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『世界で一頭だけのブランド牛❗』

なるべくタイトルに沿った書き物をしたいが、いきなり脱線させてくれ。大変な時代だよな。実はいつの時代もそうなんだけど。けれどな、閉塞感漂う糞詰まらん雰囲気は、俺の横暴な書き物一つでぶっ壊す!バカが一人いる。それで十分だ。けれどおバカな俺をみんなが笑えば世の中は少しは明るくなるだろう。

ちなみに俺は正式な探偵だ。嘘じゃあない。本当だ。スマホで調べてみろよ。探偵業届出証10200009号保有、所属は日本調査業協会(会員番号2444号)である。一つ教えておこう。

3600円で、ほぼ誰でも探偵に成れる。

欠格事由に相当しなければ。必要書類提出などの申し込み先は、あなたの住んでいる公安委員会(警察署)で良いはず。そして俺は

探偵という肩書きで小説を書いた、日本では唯一の作家!

である。現時点では。意外な盲点だろ?嘘じゃあない。本当だ。『わたし、探偵になっちゃいました』(幻冬舎)で検索してみろよ。話題の俺様の著作に関する記事が一杯出てくるから。で、判明した事がある。推理小説書く奴で、探偵している奴はゼロって事だ。ちゃんちゃら可笑しくないか?

noteに書き込むみんなが作家や芸術家などのクリエイターや、起業家などなど、何者かでありたいのは解る。note記事を読んでいて、熱い想いを俺は肌身に感じる。けど、発想をちょっと変えないか?

ネームバリューを得たいが為に、血眼になって勉強したり、自己啓発に走るんじゃあなくて、有名人のように成りたくて、ブランドもんを身に纏うんじゃあなくて。

自分がブランド物になれば良い!

これが世間で成り上がる一番の近道だ。

おれはな。

世界で唯一の探偵作家土木警備員だ。

こんな肩書き持っている奴はまずいるわけないだろ?世界で一つ、それで十分レガシーだ。俺の著作は「世界に一つだけの花」のように燦然と輝きまくってるよ。

ちなみに今日で、俺が探偵になってから一年と二ヶ月。ついにまともな冷やかしじゃあない依頼もきた。もちろん俺はそつなくこなした。その話は守秘義務も絡むから詳細は後日にしよう。まずは文筆業でそこそこ行けそうだから、俺は余裕かましまくってんだけど、そんな俺がどんな生活を送っているか?ここまで読んでくれた人は興味を覚えたかもしれない。ちょっと日記風に書いてみよう。

5月○日 木曜日

暇。今日もやることなし。先月は土木警備員の仕事が四日あったが、今月もまだ四日だ。俺は個人事業主だから、失業手当も受けられない。一昨日、昨日の探偵依頼は一時間で終わった。なぜなら盗聴されている、って妄想を抱くおばあちゃんがクライアントだったから。俺は時間制でやってるし、ぼったくっても次の客は来ないから、良心的に、カウンセリングだけして終えた。「二千五百円の報酬を頂戴します」と言ったら釣りはいらないって言って、三千円貰えた。それが二日続いた。

現金収入が少な過ぎて焦った俺は、24時間営業のラーメンの山岡屋に飛んでいった。『求人君』って、フリーペーパーが置いてあることを知っていたからだ。俺の狙いは適中した。日払いの派遣の求人が載っていた。週が開けたら、面接、登録を済ませて、本業の警備の夜勤が始まる直前に金だけ貰ってトンズラしようと思い付いた。

日中ウダウダしていた。色々良くないことばかり考えていたら、俺の住む北海道も非常事態宣言が出された。けれど今日の俺は、昨日の俺と変わらない。

暇だったので、二週間後に始まる警備の夜勤の事を考えた。十四時間労働だけど、三時間に一ぺん、一時間は寝れる。食い物をいつでも食える。そういえば本の推敲は前回の夜勤の最中にした。仕事の最中に仕事をしなければ、こんな暇な仕事やってられねえ。日当は軽く二万円を超える。天国だ。それが半年続く。すごくハッピーは気持ちになった。心を落ちつける為に、今日も一本だけ嫁にバレないように、嫁の鞄に隠してあるマルボロを一本だけ吸った。

だけど夜勤報酬が入るのは七月末だ。

頼む、俺の著作よ、売れてくれ。

『わたし、探偵になっちゃいました』

https://www.amazon.co.jp/dp/4344930398/ref=cm







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