ナガオカケンメイ

D&DEPARTMENTディレクター d design travel発行人 デ…

ナガオカケンメイ

D&DEPARTMENTディレクター d design travel発行人 デザイン活動家。長く続くことに関心があります。「d47MUSEUM」(渋谷ヒカリエ8階)館長。「つづくをつくる(日経BP社)」「ナガオカケンメイの眼(平凡社)」など。「情熱大陸」など出演多数。

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  • ナガオカケンメイの考え

    あの「ナガオカケンメイの考え」の続編です。基本的に怒っています。笑なんなんだょ!!って思って書いています。

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蒲郡BENCH ART PROJECT.1「審査委員長」

[審査委員長 (審査側のつぶやき)] 人生で2度目の審査委員長を務めることになりました。 愛知県蒲郡市の学生チャレンジコンクールの一つ「ベンチアートプロジェクト」です。主催が「市」だけあって、会場に行くと次々と行政の皆さんと名刺交換という名のご挨拶。外部の民間のサポート会社など15名ほどと挨拶して控え室へ。そこへ今度は市長さんと商工会議所顧問の方など・・・・。 審査委員は僕を含めて4名ですが、僕を誘ってくれた建築家の浅井さんの方を全員見ながらいろんな話に花が咲きました。

    • 本屋さんを目指して. 8 「値付け」

      僕は老後の「古本屋」のオヤジに向かって突き進んでいます。今はどこの古書籍商組合にも所属せず、沖縄の組合員の有志で行なっている「書遊会」のセリに参加させて頂き、競り落とした古書をd沖縄店の一角と、自分の古書店サイト「d.books.life(STORES)」で細々と販売、愛知のd news aguiの一角に作った古書店での実店舗販売という、まぁ、普通の人に比べればプロに向かっている様子がありますが、まだまだ「趣味」の域を超えませんが頑張っています。

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      • 作ったものの価値

        アーティストで書家の山本尚志さんとのご縁で「アーティストの価値」について飲みながら(彼はお酒は飲めないのですが)よく最近会うので話しています。その話を聞いていて、これは誰にでも、僕にも当てはまることだと思いました。つまり「自分の表現の価値」は、自分の活動の継続が大前提である、という話です。 いつだったか僕にも経験があります。知人が絵の個展をしたので、彼女を応援するつもりで絵を買ったのですが、しばらくして、普通のOLになったというのです。知人には変わりありませんが、僕にとって

        • 本屋さんを目指して. 7 「物件探し」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 長々書きませんのでちょっとだけお付き合いを。 今、住んでいる沖縄県宜野湾市新城(ふるさとの愛知県では"しんしろ"、"しんじょう"ですが、沖縄では"あらぐすく")のアパートは本当に気に入っていて、将来、店を持つことになったとしても手放したくない快適さと思い出が詰まっていて、しがみついているのですが、次のステップに進まなくては来年60歳のぼくは若くない。本は重いし、根気もいるし、やっぱりビジョンも必要。「老後の趣味」程度に思っていまし

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        記事

          vison HIROSHIMA(仮)をつくる.1

          1 「d design travel誌をつくるように、商業施設を作って欲しい」 三重県多気町という町に「VISON」という大きな商業施設があります。 この連載は、そんな超大型商業施設を考えることになったら、何からどう考えるのか。おそらくそんな仕事において、いつもやられているやり方があり、それによって実績を積んだ会社が次々にその成功事例をもとに似たような施設を作ってしまうことがある中で、そんな施設ではつまらない!!として作ったのが「VISON」だと僕は思っていて、その広島版が

          vison HIROSHIMA(仮)をつくる.1

          d news 「土地の物語を(使いながら)残す」

          今から書く話は、沖縄でとある戸建物件を紹介して頂き、その素敵な佇まいに大きく心とそれまでの計画を揺さぶられて湧いたあるアイディアのお話です。 公開前物件のため、写真は全てイメージで今回の物件写真は使っていません。(本当は使いたいけど・・・・笑) その家は意外にも町中に取り残されたように緑に囲まれてありました。周囲はお墓。そして豪邸。緑の先ははるか遠くに海。その丘の下の間には住宅が密集して幹線道路が走っています。でも、窓から見える風景は緑と海。そんな素晴らしい場所です。

          d news 「土地の物語を(使いながら)残す」

          d news agui物語.19 「ちょっとしたこと」

          ふるさと阿久比町の風景に関心が湧いて「あぐいの美塾」なるものを2023年の10月、11月で行い、それがきっかけで町内の方から取り壊す予定の小屋を頂くこととなり、クラウドファンドで集めた応援金を使いわずか3畳ほどの大きさですが、町の人に使ってもらうレンタルギャラリーにしました。名前は「ちょっとしたこと」 名付け親は映画監督の河瀬直美さん。ついでに手書きのロゴマークも頂きました。 監督とあることを話していて、「ちょっとしたことって素敵ね」となったのがきっかけですが、同時にギャラ

          d news agui物語.19 「ちょっとしたこと」

          本屋さんを目指して. 6 「新春古書展へ」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 長々書きませんのでちょっとだけお付き合いを。 全沖縄古書籍商組合主催の即売展に行ってきました。 今年で7回目となり、場所はジュンク堂書店那覇店の一階 沖縄県内13の古書店から約1万冊を展開。歴史から料理まで、沖縄の文化の 幅の広さ奥行きの深さを本で体感できます。 これを配信した頃には終わっているのですが、毎年2月頃に開催しているようです。沖縄好きで本好きな人にはたまらない企画。そして、最近の僕にとっては とても学びになる企画です

          本屋さんを目指して. 6 「新春古書展へ」

          本屋さんを目指して. 5 「本と商い ある日、を訪ねて」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 長々書きませんのでちょっとだけお付き合いを。 僕が今、一番住みたい場所「沖縄県うるま市勝連浜」になんと本屋があります。先日の天久さんのご好意で参加させて頂いた古書のセリにも参加されていて、そこでふたこと、みこと話をさせてもらえた「本と商い ある日、」の高橋和也さんを今回訪ねてみました。 その前に僕は愛知県阿久比町という自分のふるさとで、「本屋を目指す本屋のようなもの」をしていることは以前に書きましたが、そこで気になっていたのが「

          本屋さんを目指して. 5 「本と商い ある日、を訪ねて」

          本屋さんを目指して. 4 「はじめの一歩」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 人生には何かを「はじめる」時が必ずあります。僕が今の店をはじめる当時住んでいた東京都豊島区で週末なんとなく国道沿いでおこなわれていた闇市のような蚤の市。僕はそこに通い、アンティーク価値には程遠い、レトロというには中途半端なものをたくさん買っていました。それは「将来は店をやりたい」という具体的な夢に向かっているわけではなく、なんだか無性に気になるもの。それを眺めていてはなんだか次に進めない。何が「次」なのかはわからない。けれど、なん

          本屋さんを目指して. 4 「はじめの一歩」

          本屋さんを目指して. 3 「初セリ」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 d沖縄店長の島袋さんに頼んで沖縄で元気な古書店主に「古書仕入れ」の方法を探ってもらっていました。沖縄は人のつながりがとても強い。そして、ビジネスというよりは、「人間」として繋がりたいかで、それができているように感じて、とはいえ僕は宜野湾市にアパートを借り、10年沖縄に通っていてもやはり「よそ者」。その自覚はとても大切で、土地探しも「購入」ではなく「借りる」という考え方にも出会い、ますます沖縄に残る「日本の本質」が好きになっています

          本屋さんを目指して. 3 「初セリ」

          本屋さんを目指して. 2 「草取り」

          本屋を目指す本屋のようなものをしています。 D&DEPARTMENTの中には「d&books」というプロジェクトがなんども立ち上がり、なんども自然消滅していきました。「店の中に本のコーナーがあったら・・・」「自分たちのテーマ"ロングライフデザイン"の本を集めた本屋が店内にあったら・・・」と、なんどもチャレンジしては消えて行きました。消えた理由は2つ。一つは「売上が全然たたない」こと。そして「苦労が多い」という二つ。 「売り場に本屋があったらいい」という幻想に対して、現実は

          本屋さんを目指して. 2 「草取り」

          本屋さんを目指して. 1 「本気でやる」

          僕には「趣味」がない。その意味は「ある一つのことを深掘りしていくこと」への興味がない。湧かない。趣味がある人の時代になっている今、自分にそれがないことを、なんだか妙に楽しく感じている。その世界に入って行ってみようと、それが「性格」とかと関連していることはわかる。そもそも僕は、いろんなことに興味は持つが、そこから深掘りすることをする「性格」ではない。そんな人間が「趣味」を持てるのか、それがこれから書いていくくだらないレポートなのだ。 僕は今、故郷に小さな店を作った。「d ne

          本屋さんを目指して. 1 「本気でやる」

          白黒はっきりさせない方がいいこともあるのでは?

          30代、40代の人たちが活躍中の今。僕ら50代60代は時代への整理整頓を。70代80代は人生の整理整頓を、そんなところだと思います。 こんなざっくりとした無神経なことを書くと、つべこべと言う人がいますが、時代は若い人のモノですから、それを伸ばしていくようにサポートしたりしなくては大人の存在意義はありません。 と、書きながら正直、そんな若い人たちの活躍の様子には少し物足りなさを感じています。それが何なのかはわかりませんが、僕らの世代(私は1965年生まれ58歳)に普通にあった

          白黒はっきりさせない方がいいこともあるのでは?

          やんばるアートフェスティバルのビジュアルの作り方

          総合ディレクターの仲程長治さんからご指名を頂き、今回のビジュアルをチームで担当させて頂きました。今回はその裏話をしたいと思います。 デザインをどこまでするか、というデザインの話です。 まず、結論から書きますが、僕が思うデザイン(ビジュアルデザイン)とは、 「5:5」、モノが5、デザインが5というのが「いい状態(デザイン)」だと思っています。デザインが6でも、4でもダメです。 例えば、美味しくて決して清潔とは言えないよくある居酒屋のメニューが、デザインで整い過ぎていると、残

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          やんばるアートフェスティバルのビジュアルの作り方

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          ウェルビーイング

          最近、「ウェルビーイング」というキーワードを掲げている人とよく会います。そのテーマで講演を頼まれることも。 頼んでくる人たちの"僕に講演してもらいたい"という理由の多くは 「ナガオカさんたちのやっていることはまさにそうだから」ということでした。 そんなこと、考えたこともなかったので、慌ててその言葉を検索して、ヒットした本を読んだりしてみていますが、どうもピンと来ません。 「ウェルビーイング」ということについては理屈はよくわかりますが、そんな本には、肝心のことが何一つ書いてな

          ウェルビーイング