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ooen FILE / vol.002:イコロキッチン 笠原寛子さん 「コミュニティって心地いい」

酵素玄米を使ったカレーランチをooenで展開するイコロキッチンの笠原寛子さん。5児の母ながらいつも朗らかに、しなやかに料理をつくる姿は、食べる人たちに元気を与えてくれます。そんな笠原さんがこれまでに培ってきた経験や考えていることをひもときます。

■数々の経験を積み重ねて

-小さい頃から料理はよく作ってた
そうですね。小学生くらいの時から、母の料理をよく手伝ってました。忙しい時には夕飯を作ったりしてました。作るのは好きでしたし、けっこう楽しくやっていましたね。

-どんな感じの子供だった
なんかハイジみたいな感じ?(笑)。好きなように外に出て遊んでいました。地元は長野で自然も豊かだったので、伸び伸び育った感じですね。学校と家も3kmくらい離れていて、学校に行く時は40分くらい、帰りは1時間くらいかけて登校していましたので、自然と体は動かしていましたね。

-習い事とかもしていた
ピアノを習ったり、バスケットボールや演劇やったりしてました。高校では合唱部に入って。歌は小さい頃から好きで、今でも続けています。色んなバックグラウンドの人が集まっていて、コンクールなどにも参加しています。

-海外で過ごしていた時期も
主人の仕事の関係で幾つかの国で過ごしました。最初はモントリオールで、その後スーダンやポーランド、ポルトガルに行きました。

-全然文化が違いそう
価値観の違いというのはすごく感じました。こっち(日本)でみていたことが、向こうに行ってみたら全然見方が違うことも感じました。料理のレパートリーは増えたのではないかと思います。向こうでも現地の人などに教えてもらって、ホームパーティーなども行っていましたね。

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■酵素玄米との出会いからお店へのチャレンジ

-「酵素玄米」に出会ったのは
今から2〜3年前くらいに友達に教えてもらったのがきっかけです。玄米を発酵させると玄米の美味しさを引き出すことができて、甘味も出て鉄分が豊富に摂れます。とても体に良いものだと思いました。専用の圧力釜で炊くのですが、ある時にスパイスカレーと合わせたらすごく美味しかったので、これはいい!と思いました。家族にも食べてもらったら、とても好評でしたね。

-それがきっかけで次のチャレンジをしてみようと
子供が5人いるので、家庭で料理をたくさん作ることはしてきました。料理を極めていきたいという思いはあまりないんですが、大皿料理みたいな感じだったらいけるんじゃないかと思って、色んな人に食べてもらえるためのチャレンジをしてみることにしました。
まずは、小さくてもいいからビジネスをやってみようと。これまでは雇われるという立場だったので、自分でやってみたらどうなんだろう、形にしてみたい、という思いが込み上げてきたんです。

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■コロナの影響で考え方が変わった

-「イコロキッチン」という名前の由来は
名前がヒロコなのですが、両親が「イコロ」って呼んでたんです。ヒロコから転じてイコロ。響きがいいなと思いまして。キッチンをする前に「イコロハンドメイド」という活動をしてましたので、料理で名前をつけるなら「イコロキッチン」がしっくりくるかなと思いました。

-イコロキッチンとしてやりはじめたのは
昨年の8月くらいからですかね。その時は単発でやって見ました。それからooenのスペースを借りて。これまで15回くらいは入りましたかね。

-ちょうどコロナの時期とも重なってしまったが
コロナになってしまった事で、自分でやりたいことをやってみた方がいいのではないかと考えるようになりました。やれるうちにトライしてみたいと。逆に、いいきっかけになったと思います。

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■コミュニティって心地いい

-やってみて気づいたことは
これまで仕事については、大きな組織の中の歯車の一つとしてやってるみたいな感じでした。自分がいなくても動いていく。実際にooenでやってみて感じたことは、あまり大きなことを考えなくても、個々が自分たちのやりたいことを行って、その雰囲気に集まってコミュニティができることがとてもいいなと思いました。

-雰囲気が心地いい
これからの時代はこういう事が大切で、時代の先端をいっているなと思いました。自分たちが飾らずに楽しそうにしているのが気持ちよくて、コミュニティって心地いいって感じです(笑)。
自分の活動で例えると、「おとな食堂」的な感じでしょうか。家に帰るとお母さんになっちゃうけど、キッチンの後にお菓子いただいたりして、それまで全く知らない人たちと話ができたりするのが、こういうのがあるんだなぁという心地よさを感じてます。

-お客さんと心が通じている
来てくれるお客さんもホッとしに来てるんだなあと感じます。家族もお店に食べにきてくれて、応援してくれます。家庭の中で依存して固執しちゃうのではなくて、「いいじゃん」って言ってくれるととても嬉しいですね。

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■面白いかどうかが大事

-今後、創業したり自身で店を持ったりする予定は
そういう気持ちはあるんですが、ちょっと萎んでます(笑)。いま考えているのは、何かと何かを組み合わせたら面白いのかなとは思っています。たとえば自分のランチと何かを上手く組み合わせて活動できれば面白いのかなと。
決め手は面白いかどうかですね。いくら収益があるかという軸ではなくて、面白いかどうかというのが大事じゃないかなと思います。誰かと何か組み合わせることを考えると、いくつかできそうな気がします。

-今後ooenを使おうとしてくれる人たちに向けて
やってみると楽しいと思います。やってみて嫌だったりダメだと思ったらすぐやめればいいと思いますが、実際にやってみると改めて自分を知る、わかることもあります。視野が広がって自由になっていくんじゃないかなと思いますね。

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【プロフィール】
笠原 寛子(かさはら ひろこ)

FTW式酵素玄米で家族と健康を目指してます。お堅い公務員、特別支援教室勤務などを経てカレー店開業。子ども5人孫2人。プロのばぁばを目指し日々奮闘中。海外滞在4カ国渡航20カ国の子連れ海外暮らしのツウ(かも)。自称・美しい景色を眺める人。


ooen FILE / vol.001:hale coffee 河原遼弥さん 「穏やかにリラックスできる空間を」

※つながる文化ターミナル「ooen」では、場所を使ってチャレンジする方を応援しています。1階はシェアキッチン、2・3階はワークスペースとして、撮影場所やテレワーク、小規模のイベントなどでご利用いただけます。詳しくはこちらをご覧ください。

text : Shinichi Komatsu
photo:Tomohiko Inagaki

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