見出し画像

【緊急テーマ】経験しながら学ぶ Withコロナ時代のリーダーシップと組織への向き合い方②

前回に続き、withコロナ時代のリーダーシップと組織の向き合い方についてこの時期を過ごしながら触れた知恵や経験をベースに形式知化したものを発信してみたい。どなたかにとって少しでもこの時代に前を向ける一助になれたら嬉しい。

前回1次と2次のパラダイムを表現し、自分が生きている世界に自覚することについて触れてみた。それを踏まえて次に触れたいのはwithコロナ時代の『あり方』である。

この時期、どういう状態に陥るのか、心理学ベースにマズローの欲求段階説で考えた場合、多くの場合欲求段階は低次に低下する。(通常5段階で説明されることが多いが私は7段階が最も共感が高くこちらを用いている)

特に1次パラダイムにいながら欲求段階が低次に落ち込むと、「恐れ」にまみれてしまうかもしれない。つまり前に進むことが難しくなる可能性がある。適切な危機感かもしれないが特にリーダーがこうした恐れから1次のパラダイムにいると組織内に焦りや不安が増大していくかもしれない。

そこで、数日前にSNS上に拡散されていたマップは非常に興味深い。

すでに多くの方々が拡散されているのでご存知の方も多いと思う。こちらはCarl Jonssonさんという方がフェイスブック上で発信し、日本語は日本人の藤倉礼亜さんという方が訳してくださって広まったものである。こうして世界の知恵が思いで拡散するのはとても素晴らしいことだと思う。

この図の解釈は特に表現されていないため、見た人がどうとらえるかという点に委ねられる。もちろん、こうしたフレームは最も有効に機能するよう解釈していきたいものである。私の解釈としてはまず、どのゾーンにいることが望ましくどのゾーンにいることがよくないということを示すことが目的ではなく、どのゾーンに今いて、どのゾーンでありたいのかを見つめるうえで有効に機能するための図であると思える。ここも前回お伝えした『自覚(アウェアネス)』である。つまり、まず今いるゾーンの自分自身を受け止めていくことが大切。そのうえでどうありたいかを指し示す場所を見つけてみるのだ。こんな時期、恐れている自分がいたっていい。学ぶ自分がいたっていい。成長したいと思っている自分がいたっていい。当然である。きっとグラデーションで螺旋状の構造で上ったり下りたりし続けるのかもしれない。

この図を先に示しているマズローの欲求段階と重ねてみてみると非常に興味深い。

マズローの欲求段階でみてみると、安全と生理的欲求が満たされないとはある意味有事であり、この段階では身の安全が保障されていないことから恐れの感情が生まれている。それが「成長したい」という欲求に届くにはまず、ひとりひとりに居場所があり、周囲に認められながら(他者承認)自分自身を認めていく(自己承認)ことが欠かせないことを物語っている。

一方、Carl Jonssonさんの図では恐れのゾーンから成長のゾーンに届くために「学びのゾーン」が介入している。

つまり、有事に新しい時代を切り開くエネルギーを生み出すためには、一人一人に自分を受け止めてもらいながら、学習するための場や関係性が必要であると解釈することもできるのではないだろうか。

誰もがリーダーという時代と呼ばれるようになって久しくなってきた。それはこれからも変わらないだろう。誰かがこのような場を作るのではなく、ひとりひとりがそのようにあろうとする姿が周囲を変え世界を変えるはずではないだろうか。

そういう意味で、この期間を通じて

「今私はどのゾーンにいるのだろう」
「私はこの期間誰に受け止めてもらえているのだろう」
「私は誰の居場所になっているだろう」
「私は今何を学んでいるだろう」

という内側への問いを持ち続けてみること。
そしてそのあり方から動いてみると、きっと何かが動き出す。

今、様々なところでこの局面を脱するためのイベントやコミュニティが生まれている。私もここにきて複数オンライン参加をしてみているが、ものすごいエネルギーを感じる。そんな居場所を創れる人が率先して場を作り出し、必要としている人が場に加わりながら、何かを学び合える関係や時間を共有することで少しずつ、活路が見いだされていくのかもしれない。

私たちは有事だからこそいっそう学ぶことができる
私たちは有事だからこそ新しい価値に気づくことができる
私たちは有事だからこそいっそう支え合える
私たちは有事だからこそいっそう手を取り合うことができる

希望を見失わない自分らしいあり方を模索し続けることが何より大切なことであるように思う。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?