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Mizuki
2021年3月22日 20:50
部屋の電球が、2,3回点滅して、切れてしまった。真っ暗だ。このまま暗いままでもいいか、と思ったが、まだお風呂にも入っていない。晩ご飯を食べたところだった。外は土砂降りで、不思議な生命の気配が漂っていた。生暖かい夜に、霊や魂や、エネルギーたちも、雨に助けを得て歩き出しているのかもしれない。時々吹き付けて、網戸を越えて入ってくる風が、ふわっふわっと頬やおでこを
2021年3月21日 19:21
↑このお話の続き******ごめんください…部屋の中は真っ暗だった。あの灯っていた明かりは、もう消えてしまったのかな。夕日が沈むみたいに。もう眠ってしまいましたか。私を泊めてもらえませんか。扉の近く、水槽のさかながパクパクと口を開いた。ご主人、電球が切れて、なぜだか静かになっちゃったよ。君は迷子かい?迷子だねえ。あれ。君天使?天使だね?珍しいこともあるも
2021年2月27日 20:52
↑このお話の続き。雨粒の天使雨は雲を離れ、地上へと向かう。一粒で。空中に孤独。音立てることもなく。波紋をつくり地上の水の仲間入りをするまで、ひとりで。わたしは、雨みたい。天の世界から離れて、地上にたどりついて。でも、雨みたいに浸みていくことはできないでいる。濡れた髪。ぬれた翼。私にはつばさがあって、それはこの場所でも変わらないこと。翼が折れなく