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映画「ミステリと言う勿れ」本格ミステリ×遺産相続問題×黒幕

①本格ミステリを読みたくなる作品。菅田将暉さん主演で、変わった主人公なのだが、それがミステリ要素を高めているように感じる。

②最初は定番の遺産相続問題で、予告を観ると殺人事件が起こるミステリかと思っていたから、中盤からの流れにびっくりした。遺産相続問題の犯人がヒロインの汐だと分かってからはどんでん返しの連続だった。

③黒幕は作品をしっかり観ていれば簡単に分かる構造になっているから見やすい。序盤の遺産相続の説明と中盤のある一族の演劇朗読を知れば理解できるようになっている。段々と団結していく兄弟が魅力だ。

①三連休、映画館に行くと結構人が入っていた。菅田将暉さん個人の人気もあるけど、本作は物語も面白いですから。若い人もいたけど、わたしの親世代らしき人もいたからドラマ人気がたかいのかも。

②広島が舞台だけど、物語の大半が屋敷と蔵の中で行われるから意外に認識しにくい。まあ、大事な場面では市電や宮島が出てくるから広島かあという思いはある。広島が舞台!というよりも、基本的に舞台は東京で特別感を出したかったのかもしれない。

③久しぶりに本格ミステリを観た。ポアロも見ていたし、なんか濃厚なミステリ映画が続いて、学生時代を思い出した。密室トリックとかアリバイとかよくミステリ小説を読んでいたから楽しかった。本作は犯人は割とわかりやすいけど、背景とか結末はどうなるのか読めないから最後まで楽しめる。続編とかあればよいのだけど。

①広島が舞台なのだが、市電や宮島など観光のイメージも見えた。行ってみたいなと思う反面、本編の恐怖もあるから感情がごちゃつく。整が着替えなどの準備万端だっりと面白い。宮島がキーになっているのが印象的。広島に行きたくなるかもしれない映画。

■菅田将暉さんの演技が良かった。久能整の性格が印象的であり、演技の幅の広さが記憶に残る。柴咲コウさんとの場面で女性に対する固定観念に対する意見はまさにそのとおりだと思うし、祖父らしき人物がバツが悪そうにする態度と日本風の家の対比が制作者の言いたいことなのだろう。久能整は言いたいことははっきり言うし、女性に対してもそうするのだが、結果的に女性が活躍し、やる気を出させ、道を示す役割になっている。今回も励ます。今まで見たことがなかったが映画を観て非常に好感を持った。ミステリ要素も強く観ていて飽きないのがいい。菅田将暉さんの演技は仮面ライダーWのフィリップの面影がある。知識が豊富で、記憶力もあるが、人に対してもはっきりいったり、興味本位から感情を逆なでする態度などがそっくりである。中々に面白い役で、特撮ファンが観ても楽しめそうな気がする。タイトル通り、ミステリがメインで、これも仮面ライダーWみたいに感じた。とはいえ、まったく違う作品なのでもちろんクロスオーバーはない。菅田将暉さんはいい役者になった。銀河鉄道の父とはまったく違う演技ですごいなあと思わざるを得ない。続編があるなら見たいし、広島編だったから、今度は東北か北海道かもしれない。

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