台湾縦断3泊4日(1) ノスタルジックな町、台南1 (Tainan, 2019.5)
どうしても台湾に行きたい。6-7月からは都合でしばらく休みが取れないから今しかない!ということで勝手に5月下旬と時期を定めた。タイミング良く一緒に行ってくれることになった素晴らしき友人とともに、梅雨真っ只中の台湾へ。
10年ぶりの台湾!念願の再訪問!!ということで気合いが入りすぎていた私は、あらゆるチャネルを通じて台湾に関する情報を集め、これでもかというほど予定を詰め込んだスケジュールを作成し…。梅雨時ということで阿里山訪問は泣く泣く諦めたものの、3泊4日で台南→台中→台北&九份という3都市周遊スケジュールを組んだ。
台湾滞在中は何ひとつとして不愉快な記憶がなく、全てが暖かく美しく優しい思い出に包まれている。食べ物は美味しく、景色や建築は美しく、人は優しかった。
台南:古都。日本統治以前の首都。神農街等には清時代の面影が残る。
台中:新しく発展した、アート、スイーツの街。最近はリノベ物件が多い。
台北:首都。発展しており、都会。
旅行時期:2019.5
同行者:友人
テーマ:台湾各都市の町歩き(建築)と食を楽しむ
■Day1(Thu.) NRT発→桃園空港→台南(本記事)
□Day2(Fri.) 台南→台中
□Day3(Sat.) 台中→九份→台北
□Day4(Sun.) 台北→桃園空港→NRT着
この旅の動画はこちらからご覧ください。
時期と特典航空券という2つの要素を重視したため、初バニラエアでのフライトに。最悪一人旅でも行こう・・という心算だった私がまずチケットを取っていた。フライトはほぼ満席になっていたため、私も友人も諦めモードだったのだが、数日後に友人がバニラエアサイトを見た際、奇跡的に往路復路とも私の隣席がキャンセルされて空いたことを確認して速やかに予約を入れてくれた。奇跡的な偶然が重なり、友人との台湾旅行が実現することになった。
出発から台南駅着まで
友人と落ち合う。お互い荷物は少なめ(大きめのトートバッグorリュック(16リットル)と、町歩き用の小さめのポーチ)。宿泊場所は毎日違うところで荷物の持ち歩きが多いため、断捨離の気持ちで極限まで荷物を減らして挑んだ。荷造り中は、 限界まで荷物を減らすことに情熱を注いでしまい、何のための荷造りなのか見失いそうになった。SIMカードは事前にAmazonで購入。スムーズに利用できた。旅先でオンラインでいることは大事。かつ、大きなグローバルWifiルータはもう持ち歩きたくない・・。(この旅の装備についてはこちらの記事を参照)
成田空港はやはり遠い&駅から第三ターミナルもさらに遠い。第三ターミナルは出発と到着が同じフロアで、とても簡素な雰囲気。
若干フライトが遅れたものの無事に出発し、あっという間に3時間強が経過して桃園空港へ。LCCは機内食は有料だしエンターテイメントはないし、長時間のフライドだと少々厳しいが、3-4時間であれば全く問題ない。
なお、台湾に入国する際は申請が必要。空港で記載することもできるが、オンライン入国カードの申請をしておくととてもスムーズ。
空港に到着した後、MRTに乗って台湾高速鉄道の駅へ。途中、MRTが随分空いているな〜と思ったら隣駅で停車したままアナウンスが流れる。どうやら終点だったようで、同じく旅行者と思われる黒人の親切なお姉さん(多分年下)が「どこいくの?高速鉄道駅?なら降りないとダメよ」と教えてくれた。ありがとう。
MRTに乗るためのコイン。かわいい。
高鉄桃園駅のセブンイレブンにて。台湾ではおでんを「関東煮」と呼ぶのだと知る。
本当は有名な駅弁を買いたかったのだが、時間が遅かったためお店がクローズしていた。代わりにセブンイレブンで駅弁をゲット。エコなのかビニール袋はなくて紙製の入れ物に入れてくれた。なかなか便利だけど、汁ものだった場合どうするんだろう。そして捨てるときに若干の不便さを感じた。日本もいずれこうなるのかな。
高速鉄道(HSR)駅で、日本で事前に購入したレイルウェイパスを引き換える。窓口のお姉さんは慣れた手つきで記入していく。発行には5分程度かかった。外国人限定の3日間8000円で乗り放題パス。指定席まで取れるというのは本当に安い。ラッキーだ。唯一の難点は、自動改札が使えないので毎回窓口に出向いて忙しそうな駅員さんを捕まえてゲートを開けてもらわないといけないことくらいだ。
日本の新幹線にそっくりなHSRに乗り込む。シート含めて機体は日本製らしく、見慣れた感じ。ただしシステムは日本のものではなくフランスベースらしい。駅弁は、シンプル。たしか日本円にして300円くらい。十分に美味しい。
約80分の乗車後、HSR台南駅に到着。
ポケモンがアジア国際球技大会の公式キャラクターらしい。かわいい。
HSR台南駅は、台南市内から結構遠い。ローカル線に乗り継ぐのだが、ローカル線での駅名はShalun(沙崙)駅。紛らわしい。そしてタイルアートが綺麗。
空港で両替したお札をまじまじとみると、雷鳥が描かれていて美しい。台湾は日本と美的センスが近いものがあると確信。
ローカル線に乗り込み、台南駅(台南市内)へ。
コアラのマーチのようなコアラがかわいい。左側はなぜか普通にピクトくん。一貫性のなさが愛おしいな。
台南駅到着、新美街のウォールアート、ホテル(?)
台南駅に到着。のどかな雰囲気で、「これはいいな・・」と思った。
台湾滞在中、かわいいキャラクターをたくさんみた。日本のキャラクターが多い印象で、台湾で広く知られている台湾発の有名キャラクターを探せなかったのが残念だが、上の写真のようなちょっとしたキャラクターもかわいい。kawaii文化は台湾・日本で共通。
ところどころ日本語が。
路地裏が魅力的。
これこれ。kawaii。
この時点で17時頃。チェックインして準備したりすると暗くなってしまいそうということで、荷物を持ったまま、ぜひ訪れたかった新美街のウォールアートを見に行った。
前評判どおりの大作。この近辺にいくつか作品があったけれど、このアートが段違いのセンス。
少々朽ちてきているのもいい。
こういう窓のデザインがいい。台南はどこか懐かしい。レトロモダンなおしゃれ感というよりも、ちょっと野暮ったさも残った"故郷"のような雰囲気というか・・。
雑なGoogle Mapの案内のため、入り口がわからずうろつくこと10分、本日の宿をようやく見つけた。NAVI PLAZAの看板が大きすぎて、まさかここが宿泊施設の入り口を兼ねていると思わなかった。
"昭和"の香りがいたるところに。どうやら20代のお姉さんが一人で切り盛りしているようで、ホテル(ホステル?)の受付だけではなく、外のお弁当(?)売り場の売り子も兼任している。我々がチェックインしようとしたとき、ちょうど大量の注文が入ったようだった。15分くらいのんびりと待つ。先にウォールアートみておいてよかった。外は少しずつ日が陰っていく。
チェックインカウンターには六花亭の箱。
チェックイン時に諸々の説明を受ける。どうやら我々の部屋はもっとも広い部屋で、二階丸ごと我々のものらしい。専用のリーディングルームもあった。
これが部屋。これまた昭和な看板。だだっ広い。真っ赤に塗られたドアがちょっと怖い(地霊と書いてある笑)。このドアがここに置かれている理由を、我々は夜中に理解したのだった。後述。
町歩き(赤崁楼〜正興街〜神農街)
部屋に荷物を置き、速やかに外へ。これは電気設備の外箱なのだが、どれも写真がプリントされていたり絵が描かれていたりとしゃれている。日本も見習ってくれ。
オランダ植民地時代に総領府として利用され、現在は一般公開されている建物:赤崁楼を見学。
こういうグラデーションが好き。
外がどんどん暗くなっていく中、若者に人気だという正興街と夜のライトアップが綺麗だという神農街を目指す。途中で布の問屋街を通過。
時々見かけたアヤシイ日本語。
正興街は猫がフィーチャーされていた。
人生は海のようなものさ。さぁ歌おう。ってかんじか。
猫だけではなく犬の看板も。
おしゃれな看板。このカフェの庭ではおじさんがピアノの調律をしており、傍にはかわいい猫がじーーっとしていた。
続いて神農街へ。
ランタン(提灯?)が綺麗。
ありがたい猫さま。
小日子というお店でタピオカミルクティーを買う。私は買い慣れてなさすぎて、タピオカ用ではないストロー(細い)を刺してしまい、大慌てでかわいい店員さんに止められるなどした。
調べたところ、小日子は台湾のカルチャー雑誌の名前で、おしゃれカフェや雑貨屋も展開しているそうだ。英語だとOneday Co.という表記になるらしい。台湾の最新カルチャーを牽引する存在・・なのかもしれない。ちょっとレトロさもあっていい店だった。
小日子で思わず買ったステッカー。いい。
豆花を食す@國華街
國華街というストリートに出て、豆花屋さんへ。(修安扁担豆花)
全部入り的なメニューを選択した。すごいボリュームだったため、これが夕食代わりになった。ミニサイズがほしい。滞在中、台湾を食べ尽くそうと思っていたが、あえなく撃沈する日が続いた。次回いくときはもっと食にフォーカスをあてたいが、その前に自分の脆弱な胃をどうにかしたい。そして食事中、足元をゴキブリが横切っていった。屋台ではよくみる光景。
この豆花屋さんには以前ミスチルが来たことがあるらしく、お店のいたるところに記念写真が飾られていた。ミスチルのメンバーもまさかこんなに宣伝に使われているとは思っていないだろう・・・。宣伝しすぎ(笑)
コンビニで水を買って、ホステルへ戻る。
この水、野球選手とのコラボ品。この人は新人王だそうなんだけれど、どうみてもベテランの風格。
23時頃(多分)、部屋に戻る。向かいの部屋はなぜかライトアップをしており、こちらに向かって明かりが燦々と差し込む。眩しい。光漏れすぎ。それを少しでも軽減しようと宿が苦肉の策で設置したのがこの扉なのだった・・・。しかし、人傑地霊って何・・。中国語圏とは漢字の持つ意味が異なることはよくあるけれど、霊という文字をみるとちょっと怖さを感じてしまうのでした。
(帰国後調べたところ、四字熟語だった・・知らなかった。優秀な人材は土地の霊気によって生まれる、とか、風土・人物ともにずば抜けて立派だ、という意味合いらしい。。。)
このホステルは興味深くて面白い場所だったのだけど、唯一の難点はトイレ・お風呂(シャワーのみ)。部屋と直結していないから毎回サンダルを履いて外に出て反対側までいかないといけないし、トイレ・シャワー(つながっている)の水はけが悪すぎて、シャワー後にトイレにいくときはサンダル必須。イメージとしては海水浴場のシャワーとトイレが隣り合っちゃった!みたいなかんじ。
でも、総じてよい宿だった。トイレに描かれた金魚の絵も素敵だ。隣の家から漏れてくる光に目を背けつつ、旅の疲れからぐっすり就寝。