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ひとりひとりの成長に立ち合わせてもらえることの意味

4月、
それは別れの季節だし、出会いの季節。卒業の季節で花粉症の季節。
花粉症って、それまでの食習慣の結果でもある。だから、冬に飲み過ぎた、コーヒーとカフェオレ、ゆず酒と、ポテチのせいで、この鼻水とくしゃみなのだ。甘んじて受け入れて、このnoteを書きながら鼻をかむ。


子どもお料理教室の子どもたちも、みんなどんどん学年が上がる。
毎月延べ30〜40人のいろんな年の子どもたちを見ている。

その中で、今日は2人ピックアップ。
4月から変わるタイミングの子たちだ。


中学生になり、卒業の子。
そして、4歳だったのに小学生に入学の子


小6からきた女の子

初めて来たときに、もうすでに小学校6年生。

近所にあるなんて知らなかった、
知ってたらもっと早くから来たのに。
と言われて、告知の甘さを実感する💦

何回かはお母さんときたけれど
途中から自転車で、自分1人だけでくるようになった。

来たばかりの頃は、
お料理は、さほどした事はなくて。
もしかすると、自分よりもずっと小さな子たちの方が、包丁が上手。
そんな中で、私にも頼られ、他の子にも頼られながら、どんどん成長していった。

元は、恥ずかしくてほとんど話せなかったのに、最近だと、私と世間話をしてくれるようになったし、他の子たちとも話すようになった。
そして
料理をしながら、周りの女の子たちの話を聞きつつ、自分の意見も言うようになった。
月イチしか通わない教室だけど、すごい変化だと思う。

「自分なんて」って思いがちな年齢だけれど「私にもできる」って自信になったのだ。

人一倍時間はかかるけど
それでも一つ一つの作業にしっかり向き合って。
結局、いつのまにか「料理じょうず」の仲間入りをした。

様子を見つつ、
ちょっと難しい作業は全部お願いしてみた。初めは断られた。
そのうち押し切られるように、やるようになり、
最近は率先してしてくれるようになった。
そのひとつひとつが自信になっていく。

家だと、きっと
親といろいろあるんだと思う。
そういうお年頃だし、自分もそうだったからわかる。いろいろあって当然の年齢だもの、ちゃんと成長してる証拠。

「親のほうが素直に言えない」

この歳からすると、当たり前のことだ。
それでいいんだと思う。

その代わりに、わたしは親御さんに伝える。

レッスンで言ったこと
レッスンで話してたこと。
レッスンを通してできたこと。
ここで経験したこと。

それは私から親御さんにお伝えする。

「思春期のせいで素直になれない自分」
「成長も嬉しいけど、まだまだ子どもの部分も知っている親御さん」
その間をつなぐ役目も、ここの教室の役目のひとつなのかもしれない。

中学生になっても、レッスンに来ていい。
絶対にプロコースしか受けれないわけじゃない。
他の周りが小さい子と一緒だけど。それで本人がいいなら参加して構わないのだ。
小さい子がいるからこそ、行きたいって子もいるもの。
だから、
中学校のスケジュールと合わせてみてくれたら嬉しい。

「先生! わたし元気だよ。まぁ、いろいろあるんだけどさ!」
って、いつか顔を出してくれたらいいなぁって、すごく思ってる。



4歳だったのに小学生に入学の子

私が教室を始めたとき、
体験に来てくれたご家族がいる。
それからずっとお姉ちゃんが通ってくれていた。妹ちゃんは、いつも楽しそうに料理をするお姉ちゃんの後ろ姿を見て、憧れてた。


うちの子どもお料理教室は
4歳からしか受け付けてない。

それは4歳の誕生日からではなくて、
学年で言うと年中さん推奨である。
発達は人それぞれによるので、年少さんの4歳でも、お約束を守れる子は受け付けてるが、親御さんとどこまで一緒にするかを相談しているのだ。


だから
誕生日の次の日に来たとき。
私が1番びっくりした。


レッスンの会場に入ってくるなり
「昨日、4歳になったよ((o(*゚▽゚*)o))♡」
って言って、
大喜びで、大はしゃぎで、エプロンをつけ始めた。

それは年少さんの4歳で、
本来だったらお母さんと
ものすごいたくさん相談をしてから
レッスンを受けてもらう流れだ。
それでも毎回お迎えに来ていて知っていたし、お姉ちゃんが一緒だから、ということで、参加した。
見ていると、お姉ちゃんの意外な才能を発見したし、その子のやる気や根気、忍耐力など
「本当にやりたかったんだな」って気持ちがすごくよくわかる動きだったのだ。

4歳になったばかり。
ハラハラする場面は、なかったとは言えない。それでも、すごくたくさん努力をしていた。
でもね、本人はきっと努力って思ってないんだ。
ただ楽しかっただけなんだと思う。

そんな子が、ずっと通っていて
この4月に小学生になる。
先日「先生にプレゼント!」と絵を描いてくれた。そんな成長が微笑ましくて、嬉しくてわたしもつられて笑顔になる。

この成長はあっという間で
その間のとても大切な時期を
料理を通して関わらせていただいたことに
感謝しかないのだ。


第3の居場所としての役目

子供たちを見ていて思うのは
この料理教室は、料理を習いに来てるだけじゃないって言う事。

第3の居場所としての役目があると思う。

第1の居場所はもちろん家庭
子供たちが育つ上で
親御さんやおじいちゃんおばあちゃんとのやりとりはとても大切だ。

第2の居場所は幼稚園や保育園、小学校
ここが第2の居場所で
友達とのやりとりや先生とのやりとりの中で、いろいろなことを学ぶ。
それは、お勉強以外の社会性なども含めて学ぶと思う。

そして私が開いている子供レッスン。
ここがきっと第3の居場所。

それは、ここに来る仲間が
いろいろなところから集まっているのも利点。
自分の年齢ではない子たちと一緒にするのも、とても大切。

例えば
6年生から見ると、4歳や5歳の子たちとふれあう機会はほとんどない。
もしかしたら1年生とだって、
学校で少しふれあうだけだ。
でも、ここにいるとどの年齢の子ともふれあう。
そして、6年生だからすごいわけじゃない。
1年生だとしても、4歳から通っている子たちは
初めて来る6年生よりも技術は上。

だからこそ
その1年生から学ぶことがたくさんある。
年齢だけじゃない。
年齢は本当にただの数字でしかなくて、
ここの教室にくると、たくさんのことが見えてくる。

レシピを作る。
この作業が大切で、
実は5.6年生の固定観念をぶち壊してくれる。4歳5歳のレシピがすごい破壊力を持つ。
でも、4歳5歳が憧れるのはやっぱり5.6年生だったりもする。
お互いに憧れるのだ。
どちらにとってもとっても良い事しかない。


料理をつくる、
毎月の質問をノートに書いていく。
「知識・技能」が、身についていく。

異学年と、やりとりする
レシピがないから考える
時間内に作る。
思った通りの味にする。
「思考力・判断力・表現力」が身につく。

自分から進んでする。
年齢が違うから助け合う、認め合う。
1人だけ早くても料理はできない。周りにも目を配る
「主体性・多様性・協働性」をバランス良く身につけることができるんだ。


この能力を身につけるって、
「世のため人のために貢献する人」になれると思う。

人生、
一生涯を通して料理は必ずする。
食べることをやめるなんて、きっとまだまだ先だ。

みんなでつくることを通して
他人に対する思い遣りの心を持つことができる。
みんなで相談することで、優しい意見交換を発揮できるし、
レシピを1から作ることでチャレンジ精神を育てるし、創造力豊かな人になる。
創造したものがカタチになって、喜んでもらう経験ができる。


ここまでいくと、
大きすぎるって言われるけど、私が見てるのは、実はここから先。

食を通して、
環境に目を向けることができる。

社会の中で、
柔軟な対応ができるようになる。

いろんな人々と
自分からコミュニケーションを図れる。
食べるって、世界共通だから。

いろんな人と協力して
問題解決をする力まで育つ。
だって、小6から見たら4歳は宇宙人だ!
それでも、みんなで相談して解決して、ひとつのものを作るのだから。

でも、はじめはできない。
それでいい。それがいい。

その中で、どうしたらできるのか考えて
実験してやってみる。
これって、自分の人生を
切り拓いていく力の基礎だと思うの。
その基礎を養うのは、料理をつくること。

そして
「この味!」と決断していく。
この決断力も養う。

このすべての力が、
子どもたちの自己決定を促して、幸福な人生をおくる基礎になると思うのだ。


自分を認めること、
相手も認めること、
違いを認め「なら、どうする?」と意見を出し合えること。
それって、
世界をより良く、平和なものにしていく。

レシピのない子どもお料理教室は、
実は、そんな使命を担ってる。

わたしは、そう考えて、
子どもレッスンをしてるのだ。


これからの夢


講師の育成も2023年スタート予定。

全国に
この考え方と手法を拡大したいのです。
同じような場所を提供したい。

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そして、
ゆくゆくは、全国にある校区に2ヶ所ずつ、
フリースクールの形で
料理と人との交流を通して第三の居場所をつくりたいのだ。

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