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いもに願いを

「美味しいご飯は世界を救う!今週も頑張りましょう!」

ほっちのロッヂの代名詞の一つである「大きな台所」担当であり、芋が好きだから、という理由でドイツに留学した、芋の魔術師の異名を持つエミリーが、月曜日のランチを完成させた時、そう叫んだ。

また、芋満喫の1週間が始まった。

医療でもケアでも地域でもなく、芋。芋についての熱烈な想いを書き築いたら、note編集部のお気に入りマガジンにもアップされ、医療でもケアでも地域でもない、芋。芋の記事が過去最高のビューとスキを頂いた、軽井沢に引っ越して3週間の芋生活。
医療でもケアでも地域でもなく、芋。ポジティヴヘルスもキッズケアもほっちのロッヂも抜き去って、もう、医療でもケアでも地域でもなく、芋を叫ぶことにした方が良いな、と気づいてから。それからまた、3週間が過ぎた。

あれから、エミリーと同居していたシェアハウスをでて、一人暮らしを始めた僕は、夜のシェア夕食でエミリーの芋料理にありつけるチャンスはなくなり、ほっちのロッヂの大きな台所で披露されるランチのみが、エミリー図書館に収蔵されている芋図鑑を開く、一日一回の大切な時間になっているのです。


ハッセルバックポテト、レンズ豆のスパイシー煮込み、きゅうりとたまごのサラダ

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ハッセルバックポテトは、見た目のインパクトと、歯ごたえがある部分とほっくりした味わいが、初体験で美味しかった!なんでもスウェーデンの国民食で、アコーディオンポテトとも呼ばれるとか。確かにアコーディオンだ。
オーブンを開けた瞬間はおぉーと声が出てしまいました。

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オーブンをオープンするエミリー

メカジキのコチュジャン炒め、里芋とわさび菜のとろとろサラダ

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海なし県に住んでいると、どうしても海不足になる。そんなある日のランチにメカジキが登場。しかもコチュジャンで炒めてしっかりご飯も進む。今日の芋は里芋。里芋のとろみがわさび菜のスッキリ感と新しいコラボ。

サヤエンドウのキーマカレー、ビーツのピンキーポテトサラダ乗せ

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優しい八宝菜とスパイシーなじゃがいもピクルス(ウィグル風)

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ごまご飯と肉じゃがと冬菜めこの煮浸し、いただきものの手羽先を添えて

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芋好きが、芋の魔術師が、創る肉じゃが。これ以上は説明しない。

ヤーコンとビーツのサラダ、キクイモと油揚げの甘酸っぱ煮

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黄金に輝く親子丼、謙虚に芋も添えております。

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仲間のリクエストに応えて創られた親子丼。親子丼とは別のやや甘辛い味付けの芋が、さりげなく存在をアピール。親子丼て、前からそこに芋いましたよね?って思っちゃいそう。


エミリーの仲間のリクエストや好みに応えるスピードがハンパないのだ。誰かの好きな食材を耳にすれば、さりげなくそれを使ったり。そこにすかさず芋を絡めても来るのだけれど。料理は、芋は、誰かを想い、誰かを応援するためにあるんだね。

ケアの文化拠点に芋がある

あぁ、なんだか今さらだけど、この日々芋料理がアップデートされる、ここ、ほっちのロッヂは何者かというと、

軽井沢にこの春完成した、ケアの文化拠点だ。
医療、とか、福祉、って言葉が、本当は「辛い人を癒して元気にするよ!」「困りごとはみんなでシェアしてみんなでハッピー!」っていう意味だったはずなのに、制度になり資格になりルールになり線引きになり区別になり弱者を認定する言葉になっていってしまった昨今。

みんながメタボを敵対視し、病気にならない!長生きするぞ!を旗印にみんなで隊列組んで動いてきた昭和の時代もとうに過ぎ去った。
同じ病気でも「私は手術もしっかりしたい」「私は薬の治療にとどめたい」と個人が選ぶ時代になり

障害を持ち過ごすことは、区別され、不幸、なのではなく 上手に付き合う手段をみんなで考えながらその人らしく過ごすといいよね!ってことが認められる時代になり

病気になったら治るまで病院へ、から、自宅や好きな場所で過ごすことも当たり前の時代になり

ケアするケアされると担当を分けるのではなく、ケアされること自体が相手を癒していたり、ケアする側が助けられたり 既存の線引きはごちゃ混ぜになってこようとする今、

そう、医療や福祉は、知識や技術 じゃなくて、文化なんじゃないか。

だから、居心地のいい場所で、みんなで過ごそう。自分を表現しよう。医者とか看護師もいるけど、そんな人たちが仕切るのではなくて。子どももお年寄りもアーティストも哲学者も芋好きも。

あぁ、芋のnoteだった。芋を叫ぶのだった。
さて、芋メニウの後半戦だ!

じゃがいもとわらびのかつおサラダ、あげとキノコの炊いたのと梅ゆかりごはんと

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里芋の甘辛煮の揚げたの、季節の天ぷらと共に

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シェアハウス最終日の夕食に天ぷらを揚げ始めたエミリー。今夜の芋はなんと、里芋を甘辛に煮たあとで揚げる、というカラッとしっとりパクパク食べれる乾杯のお共に。
そして、同じくシェアハウスの夜に、あと一品!というところでドカンと出てきた、大満足のポテトがこちら、

即席満足フライドポテト

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もう、グゥ!、と言うしかないじゃないか。
ナウマン象のウンコかもしれないと言い放った石からピー助が誕生した時のドラえもんと同じ気分だ。

鶏といもののマスタード焼き

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マスタードは、意外といいやつだ。それだけは言っておきたい。
「辛いヤツ」と思われがちだが、甘さも優しさもある、何より絡みがうまい。誰かと誰かを交わらせ、それぞれの実力以上の力を引き出す、まさにアイドルグループのプロデューサーみたいな活躍っぷり。

もみわかめのおにぎり、肉そぼろのおにぎり、ワカメと玉ねぎのさっぱりポテサラ、アオサの玉子焼き

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忙しいエミリーが大きな台所に創って慌ただしく外の仕事に出かけた日のランチ。シェアハウスで一緒に映画「かもめ食堂」を見た翌週のおにぎりはなかなかに美味しい。もみわかめは、我らが故郷、福井の一品。海から離れた軽井沢でも海藻をしっかり食べましょう。

チキンスープカレー、ターメリックポテトサラダ

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おからと緑黄色野菜のベジタブルグラタン、タマゴサラダと衝撃のローストポテト

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若干遠慮がちに佇んでいるけれど“衝撃のローストポテト”は芋の存在感が香り、歯ごたえ、ホクホク感、濃厚な味。芋が自分が芋であることを誇らしく自慢しているよう。
前回の“じゃがいもごろごろポトフ”に続く、いもの自己主導の自己主張。いものポジティヴヘルスだ。ポジイモヘルスだ。

ポジティヴヘルスについて知りたくなったらこちら
「健康は“状態”でなく“能力”なのだ。ポジティヴヘルス。」
https://note.com/orange_be_happy/n/nc8e4e88a558d

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今回は芋noteなので、多くは触れられないが、おからと緑黄色野菜のベジタブルグラタンはボリューミーかつヘルシーな傑作。その複雑な味わいが、シンプルで力強いローストポテトを引き立てていたのも見事であった。


美味しい芋は世界を救う!

今日も、ほっちのロッヂの大きな台所の周りに、密にならないように散らばった場所で、仲間が食事をとる。芋をとる。

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唾を飛ばすのは近距離だけにしながら、ロッヂ全体に「うまいっ!」「美味しい!」って言葉を飛ばし合う。

今から、ちょいとそこまで世界を救いに行ってくる、そんな仲間の声が響き合う。

ほっちのロッヂはケアの文化拠点だから。


エミリーのことは、こちらから

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エミリー一押しのポテトチップス、堅あげポテト

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