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出会いは暴力、孤独で欲は出ない

コロナ禍のおかげで飲み会を休む合法的口実が生まれ、
ありがたいと思っていた日日是好日。

友達と久しぶりに会いてえなと思っても
「コロナやしな〜」でLINEを打つ手が止まる日々。

[人と会う]ことに腰が重くなる今。
対面しなくてもリモートで終わる今。

人と会うのがつれ〜と、人と会いてえ〜の感情で
揺れるこの気持ちは何なのか知るために読んだ本。

【なぜ 人に会うのはつらいのか】

対談形式で読みやすく、知識人の引き出しの多さに驚く本でスキップする感覚で爽やかに読み切れた。

①[対面は暴力である]

この本のミソ的なところ。辛いのはそもそも人と会って話すということは暴力なのだと。各領域の侵し合いなのだと。コミュ力鬼の人は会話が暴力であることを自覚しているよ〜とのこと。
分かるようで分からない見解。

それなら何故、人と出会わないと行けないのか。

それは【あった方が話が早いから】。

会話は外交のようなもんで
怖いから交渉は成立する。
経済の始まりも交換という名の暴力が起源。
暴力性から人は逃れられない。

しかし、メリットもある。
人と会うというのは不確実なものである。
つまり事故である。
事故が起こり、破壊と創造が起こって、
新しい気づきや発想に繋がる。

なるほど。
人は暴力性と事件性を持ったものを恐れながら必要としている変態的パラドックスを持っているんだな。理解。
次行こう。

②[人は1人では欲望を維持できない]
この一文を読んだ時、すごく分かりみを感じた。

活力とは他者の存在によって維持される。
欲はね、伝染するんだよとのこと。

だって人は他人と比較して
勝ったら優越感に浸り
負けたら自己嫌悪でメソメソする
悲しきモンスターなんだよ。
コロナ禍で人と会う機会が減り、どこか活力が湧かないなという無力感に苛まれてないかい?
それはコロナうつとも言われるものである。

なるほど、僕の最近パッとしないな〜とどこか感じていたのは無欲ゆえの無力だったのか。

欲望が維持できないということは自制もできないという事である。

そうか、家に1人でいると無限お菓子タイムが始まったり
ほぼ無意識的にオナナーしてしまうのは、人から監視されてないゆえ自制ボタンがOFFになっていたのか。
僕は悪くないってこと、、、

別の本に書いてあった
人は自由を欲しながら本当に自由だと壊滅してしまう
という内容が今頃しっくりきた。

対策としては ヘッジ(回避)を多く持て

これは 〜だけという状況はリスクでしかない。
選択肢が多いと人は安心する。

•所属を複数持つこと、
•違ったコミュニティーに入ったりして逃げ道を作っておくこと。

•後は内向きの趣味を持つこと。
ペットや趣味など没頭できるものを作っておくこと。

が書いていた。

この本を読んで人間の難しさからくる二面性に気づけた。
繋がり(束縛)は嫌いだが繋がっていたい。
人と会うと疲れ傷つくがそれを望む側面もある。
1人になりたがるが1人では破滅していく。
オンリーワンになりたがるが[〜だけ]はリスクでしかない。

むむむ 難しいね人って。
生きるって難しいね。
何千年も自分より数百倍頭がいい哲学者が答えを出せてない[生きる]という意味、理由。
あまり深く考えすぎるのも良くないかもしれない。
そもそもそんなものはないのかもしれない。

人は二面性あるし、答えも出てない。
それなら今の感情にもうちょい
優しくしてあげようと思えた良い本だった。

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