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#建築 記事まとめ

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建築系の記事を収集してまとめるマガジン。主にハッシュタグ #建築 のついた記事などをチェックしています。
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2019年11月の記事一覧

祖母の家

祖母の家に誰も住まなくなってから、10年近くが経った。 小さい頃から、祖母の家が大好きだった。 白漆喰の外壁や木目が見える天井。 玄関から和室の奥に見える緑鮮やかな庭と用水。 「こんな古い家、早よ壊してしまいたい。」と言う祖母に、 「なーん、ばあちゃんの家かっこいいげんよ。だから大事に住んでや。」 といつもいつもお願いしていた。祖母もまんざらではないようで、結構なお金をかけて屋根の瓦を吹き替えていた。「まりちゃんが、いい家やって言ってくれるし。」と当時言っていたことを鮮明に

ドーパミンが止まらない。ゾクゾクする体験を、マル秘展で。

小雨降る六本木、21_21 DESIGN SIGHT 。 虫が苦手な私が最近避けていた、しかし大好きな場所。 名前の通り、" デザイン " にまつわる展示が多い印象で、これまで「デザインあ展」「単位展」「デザインの解剖展」「AUDIO ARCHITECTURE:音のアーキテクチャ展」に足を運んだことがある。 どれを取っても間違いなく面白い。 色々と展覧会に行くと「期待していたけれど私とは合っていなかったなぁ」と思うものもあるが21_21は間違いがないのだ。 期待を持っ

増沢洵「最小限住居」からの昭和・平成・令和|なごや建築祭・建前LIVE

先週末、娘ふたりをつれて名古屋へ。考えてみれば3人で電車移動するのは人生初でした。向かうは若宮大通高架下、「建前LIVE」の会場です(図1)。 図1 なごや建築祭・建前LIVE このイベントは、「新しく迎える令和の時代に、何を伝えていくか?」をテーマに開催される、愛知建築士会名古屋6支部30周年記念事業「なごや建築祭」の一環。木造軸組を原寸大で組み上げたり、上棟餅まきや子どもが組み立てる木製ジャングルジムなどを皆で楽しんだりしようというワークショップです。しかも組み上げた

8  これまで日記に書いたホテルのこと・2019年の日記より 1月〜2月

ナガオカ日記で書いたd hotelに関係することで、2019年1月〜2月までのことを抜き出してみました。 2019/1/14 [d hotelのタオル] dがホテルを作っていることは、何度かここにも書き込みました。 dのタオルはd&d開業当初より選定、販売しているイケウチオーガニックのタオル。完全オーガニックのそのタオル、たまたま今日、東京青山店にお邪魔すると、偶然、社長さんが。そして、「今、テスト繰り返してますよー」と、dのホテルで使用するタオルを何十回も洗濯試験をして

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d&department aichi by kenmei nagaoka  1

ふるさと、愛知県知多郡阿久比町にd愛知として自分で店を立ち上げようとしています。 物件は阿久比の昔からの風景を残し、伝えたいという思いから、機屋のノコギリ屋根の工場跡を探し、阿久比商工会青年部の応援も頂き、数件のノコギリ屋根を内覧。そして、一つに絞り、先日、その持ち主である方と面会、内覧。和やかに、ワクワクしながら場所を見ながら「ここは、厨房にしよう」「ここは、売り場に」と、勝手にまだ借りてもいないのに想像は湧き出していました。 機屋のほとんどは職住一体。 朝4時から機械

有料
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ニューヘブンにルイス・カーンを見に行く(その①:イエール・アート・ギャラリー)

気付けば大分時間が経ってしまったのだが、先日(というか先月)、コネチカット州ニューヘブンに行ってきた。目的はそう、ルイス・カーンが設計したイエール大学の2つの美術館。ひとつは「イエール大学アートギャラリー(1953)」で、もうひとつは「イエール大学ブリティッシュ・アート・センター(1974)」である。 これらの建物はキャンパスに斜向かいで立っているのだが、上記の通り、時期的には20年も隔たりがある。一方は(ほぼ)デビュー作で、もういっぽうは(ほぼ)遺作。今まで紹介してきたカ

【New Event】宮北裕美「分身」がArtStickerに加わりました

3331 ART FAIR 2019でレコメンドアーティストに選出された宮北裕美による個展「分身」を開催いたします。 ダンサー・アーティストの宮北裕美は、人やモノ、場の気配や音、光、匂い、リズム、軌跡など私たちを取り巻くあらゆるものに宿る身体性や固有性を、ダンサーならではの視点で丁寧にすくい取っていきます。その行為は、「そこに在ること」に私たちの意識をいざない、見えない景色を現前させるかのようです。 近年では、映像、ドローイング、インスタレーションなどへ表現を変換し、しな

BAUHAUSは貧しさを解決してきた

めちゃくちゃ暮らしを創ってるなあ… 日常に馴染みすぎていて気づかなかったけれど、暮らしの原点ここにあり!っていう場所に滞在してきまして。 先週末はパートナーのogiyk_に同伴して、デッサウにあるバウハウスに行ってきました。 はじめて聞くかもしれませんが、バウハウスは現代の暮らしとその常識に、大きな影響与えているドイツの学校です。 彼らが次世代につないでくれたものを振り返りながら、これからの暮らしを考えてみたいと思います。 スチール製家具の原点 (Bauhaus

芸術と技術を編んだら「デザイン」が生まれた

ドイツに来るまで芸術学校バウハウスの存在すら知らなかったのですが… この学校の新しさとは、デザインという概念を編み出したことにあるようです。 「デザイン」と聞くと畑違いですが、新しいものを編み生みだしたコミュニティと知り、興味が湧いてきました。 では、なぜデザインという概念は、バウハウスで生まれたのでしょう。 BAUHAUSの工房は実質的な実験室 デッサウにある校舎とバウハウスミュージアムを見学すると、この学校は、日本人がイメージするふつうの学校ではないことがわか

構造家のレクチャー「佐々木睦朗・小西泰孝」(京都建築構造研究会)

みんなの丸テーブル

スミレアオイハウスには、後から加えた家具がほとんどない。カウンターも本棚も、デスクもテーブルも椅子も、家をデザインしてくれた小泉誠さんによるものだ。それらの中でも特に存在感が大きいのが、この丸テーブル。 食事をする時はダイニングテーブルとして。ちょっとお茶したり、PCを開いたり。お客さんが来たときに6〜7人がぎゅうぎゅうで囲むのも、いい。 人も猫も集まる丸テーブルは、どんなときも真ん中にいてくれる、スミレアオイハウスの中心的な存在だ。 ◼︎ ◼︎ ◼︎ ◼︎ ◼︎ ◼︎

アールトとバラガン|家具と建築

アルヴァ・アールトの作品集を眺めていて、既視感に襲われた。 「最近、どこかで同じような感覚を抱いたな……」 悩むほどのことでもない。それは、ルイス・バラガンの建築に抱いたのと同じものだった。 バラガンと同じく、アールトの建築写真も美しい。 理念や思想を飛び越えてまっすぐ目に訴えかけてくるような、わかりやすい美しさがある。庭や緑を大切にし、鮮やかな濃淡をつくり、強い形態で語りかける。 しかし…… しばらくページをめくっていると、やはりどこかが違う。アールトとバラガン

一級建築士がwebマーケティング会社に転職して1ヶ月で感じたこと

前回のnoteに書いた通り、大学院を出てから8年半ずっと建築設計の仕事に携わってきた私が、ひょんなことからwebマーケティング会社に転職しました。 2社目の住宅会社で設計業務のかたわらで広報業務を兼任し、メディアの力を使えば住宅業界を何か良い方向に変えられるかもしれないと思ったのが転職のきっかけです。 転職をして1ヶ月が過ぎた今、異業種に行って感じたことをまとめておきたいと思います。 1.職場環境が若いwebや出版など事業ごとに会社を分けており、グループで70名程の社員がい

[後編]ノートPCって何を買えばいいの?

後編です。ノートPCについて、ちょっと詳しく書いていきます。 前回の記事↓ ■メーカーについてmacならappleしかないので迷うことはありませんが、windowsの場合かなりメーカーがあって悩むと思います。 例えばDELLとHPはそこそこ高いよね、とか。msiはめちゃ高いよな、とか。mouseはやたら安いよね、とか。同じ性能でも値段が数万円違ったりします。 どのメーカーが良いのかと聞かれると正直私ではリサーチ不足のため分かりません。ただ、学生時代に色々な人のPCを見