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ユーミンとやさしさに包まれたい

テレビの自動録画一覧を見ていたら
ユーミンの特番があったことに気がついた。

ユーミンは昔から好き。
そして去年の紅白で歌った
「やさしさに包まれたなら」は特別好き。

——小さい頃は神様がいて
——不思議に夢を叶えてくれた

この歌い出しに
幾度となく心が温められた。
じわりと染み入るような
そして繊細で気をつけていないと
すぐに消えてしまいそうな
そっと側にいてくれるようなやさしさに。

大人になって
ものすごく満ち足りた気持ちで
朝目覚めることもあった。
きっとこれが
小さい頃に感じていた「やさしさ」なのだろう。


仕事をしながら番組を見ていると
好きな曲が流れていく。
——素敵だなぁ、好きだなぁ
としみじみ思いながらいい気分に浸り、
夕食後に明日のお弁当用に料理をしている最中には
Amazon Musicでユーミンの曲を流し続けた。

思い出すのは学生の頃、
「新しい」曲がステータスであり
新曲が発表されてから数週間もすれば
もう「古い」曲になってしまって
その「古い」曲を聞くことは
小馬鹿にされることだった。

年齢がそうさせたのか
そういう時代だったのか
私にはわからないけど、
新しい音楽に疎い私は
ついていく熱心さもなく、
突っぱねるほどの勇気もなく
ただへらへらとその場で話を合わせていた。

近頃は音楽のサブスクリプションが定着して
時代は関係なく
好きな時に好きな曲を存分に楽しむことができる。
新しかろうが古かろうが関係なくて
好きか、そうじゃないかだけしかそこにはない。

好きなものを好きと言えなかった自分も
好きなものを好きでい続けることを許さなかった時代も
それらはとうに「古く」、
今こうして好きと声を大にして言えることは
とても嬉しい。

このやさしさが続きますように。

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