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J1リーグ第10節 セレッソ大阪 VS 横浜Fマリノス マッチレビュー

マリノスはPK戦まで戦ったACLから中2日のなか、セレッソ的にはコンディションが有利のように、試合前は見受けられました。しかしながら、さすがマリノス、選手の層が厚く、誰が出ても素晴らしいサッカーをしていました。
リーグ優勝や上位フィニッシュをすることで賞金が入り、素晴らしい選手を獲得することができ、更に上位フィニッシュの好循環が生まれているのだと感じました。スポンサーの影響もあると思いますが



第10節のセレッソ

スタメン
https://soccer.yahoo.co.jp/jleague/category/j1/game/2024042705/summary?gk=2

封じられたセレッソの攻撃

今節、セレッソは攻撃面において自分たちの展開に持ってくることが出来なかった印象です。特に、ビルドアップ時に田中・登里へのパス回数が極端に少なかったです。

中盤を支配したいセレッソは、マリノスの守備をなかなか崩せませんでした。植中・水沼・エウベルは中に絞る形をとり、セレッソの最終ラインと中盤をケア。田中は植中にパスコースを消された状態で試合が進み、登里・香川・奥埜はマリノスの水沼・山根・天野・ナムテヒの監視下に置かれた状態でした。

奥埜が高い位置を取れば、CBの上島に受け渡し、マリノスはセレッソの最終ラインと前線を分断する手段を取ります。

中が防がれているのであれば、外経由で運びたいが、舩木・毎熊からWGへのパス供給の長さが長いので、外経由でも運びにくい展開でした。これは開幕戦から起きている現象ではあります。
パスが出せない理由はWGが高い場合もあれば、最終ラインがもう少し運べる状況だったなど様々な要因はあります。

マリノスの中盤が支配した理由

セレッソは天野を起点にされ、攻め込まれるシーンが多々ありました。

奥埜が山根をケアし、山根へのパスを防ぐようにしていました。マリノスの渡邊から上島へパスが渡ると、カピシャーバがサイドに張っているサイドバックをケアするように外切りで上島にプレスをかけますが、天野が田中が出にくいポジションを取り、パスを繋いでいきます。

これは憶測ですが、セレッソの中で田中はサイドに晒されたくないという認識を持って守備をしているかもしれません。(中央のフィルター要因)

セレッソのWGが中切りしたとしても、マリノスのSBにボールが渡ります。そこからマリノスはSBとIH、WGが三角形を作り出しいるので、サイド経由でも前進していきます。

セレッソのWGがマリノスのCBに対してアタックしてもサイド経由or中央経由で前進する手段を持っているため、セレッソはなかなか的を絞るのに苦労しました。

これを両サイドで仕込んでいるマリノスの共有力の高さが見られたシーンでした。

守り方を変えたセレッソ

セレッソは前半の終盤頃から前からの守備を変更しました。

セレッソのWGはマリノスのSBを見るようになり、マリノスのCB+1の部分はレオと香川or奥埜が出る形を取りました。前に出るレオ・香川or奥埜は背中でマリノスのアンカーを消す守備を徹底し、マリノスの前進を防ごうとしました。

4-4-2にしたことにより、天野・ナムテヒに対してセレッソは中盤2枚を当てられるようになり、マリノスの起点を潰す意図もあります。

しかしながら、マリノスは4-2-3-1のような形にシステム変更し、マリノスの最終ライン+中盤2枚でビルドアップすることで、押し込む展開を増やすシーンも増えました。

WGの役割

後半からはマリノスの守備の目線を変えようと両WGを中心に攻撃を展開していきます。
セレッソの選手・監督はWGの役割はチームで共有しているという発言がよくあります。攻撃面では各選手の特性を考慮して攻撃のやり方を共有している部分が多々ありました。

上門が張っている場合は奥埜がポケットを取る動き+登里が後方支援

上門が内側を取れば、サイドの幅は登里が取る

ルーカスサイドは毎熊がルーカスの1対1を後方支援に回るかインナーラップでポケットを取る動き

左サイドはカピシャーバが出場している時はアイソレーションの形を取ります。インナーラップもそこまで多くなく、オーバーラップはあまりないです。左サイドに上門と為田が投入された際は、アイソレーションではなく周囲とポジションチェンジやインナーラップ+オーバーラップを駆使しながら複数人でゴールに迫ります。

右サイドは左サイドのミックスに近いです。ルーカスとクルークスどちらでも同じです。

各局面で選手の立ち位置やボールの場所、守備の形などいろいろな影響がありますが、WGの選手の特性に合わせて攻撃方法を変えているのは事実です。かつ、それらを選手全体が共有しているところが現在の強さを表している1つだと思います。

まとめ

今節はマリノスの強さを間近で感じた試合でした。しかしながら、セレッソは負けそうなゲームを引き分けに持っていく力が今シーズンはあると思います。レオ以外得点がここ数試合ないということはありますが、いづれ解消されるのではないかと思います。

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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