見出し画像

映画「近江商人、走る!」感想 時代劇×勧善懲悪×アドベンチャー

単純に言うと、ヒーロー物だ。悪代官にはめられて、ピンチになった米問屋がアイディアをひねり、危機を脱する。しかし、悪代官の無理やりな権力の前には破れそうになるが、ラストは意外な人物によって救われる、そんな話だ。突飛な方法で、堂島の米相場の情報を知り、家族同然な大善屋を救うことになる。ちなみに筧利夫さんが印象に残る。現代的な時代劇かなと思う。中盤で、町娘を番付ナンバー1にする話があるが、まんまアイドル商法だ。ライブはもちろん、握手会まであるし。あの場面は、わたしは何を見に来たのだろうと感じてしまう。まわりは、年配の方ばかりだったので、感想を聞きたかった。タイトルからして、かたい時代劇だと思いきや、バラエティ味が強いから、観ていると困惑するのは事実だ。若い人向けに作っているかもしれないが、何処となく、バラエティー感があるので、納得できない人もいるかもしれない。しかし、根本には、水戸黄門よろしく、勧善懲悪なストーリーになっているのでモヤモヤはない。裏切り者とも和解するし、人間関係は問題なくなっていることだ。悪人は悪代官と悪徳商人というのも、水戸黄門みたいだ。相場関連は、かなり無理やりな方法で解決するから本題にはならない。遥か遠くを見れる望遠鏡は1700年代では、かなり高いと思うのだが、なぜか無償で働いてくれるのは違和感がある。腕を怪我しても現場で働きたいといっていた職人が、腕の完治後仕事の場面がないとか、割と雑な感じはした。まあ、それもラストの人物によって気にならなくなるが。

この記事が参加している募集

#おすすめ名作映画

8,156件

#映画感想文

66,844件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?