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仕事と子どもと…胸を張って仕事を語る

「友達がさ、管理栄養士なりたいんだって。
 ママは、管理栄養士やろ?」

と息子に話しかけられた。

残念ながら、
わたしは栄養士であって管理栄養士ではないことを丁寧に説明し、
給与の違いなども説明した。

「栄養士とるなら、学生のうちに管理栄養士までとったほうがいいよ。社会人から勉強するより、勉強が楽だからね」


という話のあと、
そういえば…思い出した。

わたしの知ってる管理栄養士たちは
かなり変わってる。
肉が食べれなかったり、
果物が嫌いだったり、
魚がさわれなかったり。

「栄養士ってね、意外と好き嫌い多いんだよ?」
「えっ!?なんで!?」
「だって、足りない栄養素の追加がわかるから、嫌いなままで大丈夫だもん。タンパク質とりたいけど、肉はきらい。なら魚でいいよね!って、知識で補えるからね」

「えっ、いいなぁ。
 僕、お肉きらいやから、栄養士になろうかな」
「いいじゃん。なるなら、スポーツ栄養はどう?」
「スポーツ……なにそれ?」
「サッカー選手とかの栄養管理をする仕事だよ。体をムキムキにしたい、とか、体調良くしたい、とか。体は食事でできてるから、専門……というか、それぞれに合った食事を提案してつくる仕事だね」
「いいなぁ、それ!
 僕、サッカーしてるし、肉きらいだし。
 そんな仕事もあるのな!」

と、朝から2人で話し込んだ。



分かれ道まで来て、
息子が学校へ、わたしは仕事へ。

なんか心がポカポカしてて、話しすぎたな、と思いつつ、嬉しさが勝った。


わたしの母は保育士だった。
小学生の時に、母に「わたしも保育士になりたい」と言った。
そのとき、母に
「給料安いし、体力仕事だからすすめないわぁ」と言われたのだ。

「なんで人におすすめできない仕事をしてるんだろう?」と疑問だった。

父は公務員(こんな感じでも、だ)
バブル時代、営業で国内を飛び回り、
バブルが溶けるとともに家族のために地方公務員試験を受けた父である。
父にとって仕事は『血と涙と汗の結晶』で、
楽しいとか楽しくないとかの次元になく
今でいうライフワークだった。
「つまらない、つまらない」とよくこぼしてた。



今のわたしは?
というと、
安定、安心と引き換えに、自由を得て個人事業主をしている。ハイリスクハイリターン。
ご縁があって編集のお仕事もしているが、これも好きなことだからしているのだ。

勤め人がすごいとか、
経営者がすごいとか、
わたしにはその感覚はない。
勤め人の大変さもわかるし、経営者の大変さも少なからずわかるから、
どちらの大変さが苦にならないか?って違いだけだと思う。

毎月のお給料があるという安心感と安定感が大事な人は、勤め人が向くし、

自分で仕事を作り広げていくことにワクワクしたり、
社会の手が届いていない部分に「こうしたらもっといいじゃん!」と気づいて動きたい人は、経営者が向くってだけなのだから。


話は戻って、

息子に
「栄養士、いいなぁ」
と言われて、思った以上に嬉しかったのだ。


栄養士といえど種類がたくさんある。

スポーツ栄養、
幼児栄養、病院栄養、高齢者福祉の栄養……。

海外で栄養士といえば
医者と同じだけの地位と給料なのだから、
海外で栄養士を取るのもいいと思うしね。
やっぱり何種類か言語を扱えると、仕事の幅は広がっていく。

学生のうちに、
管理栄養士は持ってたほうが、あとは楽だよ? わたしは取らなかったけど、大人になって試験を受けるのはハードルが高くて断念した。
もう現場に戻る気も、ないしね。

わたしは自分がその仕事だからこそ、
勤め人の栄養士も、フリーの栄養士も想像できるから。


だから、子どもに
「ママの仕事いいなぁ」と言われたら
胸を張って、語るんだ


仕事は、楽しいよ
はじめっから、この仕事につきたくて
目指してたわけじゃないし、
神様と人生に流されて、この仕事になったけど
ママは、やりたいことをやって、
人のお役に立ててる今が、最高に嬉しいの


そしてその後に、
お金の面、働き方の面、やりがいの面、

その3つを必ず説明することにしてるのだ。



仕事は、生き方にも似てる。
1日の大半の時間を仕事に捧げるのだから。

子どもに胸を張れるほどじゃなくてもいいが、
どんな仕事も尊いのだと
教えられたらいいなぁ、と思うのだ。


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