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イタリアの試験は口頭試験!

こんばんは。イタリアはすっかり夏になって、日中はとても暑いです!でも日本とは違う種類の暑さなので、エアコンがなくても生きていけますね。エアコンがない家庭はかなり多いです。ちなみにうちにはエアコンがないのですが、建物の構造上(?)家の中がそこまで暑くならないので扇風機だけで全然大丈夫なんです。

さて、今回はイタリアの学校の試験について書いていきたいと思います。
まずタイトルにもあるように、日本とは大きく違い、ほとんどの試験が口頭試験です。(小学生から大学生まで!)日本と同じように試験の1−2週間前に試験範囲を言い渡され(それもかなり広い)、とにかく試験官の前で話さなくてはなりません。

初めて私がこの形式の試験を受けたときは、どうやって準備していいのかわからず、イタリア語にも心配があったので、とても不安だったことを思い出します。が、数々の試験を乗り越えた今となっては、日本の典型的な試験よりも、この口頭試験の方がいいじゃん、と思います。
なぜなら、人に全てを説明できるようにアウトプットする練習をすることで、知識の定着度が圧倒的に高いからです。試験のために赤シートで暗記して…という勉強では試験の後にすぐ忘れてしまうのではないでしょうか。一方で私がイタリアの試験のために勉強した知識は忘れることなく今でも頭に残っています。(もちろん全部ではないですが)

それから、理論立てて説明する力がつきます。口頭試験で求められるのは、一つ一つの細かい要素を暗記することではなく、各要素の繋がりをきちんと理論立てて説明することです。もちろん年号は覚えていないといけませんよ!イタリア人は小さい時からこのタイプの試験を受けているので、エリートであろうがそうでなかろうがみんなとにかく話すのがうまい。特に歴史や政治に関しては脱帽です。日本人の私はこの点が本当に弱く、自分の意見がないことや人に伝える能力がないことを日々反省しています。それは言語の問題ではなく(もちろんそれもあるけど)考え方やメンタリティの問題なのです。

あとは、この手の試験の戦略として、とにかく自分が深く知っていて話しやすい話題に持っていく、ということができます(笑)試験が始まると、このテーマについて自由に話してくださいと言われるので、自分がよく知っていることをとにかく話まくることができます。一旦途切れると自分がそれまで話したことに関連して試験官から質問が投げかけられます。私の経験上、この戦略で臨めば全く知らないことを答えなければならないという状況には陥りません。


試験の指定図書であったスタニスラフスキーの本



が、しかし準備は相当大変です。何しろぜーーーーーんぶ頭に入れて自分の言葉で説明できるようにしないといけないのです。時には指定の本を読んでその本に書かれていることについて論じなければならないこともありました。

1人で乗り切るのは不可能に思えた時もありましたが、先生の発言を一言一句ワードに打ち込んでいる最強の友達にノートを見せてもらったり、仲間で勉強したりして、乗り越えることができたのでした。今となってはいい思い出です。


音楽史(オペラ史)の勉強用ノート

ちなみに一番怖かった音楽史・歴史学(ヴェルディ以降のオペラ史)の試験、一生懸命勉強したおかげで満点プラス称賛(最優秀の成績)をつけてもらいました泣 本当に準備は大変だった….



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