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会話が苦手な人のための傾聴力と質問力

会話や雑談が苦手

私は会話や特に雑談が苦手だ。人と会話していても『〇〇さんって、ご自分のことをあまり話さないんですね。』と少し不満げに言われたことがある。

人との会話ってすごく難しい。仕事の合間だったり、エレベーターでばったり会社の人と会ってしまった時は、何を話したらいいか考えているうちにタイミングを逃してしまう。

語学力と会話力

以前私は海外や語学に興味があって、フィリピンに短期留学をした。先生や現地で暮らしている人たちと話をする中で、海外の人って概ねおしゃべりが好きな人が多い、という印象を持った。街を歩いていても外国人が珍しいこともあってかよく話しかけてくるし、日本のようにインフラが自動化、機械化されていなかったり、社会の仕組みが属人化されているから、何はともあれ人に訊ねたり、交渉したりしないと事が始まらない、ということも多かった。そのおかげで自然と人との会話が増えた。

仕事中にお客さんそっちのけで従業員同志が談笑していたり、電話していたり、電車や公共の場所で、割と大きな声でおしゃべりしているし、『人と会話すること』が楽しみの一つというか、それが当たり前の習慣になっているような印象もあった。

最近はコロナであまり直接対面で話す機会が少なくなったこともあり、会話についての重要性や、私のように会話や雑談が苦手でも何か対策できることはないか、改めて考えてみたいと思うようになった。

そもそも会話が苦手でも

人が苦手でうまく話せなくても、話すより聞くことはまだできるかもしれないし、おしゃべり好きな人(特に外国人)は嬉しそうによく話をしてくれた。やはりほとんどの人は『自分のことをわかってもらいたい!話を聞いてもらいたい!』と思うことが多いだろうし、気持ち良く話してもらうための傾聴力とか質問力を身につけたいと思うようになった。

会話というか、コミュニケーションのキャッチボールを少しでも円滑にするために、その傾聴力と質問力がキーワードになってくる気がしている。

コミュニケーションや語学上達のためにも、そして自分のことを話すことが苦手だったり、何を話したらいいのかな?と迷ったり、苦手意識を持っているからこそ、無理しないやり方があるのではないかと思う。

傾聴力と質問力についてのメモ

・クローズドクエスチョン(はい・いいえ)ではなく、オープンクエスチョンを使う(はい・いいえで答えられない、またはその理由を話してもらう)

答えが出てこない時
・そのとき、どんな気分でしたか?
・それについて、どう思いますか?

・『いや、』『でも、』など否定的なことばは使わないようにする
・沈黙してもよい、沈黙を恐れない
表情、しぐさ、話すペースを相手に合わせる(間や呼吸を合わせるようなイメージで)→話しやすい空気をつくり、相手に安心感を与える
・話しかけやすい人、うまく話している人を観察する(お笑い芸人さんや身近にいる話が上手い人などを参考に)
印象の93%がノンバーバル(言語以外)、表情、態度、体勢、立ち位置など、相手にとって親和的な雰囲気を心がける
・質問したときに、返ってきた答えをしっかり興味を持って聞く
復唱、要約、確認を適宜入れる
・楽しそうに話を聞いてくれる人に話したくなる
・いい質問をしてくれる人→こんなことを話したかった!理解して欲しかった!知って欲しかった!
・自分以外の人はみんな先生→学ぶべきことが沢山あるという姿勢で向き合う
7:3の割合で聴く割合を多くする→あまり話さなかったかも、と思うくらいでOK
・相手の話を聞いてから自分が話すようにする+自分の意見も入れる
・過去の会話の内容を覚えていることを織り混ぜる→ちゃんと覚えてくれていたんだ!嬉しい!
・相手の名前をさりげなく会話の中で言う、親近感を持ってもらう
全方位で傾聴する→相手の話から周囲と場の雰囲気、背景、前後関係まで読み取る→広い視野・客観的視座を持つ→洞察力
相手への関心、興味、好奇心を持つ→『もっと知りたい』という純粋な気持ち→自分に興味を持ってくれている、自分のことをわかってくれるという信頼感をつくる

ロジャースの3原則

1.自己一致
・相手と自分が見ているものを一致させる
・相手の感じ方、考え方を理解する→『本人の中に答えがある』
・価値観は人それぞれ異なるという前提で向き合う

2.共感的理解
・論理的な理解を超えた心理的安心感を与える
『思ったことを素直に言っても大丈夫』という空気をつくる
・ありのままの相手を受け入れる姿勢が大切

3.無条件の肯定的配慮
・相手のことばを一旦は全て承認する
・相手の考えに賛成できなくても『こう感じたんですね』と受け止める
自分の好き嫌いで相手の話を判断しない→肯定的な関心を持つ
聴き手に心の余裕を持つ
・アドバイスよりもまず相手を理解すること

カウンセリングを受けてみて

時々カウンセリングを受けたりもしますが、しっかり聞いてくれること、沈黙になってもしっかり待ってくれたり、相槌や言葉に詰まっても、続けて話せるように促してくれるような質問を入れてくれたりと安心感があり、心おきなく話せて、しかも次への課題ややるべきことも自分自身で発見できることが多い。また後から見直せるように話したことをメモして頂いたりもした。

カウンセリングと普段の会話や雑談は少しやり方は違ってくるかもしれないのですが、自分からうまく話せない、話すことが苦手だと思う人にとって、沈黙を恐れず味方につけて、冷静に観察したり、傾聴することで、相手に安心感を持ってもらえたら、たとえうまく自分が話せなくてもコミュニケーションとしては成立するのではないかと思う。

沈黙を味方につける

焦って何か話さなければ、何か気の利いた質問をしなければとか、そう思う前に、もう沈黙してしまうのもいいかもしれない。拒絶の沈黙ではなく、自分も相手も心地よい沈黙。そしていつでも話して大丈夫ですよ、聴くのは好きですよ、というスタンスでいると、自然と相手は話してくれるかもしれないし、話さなくても心地よい沈黙ができる。

そんな余裕ある状態が一番大切だし、睡眠や体調管理など健康も良好に保つことが大事になってくる。ストレスや心配ごとがあると他人に優しくなれないこともありますが、時々このメモを見直して会話や沈黙を恐れずに向き合っていきたいと思う。



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