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映画「探偵マーロウ」探偵物でハラハラする推理とアクションが魅力

探偵物として良かった。誰が黒幕かが明確には推理できないからこそ、ラストのネタバレにつながる。まあ、人間って怖いよねというのが感想だ。出世、愛情、家族愛などに翻弄される主人公のマーロウだが、大使とその恋人に翻弄されていく。恋愛というか、嫉妬、勝利への飢えみたいなものがあり、母と娘で大使を取り合う姿を観ると、愛情よりも恋敵に勝ちたい!の欲望は誰よりも強いとは思うが、それが物語を回し、マーロウを疲弊、混乱させるのだからたまったものではない。娘は野心がないと男は駄目みたいに言っていたが、勝ち抜くにはそれが必要であり、劇中でも野心ある人間が数多く出てくる。みんな社会的には成功していると言え、金持ちではあり。ただ、命を狙われたり、差別したり、拷問されたりと、野心があるからこその行動の代償は怖いなとは感じた。マーロウはそれには興味はなく、淡々と生きていき、娘が出した好条件の仕事も断ってしまう。それを哲学的な発言をする運転手に譲るのだが、この運転手がいい味を堕しているのだ。かつての客の影響で哲学的な名言を口にする。ラスト付近に再登場するのだが、マーロウの運転手兼話し相手としてかなり和んだ。

この作品を観て思うのは、探偵は警察と仲良くならないと事件や依頼をおえないということだ。劇中では暴行を起こしたり、建物に侵入したりするが、警察の偉い人と知り合いなので不問になる。よくある探偵物だが、改めて警察といい関係がないと中々に探偵は物事を進められない。そもそも、探偵には捜査権はないわけなので、怪しくても探すことはできない。それに証拠も鑑識に依頼しないと鑑定はできないので、探偵一人だとかなり苦しい。マーロウは怪しい人達、ある意味でヤバい人達を追っているから一人では太刀打ちできない。コナンでも同じだが、捜査が公式にできる人は物語を進めるのに非常に大事である。

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