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初めてバリウムを飲んだ日|日記

受診しなくていいが、希望すれば胃がん検診が受診できる。
バリウムについて「苦しい」「まずい」という噂ばかり聞くので、不安はあった。
でも、百聞は一見にしかず。
バリウム、飲んでみたい。
好奇心から、ええいままよと乗り込んだ。

謎の粉を口に含んだ後、ヨーグルトのような液体に下剤を入れた飲み物で飲むと説明された。
私は漢方薬を毎食飲んでいるが、お湯を口いっぱいに含んだ後でないと、まずくて飲み込めない。
液体なしに、先に謎の粉を口にしなければならない瞬間が一番怖かった。
けれど飲むしかねぇ!!と粉を口に投げ入れる。
息を止めて口呼吸していたから食レポはできないが、駄菓子のソーダ味の粉みたいな味がした気がする。
ヨーグルトのような液体もほんのり甘くてどろどろした何かだった。
ソーダみたいな粉とヨーグルトのような液体はどっちがバリウムなんだか分からないけど、朝ごはんを食べてこなかったせいか、全然美味しかった!
毎日飲んでいる漢方薬の方が圧倒的に不味いので、粉薬や漢方を飲める人はそんなに味は心配しなくていいんじゃないかな。

その後、もう一回ヨーグルトのような液体を飲んで、機械に立つ。
ゲップしたくなると聞いていたが、息を止めて口呼吸していたからか、普段からガスが溜まりやすい体質でゲップをしないように気を付けているからか、我慢できないほどゲップしたくもならなかった。
それよりも、X線の機械だと思って立っていた機械が前後に回転しだして「?!」とかなり興奮した。
部屋にお医者さんの声が響くスピーカーがあって、「右に回ってください」とか「左に…あ、行きすぎ、もう少し戻して」とか指示が聞こえてくる。
前後に回る機械の中で、指示に従って己の体を左右に回す。

ライド型のアトラクションみたいで思っていたより全然苦しくないし、寧ろ楽しい。
ライド型のアトラクションでは一人乗りは少ないし、一人乗りだとメリーゴーランドとかで、こんなに動くのはめずらしい。
自分一人のために、こんなに前後に動いてくれる機械に乗れるのは特別感があった。
よくみると自分の側にもマイクがあって、DJみたいでかっこいい。
たまに混乱して「え?右だっけ、左だっけ?」と独り言を言うと、お医者さんに聞こえているらしく「左、左!」と返ってくる。
こだまでしょうか、いいえ、誰でも。
平面の線を前後左右に回転させると球体になる図が頭の中で思い浮かんだ。

胃腸が弱いので胃カメラや内視鏡を過去二、三回飲んだことがある。
本日で胃カメラ、内視鏡(腸まで届くやつ)、バリウムと三冠を達成したが、個人的には内視鏡が1番辛かった。
内視鏡は下剤を飲んで便を全て出すからそれはちょっと大変だけど、快便だから悪くない。
辛いのはカメラの挿入だ。

カメラは麻酔をして鼻から入れられれば辛くないらしいが、私は人より鼻の穴が小さいらしく、何とか入れようとしたがカメラが入らなくてその間激痛だった。
結果、口からカメラを入れたが、ずっと嘔吐感があって、生理的に涙と鼻水とよだれが垂れ流しになる。
腸までカメラを入れた時は、腸が活発に動いてしまって痛すぎて、途中で急遽中断となった。
それに比べたら、バリウムって何て楽しくていいんだろう!!という思った。

今は胃カメラや内視鏡も、全身麻酔で寝たら終わるタイプもあるらしいので、そっちの方がいいかもしれない。
ただ、バリウムを初めて飲む人は私みたいな人もいるから、恐れすぎないでね!
でも、人それぞれだから、合わなかったらできるだけ自分に合う楽な方法を試してね!

検査後も、食道のあたりにスライム的なものが詰まっている感じがして、水をたくさん飲んだ。
読んだことがまだないけど、ダンジョン飯ってこんな感じなんだろうか。
バリウムは下剤でそのうち出てくるらしいが、ずっとお腹はゴロゴロしている。
普段から腹をよく壊すので、最大の腹痛を10とするなら、バリウムによる痛みは3〜5程度、痛ててて、くらいである。
最大の痛みとは、下痢と共にある腹痛で、吐き気、めまい、手足の痺れで、横になってないとやばいと感じるやつ。
だから痛さ的にはキツくないが、一日中ゴロゴロと痛むけど便は出ないのが、便秘っぽい嫌な感じだ。
自分のことを痛みに弱く、神経質なのだから腹痛になると思っていた。
でも、みんなが辛いというバリウムがいつもに比べたら余裕と感じるということは、寧ろ痛みに強いのかもしれない。

私は来年もバリウム、飲みたいです。