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試験開始直後。



香地味ひさしげ(カジミヒサシゲ):これ、これを書けばいいんです?

試験官:そうですよ

香地味ひさしげ:あの、ここに名前を書けばよろしいんです?

試験官:そうですよ…あの、もう試験始まっていますよ、質問はしないでください。他の受験生と同じようにしてください

香地味ひさしげ:では、書きますね、香地味ひさしげ!っと!ほう、いいじゃない?名前には魂が宿る、そういった意味では、幸先良し、と言ったところでしょうか…

試験官:あのね?君…さっきから、私語を慎んでください。退場させますよ

香地味ひさしげ:おっと、いけねぇ!いけねぇ!香地味ひさしげの最大のピンチ!どうする?どうなる?香地味ひさしげ、機転を利かせ、ピンチをチャンスに出来るのか?よく考えるんだ!こんなとき、龍馬ならどうする?イチローならどうする?歴史上の偉人ならどうする?さぁ、ここ一番の正念場だぞ!香地味よ!

試験官:君…退場!

香地味ひさしげ:ちょっとだけ待ってもらえます?香地味ひさしげのエキセントリックなこの試験エピソードを作りますから?

試験官:あんたねぇ…早く退場!

香地味ひさしげ:よし!これだ!ウォー!

教室:な、わ~~~!

試験官:君…なにしてくれてんのよ、さっきから…

香地味ひさしげ:試験官さん、そろそろ名前で呼んでくださいよ、ハハハ、ご覧の通りですよ、頭逆さまにして机の裏で試験を受けてんですよ、これで退場しなくてすむでしょ?ハハハ、トンチですよ、絶景、絶景~
未来の大人物、香地味ひさしげ、以降お見知りおきを…

試験官:…。(こいつ、大物ぶってやがる、しかしこいつはわかってるんだろうか?試験はあと85分もあるということを…)




~~85分後

キンコーン

試験官:はい、試験用紙を裏にして、ペンを置いてください



香地味ひさしげ:…ひゅぅ…ひゅぅ…



試験官:凄い形相になってる…根性だけで…なにが彼をここまで突き動かしているのか…




香地味ひさしげ:…ひゅぅ…ひゅぅ




――完―― 


ひとつよろしくお願いいたします