につながる、仙台西道路と二層構造の橋ですが、そのたもとに架かる歩道橋の上から。ふつうの歩道橋より高く感じられ、山からの風も直撃するのでなかなかに怖いポイントです。この日も強風が時折吹いていました。
強風で落葉が渦を巻いていたのですかさずシャッター押しましたが、これくらいの画角になると小さく写っているだけで謎写真ですね。
最後はかなり希少になったトマソンで締めましょう。
前にも同じ物件載せてたらごめんなさいなのですが、なにげなく近寄って全体が写るのは20㎜ならではだと思います。
たぶん仙台最後の大型物件ですが、すでに不動産屋としての役目を終えたらしく、近隣のビル建設の現場事務所として使われているようでした。
OM-4についても語りたい
急坂以降はほぼ絞り優先オートで撮影しました。電子シャッターのOM-4でシャッターダイヤルはたんなるスイッチのはずなのですが、以前使った個体ほどではないものの渋いというか固いです。回すとき、コシナレンズのマウント近くにあるボタンにも指が当たり、回しにくい面があったのでそうした次第です。
おしゃまの初OMであったOM-1は機械式シャッターでしたから、ダイヤルを回すとシャシャシャシャシャカッ!と音がして、感触も最高でした。
また今回購入した個体は前期型で、CPUによる電池の消耗が早いと言われていたり、ファインダー液晶をonにするのにシャッターボタン半押しが必要だったりと、まだ熟成が進んでいなかった時期の製造と思われます。一応Bと1/60だけメカニカルシャッターになっていて、急な電池切れに対応しているのですが、やはり予備の電池は必携です。
初20㎜レンズの印象
いままで使用したことのある50、45、40、38、35、28㎜のいずれでも、基本は目の前にみえるものを画角の差はあれど「切り取る」ことに変わりはなかったように思います。
それが、この20㎜では、遠近感や歪曲はともかくとしても画角自体は、おしゃま個人の意見ですが、肉眼の世界に近く感じられます。
人間の眼って、周辺部は流れてるけれども、ブライトフレームなどなくてシームレスですよね。
だからいままでにない新鮮な写真的経験をさせてもらった、気がするのです。
もちろん1本目の撮影でその特徴を生かしきれたとは思っていませんが、そういう技法的なことを語るのはほかの方にお任せしておきます(語るほどの経験ないですし)
それにしても現在超広角というと20㎜よりさらに短く、ズームでしょうが広角端が12㎜とかいうレンズがあるのですね。いやはや。
クセ玉コシナを愛でるへそ曲がり
しかしコシナの20㎜f3.8、事前リサーチではけなされ放題なことがほとんどでしたが、おしゃま的にはこれは面白いレンズだと思います。
色が転んで…というのは欠点かも知れませんが、そこまでいかなくても濃厚な(すぎる?)発色は現代の計算ずく、理論多めで設計されるレンズ(現代のコシナレンズだって例外ではないでしょうが)にはない強烈な個性を感じさせます。
またこれであそび倒してやろうじゃないの。
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