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映画「ミセス・ハリス、パリへ行く」感想 何歳になっても夢×オシャレ×親切

まさに夢の映画だった。夢で人生が大きく変わるわけではない。恋愛をしても空振りに終わる。しかし、高級なドレスが手に入る。それがいい。適度ではない大きな夢。家事手伝いと思われる仕事でためた大金でブランド品を買う。当時は金持ちや権利者しか手に入れることができなかった。その中で最初は邪魔者扱いされた女性が、まわりを変えていく。その過程が素晴らしい。高級な服を買い、おしゃれして、フランスで新しい人生をかと思いきや、そうではなかった。自分のポジションにいて、そこで何をするか、何を着飾ってアピールするのかが大事だと感じた。特に、会計係の男性が、社長に自分の意見を言うシーンは印象的で、言葉で自分を着飾り、アピールし、現状を変える。最初のドレス品評会の時に、とあるモデルの時だけ表情があったからピンときた。モデルが着ていたのがウエディングドレスに見えたから演出かもしれない。その男性が社長、会社、従業員を変えていく。そこに主人公の女性はアドバイスするだけであり、会社の変革には直接関わらない。客なのだから。とはいえ、彼女が来たことで会社が変わるのは何だか痛快だ。親切がちょっとした幸せを運んできてくれるが、まわりにいい人だらけなのが良い。観ている間はずっと、騙されるのではないかと心配していたがそんなことはなかった。ドレスのために夢を見て、それを実行に移すのは並大抵のことではない。何事も行動が大事だということだ。


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