◆読書日記.《フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ『道徳の系譜学』――シリーズ"ニーチェ入門"16冊目》
※本稿は某SNSに2021年8月11日に投稿したものを加筆修正のうえで掲載しています。
フリードリヒ・ヴィルヘルム・ニーチェ『道徳の系譜学』(光文社古典新訳文庫版)読了。
ニーチェにしては珍しい「論文形式」の著作。ニーチェの著書はほぼアフォリズム形式で書かれたものばかりで論文形式のものは本書と『悲劇の誕生』のたった2冊しか存在していない。
『悲劇の誕生』は処女出版だったという事もあるだろうが、本書はわりと晩年のほうの著作。
なぜその時期にわざわざ自分のスタイルを