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誘う策

創作活動をしていようがしていまいが、読んでいて楽しい創作活動に於ける話がある。

創作の難関、名付け。

俺が小学生時代に考えていたファンタジーな物語の登場人物は、ナイトだのルナだのといったイカニモネームだった。ナイトは光を浴びるとライトという別人格に変わる……というアイタタ設定もあった。
中学生になっても、考える物語の人物名はキラキラしていた。
もう、病ではなかろうか。とりあえずWEBで『ギリシア語 かっこいい』『闇 外国語 一覧』などと検索をしたものである。

まあなんだ。ともかく、名付けは難しい。夢野久作だって言っている。

仰向けに引っくり返って太平楽を並べている読者諸君にコンナ愚痴をこぼしても初まる話ではないが、創作の中の人物の名前なんかドウデもいいじゃないか。どうせ出鱈目でたらめに附けるんだから……とか何とか云っている血も涙も無い人々には特に大きな声で申上げておく。創作中の人物の名前を選むという事は、吾児の名前や、自分のペンネームを附けるよりもモットモット苦心するものである。

夢野久作「創作人物の名前について」

仰向けに引っくり返って太平楽を並べているなら、起き上がって青空文庫へ走ってください。最初から最後まで面白いぞ。
走りたくないなら下記から飛んでね。
夢野久作 創作人物の名前について (aozora.gr.jp)

名付けの難しさは、まだある。
WEBメディア、オモコロで連載されているショートテキストコンテンツ、文字そばという宝物(冷蔵)庫から、ダ・ヴィンチ・恐山さんの「キャラの名付けに慎重であるべき理由」を読んでいただきたい。
数年前、職場の昼休憩中で笑いを必死に抑えて読んだ。
(私事ではあるが、自分の職場の昼休憩は音出したら死ぬんか? というくらい静かだ。二度吹き出してしまったことがあるが、かなり恥ずかしい。同じくオモコロから「会話で華麗な引用をキメろ!引用選手権」と、はやみねかおる大先生の「モナミは世界を終わらせる?」のせいだ。ちなみに、同先生による「めんどくさがりなきみのための文章教室」は何読しても面白く、楽しい)

括弧書きが長い。

私にとって「中川」といえば「こち亀の中川圭一」なのだ。圭ちゃんなのだ。このイメージをどうしても払拭することができない。まあまあシリアスめな物語の中に、黄色い縦ジマスーツの金持ちが割り込んできてしまった。雰囲気がぶち壊しである。

ダ・ヴィンチ・恐山氏「キャラの名付けに慎重であるべき理由」

この手の悩みは多い。思いついた苗字名前が、有名な芸能人や人気のキャラクターと同じだと、そちらが気になってしまい、没。奇をてらえば、ああ、「創作人物の名前について」を読んでくれたならお判りの通りだ。

他にも創作関係の面白い話があったが、今は思い出せんのでここらへんで終わる。
ところで、創作関係の話を読んでいると自分も何か挑戦してみたいという気にならないか。

という策。

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