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D2Cはバズワード

by KO DESIGN 高 祥佑

耳慣れない単語が2つ並んで思わず、「えっ!abcがパスワードやて。え〜っ!パスワードをabcにするのはセキュリティ上危険やで。気ぃ付けなはれ。」と、お茶を濁した反応をしそうなほど意味不明なフレーズ。ほんま、何のこっちゃ、、、。

D2Cとは、「Direct to Consumer」の略。マーケティング用語で、製造者が自社のECサイトで直接消費者と取引きを行うビジネスモデル。「BtoB」や「BtoC」と並列関係にあるようなニュアンスで使われている。

バズワード(Buzzword)とは、意味はまだ曖昧だがかっこいい、それっぽい言葉のこと。また、とても人気になっているという意味もある。「バズる」とか「バズった」は最近よく耳にします。「YouTubeの動画再生回数でバズった!」とか。

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D2Cが「自分でつくって自分で売る」ビジネスモデルであれば、「BtoC」に含まれるという理解もできそうです。実はD2Cの定義がまだ世の中に定着していません。言葉だけが先行して広まってしまい、理解を深めようとSNSなどで各々の解釈を語っている模索状況です。D2Cの理解に俯瞰した観察は続きますが、まだ今はゆる〜く捉えておきましょうか。

フリーランスのデザイナーがメーカーになってきている。

従来は企業からデザイン依頼を請け負う「BtoB」だけでした。デジタルテクノロジーの加速度的な発達によってメーカーになるハードルが下がって「BtoC」を始めるデザイナーが増えています。フリーランスも「デザイン依頼」依存から脱却して自立した事業スタイルが可能になります。クラウドファンディングの活況ぶりを見てもこの傾向が容易に理解できます。
長年のデザイン請け負い案件で蓄積した叶わなかった想いを解放するかのように、思いっきりデザインできる幸福感もデザイナーにとって魅力的です。
製品の想いや世界観を分かりやすく効果的に伝えるのに「D2C」は非常に有効です。共感してファンになってもらって、リピーターになってもらう。作る側と使う側の健全な関係が生まれ、まさしくものづくりの王道です。
フリーランスのメーカー志向に伴い製品のプロデュース、ブランディング、マーケティングなどの理解とその視点がプロダクトデザイナーにも必要になっています。

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KO DESIGN(コウ デザイン)
プロダクトデザイン、インダストリアルデザイン
大阪を拠点に、フリーランスの工業デザイン事務所として電化製品や情報機器、生活日用品、インテリア用品など製品デザインを行っています。
http://www.kodesign.jp

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