a certain サ店
本を持って喫茶店に行こう。思い立ち、決行。
天気も良く、新調した靴を履いて気分も良い。喫茶店は家を出て駅方面の辛うじて賑やかな町の方にある。
自分はここ、東北の田舎に20年以上も住んでいるのだが、方向音痴であった。信号を渡った後で、駅方面と逆方向に歩いていることに気づく。
然し、またすぐに引き返すのは、恥ずかしい。周囲に人はおらず、信号を渡っていたときに自分を認識しただろう車はとうに通り過ぎている。それでも恥ずかしいもんは恥ずかしい。
やむなし、遠回りをすることにする。
ゲ