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トレンドは3割まで取り入れる

「そういえば、去年の今ごろは23区のターミナルステーション周辺でも歩こうものなら流行りのボブヘア女子で溢れかえってたな・・・」

ふと思った日がありました。

一昨年あたりからジワジワと兆しが見え始めて、気づけば猫も杓子も状態だったカラーヘアも抱き合せで街中トレンドピークを迎えていた2022年。

気づけば2023年の年の瀬にはもう、俄ボブ女子もカラーヘア民も残党しか見かけなくなったような印象があります。

一般的に髪は平均1〜3cm/月くらいで伸びるから、流行りに乗っかってボブにした人も仮に1年放置すれば、もれなくセミロング以上に元どおり。

日本人特有の「みんながやってるから」という無意識から何となく倣ってみただけのトレンドヘアなど、きっとワントライで十分ってことなんでしょう。笑

私は本業の職業病みたいなもので、こういう街の人たちの潮流観察がいつ頃からすっかり習慣になってしまいました。

昔はもう少し、というかだいぶ、主観要素が強いパーソナリティーホルダーだったはずなんだけど・・・。人間、変われば変わるものだと我ながらときどき感心します。

そんな私の感覚値で”トレンド”というものを捉えてみると、長年の人間経験から思うに、取り入れるなら《せいぜい(全身で)3割くらいが妥当》。

東京の街中ではたまに髪型からメイクからファッションまで【オールトレンドど真ん中】みたいな人を見かけることがあるけれど、その出立ちがとてもお洒落で素敵に見えるのは一瞬のことだから。

どんなに流行ったメイクや髪型もそれが大きな波であればあるほど、数年もすればより古い印象へと色褪せてしまうもの。ましてや10〜15年以上も経てばなおさらの話で。

まあ過去を振り返る必要なんて別になくてもいいんだけれど、ひょんなことで問答無用に昔の自分の姿を他人様の目に晒される機会もあったりするからね。

あんまりトレンドばかり追い過ぎた格好をしていると、いずれそういう瞬間にけっこう気恥ずかしい思いをしますよ、ということです。

だからといって、トレンドを敵視とか無視したり完全逆張りをいくのが良いか?というと、そんなこともなくて。

私自身、程よくその時代のトレンドを取り入れるのはけっして悪いことではないと思っています。デメリットもあるけど同じだけメリットもあるわけです。

トレンドを取り入れる最大のメリットは【選択肢が増えること】。

世の中で流行ってるものは購買ニーズが高いので、当然それに合わせて提供する人や環境も増えます。

そして【価格も全体に安くなる】ことが多いですね。

世間で流行ってないものを取り入れるには価格も含めて限られた条件と選択肢の中から吟味しなければなりませんが、

流行りのものは大量に生産されるから価格競争が起きて、通常よりも手ごろな価格からそれを手に入れやすくなります。時短性もありますね。

プチプラコスメがその良い例で、毎年季節ごとトレンドカラーがメディアやSNSで注目トピックスとして取り上げられたり紹介されたりしますけど、

今や品質も侮れなくなったプチプラコスメは旬のトレンドカラーをバッチリ押さえて店頭にたくさん並びます。おまけに日本のプチプラは品質もけっこう高い。

昔なら最低でも数千円はかかったトレンドメイク商材も、近年プチプラの台頭によって毎期毎期500〜1000円程度の低価格で取り入れられる時代になりました。

髪型だけは流行っているからと言って低価格化することはありませんが、トレンドのメニューを取り入れるサロンは増えるので、選択肢が増えるという恩恵はあります。

ファッションはコスメと比べて単価の上限ラインがより高いので、よほどフリークな人を除いて、ライト層は上手にファストファッション等を活用すればいいですね。

トレンドの取り入れ方は(1)ヘアスタイル・(2)メイク・(3)ファッション、大きな分類で最低でも3つの方法がありますが、要するにこれを全部やってしまうと他人目には「ちょっと痛い人」に見えてしまったりもするわけです。

じゃあ過不足なく程よい割合がどれくらいなのか?

分かりやすい数字で見た時に、半分ではちょっと多めな上に中途半端。1〜2割だと他人には意外と印象に残らない。

つまり3割くらいが妥当、という私なりの結論。

実践上この割合で取り入れる方法は簡単で、3つある《髪・顔・服》のうちいずれか一つにトレンドを選択する、ということ。これでちょうど1/3=30%になるという計算です。

もし洋服にトレンドものを入れるなら髪やメイクは基本トレンドど真ん中からは外せばいいし、他2つの場合もまた然りというわけ。

ただし髪は一度やってしまったらそう何度も頻繁に変えられないし、服についても価格によっては毎シーズン何着もというわけにはいかないですね。

その点ではメイクが最も手軽に取り入れられて、なおかつ、バリエーションも多く楽しめると言えるかもしれません。

メイクとヘアスタイルは抱き合せトレンド的な要素もあるように見えますが、そもそもこの2要素を同時に取れ入れる時点で私のような人間の目にはtoo much。

LIVE配信やってるようなメーカー広報の人みたいな立場だとそれも織り込み済みで取り入れるしかないんでしょうけどね。笑

また、トレンドを意識できる人というのは【新しいものに柔軟な感覚を持ち合わせている】ともいえます。

独自の個性って聞くと特別で凄いことのようにも聞こえますが、言い換えれば意固地みたいな要素でもあるので、そのいずれか一方に偏り過ぎると「ちょっと痛い人」に見えちゃうんでしょうね。

人間、ニーズがあるとはいえ没個性になりがちでミーハーなトレンドに偏っている人よりは、唯一無二感でオリジナリティのある個性派のほうが何となく憧れの対象になりやすいもの。

だから半分じゃなく、トレンドはあくまで3割くらいまでに留めておく。

これが程よくしなやかなメンタリティーと、”らしさ”を大切にするインディビジュアリズムのワタシ流黄金比率。


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