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ねぇ、死んでる?

子どもレッスンでのひとコマ。

今月は魚介のメニューなので、
えびしんじょを作りました。

たらの骨取りはできたんですがね。
えびをボウルに入れて、みんなの前に出すと


「ひぃぃぃぃ!!!!!」


かわいい悲鳴が聞こえます。
毎年この時期の悲鳴…

「パパと釣りに行くから平気だよ!」
という子も中にはいますが、
高い確率で「初めて見た…」という子が多いです。
ペットショップの水槽コーナーで見る子も、時々はいますね。


「ほら、えびの殻むくよー」
「ひぃぃぃー」


この人は何を言ってるのだ?
というほどの
恐れおののいた顔で見つめられますが、
毎年のことなので、わたしは知らんぷり。

うん、怖いんだよね。

わからないから怖いのです。


「これ、死んでる?」
「飛んでこない??」

と聞かれました。


なので、全力で真面目に答えます。

笑っちゃいけないんですよ…
かわいいから、本当は笑いたいです。
くすくす笑いながら「そんなことないよー」と言ってあげたいのですが、
顔は真面目な雰囲気で返事をしてます。

「大丈夫、もう死んでるよ」
「飛んでこないよ」と。


子どもたちが真面目に、
真剣にしてくる質問って
ときどき、的外れだったりします。
そんなとき、すごくおもしろいんです。

反対に、
ときどき、核心をついててギョッとすることもあります。


でも、どちらであっても
わたしはポーカーフェイス。
わたしが笑うと「バカにされた」と思う子もいたり
わたしがひるむと「これは大人に言っちゃいけないんだ…」と察したり
「こう言えば、慌てさせることができる」と覚えたりするので、
わたしは、微笑で真面目に答えるようにしてるんです。


だから、
野菜を切ってるときに、急に
「先生、わたしね、いじめられててね……」
とか
「クラスで浮いてんねんなぁ…」
とか。
ポツポツとですが、コアな相談が舞い込みます。
「そっかぁ…それで?」と促して
時間が足りなければ、レッスン後に話したりしてます。


大袈裟にリアクションを取られると、
すごい言いにくい時ってあるんです。
わたし、それがちょっと苦手で…。

幼稚園や小学校に
「あの…体調不良で休ませます」
と伝えたときに
「大丈夫ですか!?何度ですか!?お熱?腹痛!?明日は来れますか??いや、それよりも‼️」
みたいに、

わたしのテンションは35なのに、
先生たちの心配のテンション80みたいにくると,萎縮しちゃうんです。
だから、何を言われても、何が起きても、
適度なテンションの高さを保ちつつ淡々と、を心がけてます。


でもね、
でも!

上目遣いで、
恐々としながら、
目の前のボウルのエビを指さして
「せんせぇ…これ、死んでる?」
と聞いてくるときの、

あの顔!!!!!

かわいいんですよ!
すごーーーーく、かわいいんです。


「きゃー!かわいいこと言っちゃって💖
やだー💕そういうとこ、大好き!!」

という
ハイテンションなオネェを、わたしは心の中に飼っているのです。

外には絶対出しませんが、
クレヨンしんちゃんの映画に出てきそうな、ハイテンションなオネェがいるのです。


だから、
心の中で

「んーーーー💕💕💕💕」って
実は、もだえてます。


ちなみに、
エビしんじょはとても上手にできました

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