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映画「ビースト」感想 ライオン×恐怖の本能×撮影手法

ライオンが滅茶苦茶に怖い。元々は人間のせいなのだけど、襲い方が半端ではなかった。怖すぎる。アメリカから来た家族がライオンに遭遇してしまう。観ていてドキドキして、ライオンと野生の怖さが感じられるそんな映画である。何が怖いのか?本能的な恐怖もあるが、ライオンが徐々に追い詰める怖さを感じてしまった。主人公の友人が一人で、池の方に向かうシーンは緊迫していた。一人で行かず、まずは救援を求めるべきでは?と思っていたが、案の定、ライオンに襲われてしまいまう。せっかく主人公が医者なのに、救援するシーンは少なく、まずは逃げるべきでは?と思ったが、ある意味でパニック状態なので仕方ない。ただ、無線が繋がる場所までは行ったほうが良かったのではないかとは感じる。ライオンは序盤に出てきて、群れに安全な場所から接する。襲ってくるのは、密猟により群れが壊滅したライオンの生き残りであり、復讐が目的になっているのが怖い部分だ。何か人間的な、いや動物がもっている本能である感情の変化により、序盤の安全なライオンから、恐怖のライオンへと物語は変貌していく。ライオンの怖さを描いた映画だった。

別に超能力を持ったライオンではなく、現実世界のライオンである。たからこそ怖く、恐怖が実感できる。本作を観る前は、未知の生物が出てくると思ったが、逆にライオンそのもの生態による恐怖が大きかった。制作陣の狙いかもしれない。一つ気になったのは、ビーストことライオンをどのようにして撮影したかということ。人を実際に襲っているわけではないので、撮影手法はどうなのか?犬や猫は芸能人のように映画がドラマに出演する場合があるが、ライオンにもしっかりした教育が行われているということか。サーカスでライオンがいるいないがきいたことあるが、映画にもあるということか。劇中では、かなり苛烈にライオンに襲われているので、あれが演技とは恐れ入った。特に、主人公が池に浸かる場面で、頭上の材木にライオンが近寄るシーンは演技に見えなかった。後は、車にライオンがぶつかるシーン。あれが演技だとしたら、凄まじい技術だなと感じてしまう。こーゆー映画で撮影される猛獣達の演技力には凄まじいものがある。映画を観ていると、演技が本物の行動なのかわからない場面が出てくるのが印象的であり、恐怖を増幅させる。見慣れたゾンビパニックよりは、かなり怖く、やはりわたしの本能が恐怖したのかもしれない。

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