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「貨幣の信用」と「貨幣の価値」2  ―次に価値―


「貨幣の価値」が「貨幣の信用」なしには成立しえない例をいくつか挙げてゆきましょう。

一つは前章でも述べたものです。ちょっと言葉を変えて説明します。

A.100万円の価値がある物が、ある日50万円に下がったとして、それは「価値が下がった」ということを「信用している」という点では「その貨幣を信用している」状態です。

言われれば当然だと思います。
「50万円という価値も信用していない状態」ならそれは「貨幣を信用していない」と言えるかもしれません。

もう一つの説明をしてみます。

B.「これには100万円の価値がある」と「信用できない人が言っていた」として、あなたはそれに「100万円の価値があると信用できますか?」

これに皆さん、どう答えますか?
大抵、「その価値は信用できない」というでしょう。
「信用」が前提にないからです。

結局A.もB.も「価値」を示すのに「信用」が前提になっているのが分かりますね。

私はこの状況を

「貨幣の信用>貨幣の価値」

と表現します。

この方程式は実は全ての「貨幣」や「通貨のように動く存在」(暗号資産・仮想通貨)にも共通する根源です。

逆を言うと、この方程式が成立しない理論はどこかが間違っているか、
或いは
「それを吹聴している人間が、間違っていることを流布して、自分だけ儲けようとしている」
かもしれません。

まぁ、単に本人が分かっていないだけかもしれませんが。

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