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世界と自分との距離感を

明けて本日「シネマ・チラリズム~おうちでシネチラ~」さんに急遽出演決定!
生配信22時からでございます。
ああ、生配信の恐怖。
ぽろっとおかしなことを言いませんように。

インディーズ映画紹介番組。
自分たちも俳優でありながらこれまでもたくさんの映画を紹介してきた。
素晴らしい活動だなぁと思う。
インディーズは宣伝費も多くないし、記事にしてもらいたくてもスルーされることも多いし露出する場所だって少ない。
ただ知っている人は知っているインディーズだけの楽しみ方っていうのがある。
それを良く知っているんだなぁと思う。

インディーズとは独立という意味だ。
独立映画。音楽でも言われる。
僕の世代だと、週刊プロレスでターザン山本が連載していたインディパワーの記事なんかも頭に思い浮かべる。
懐かしすぎるか。
メインストリームにいる商業的な場所の対極に位置する。
ただ、そこにはそこにしか生まれないものがある。

一番の違いは距離だ。
鑑賞する人と製作者の距離感。
例えば、ドラマの映画化したような作品を友達に薦めるのと、インディーズムービーを薦めることはまるで違ったことになる。
なにその映画?から始まる。
そして、その映画は育っていく。
映画が育つだなんて考えてもいない人もいるだろう。
でも実際に育っていく。
たった一人の感想が多くの人を動かすことだってある。

大きな作品がブームになることはある。
けれどムーブメントを起こすのはいつだってインディーだった。
パンクスだってロックンロールだってヒップホップだって、ムーブメントを生み出したのはインディーだったからだ。
誰も注目しないような場所で誰かが見つけて声をかける。
誰かが計画したマーケティングに沿ったキャンペーンでは絶対に生まれないような予測不能な盛り上がり方をしていく。
作られたブームと、生まれたムーブメントはまるで違う。
そりゃあ、育ち方は色々と違うけれど。
誰もがそのムーブメントを生み出すことのできる距離にいる。
時には世界を変えてしまうようなことだって起きる。
僕が応援したことで世界が変わるなんてこと、ここでしか起きない。
いつの間にかアイドルがパンクスをまねて、ラップをするのさ。

ミニシアターはそんなインディーズムービーも上映される。
ユーロスペースはアート系と紹介されることも多いけれど、毎月のようにインディーズムービーも上映してきた。
そこから何かを生み出してきた。
いったいいくつの作品がムーブメントを起こしただろう。
客席とスクリーンの距離感。作品とお客様の距離感。
それはまるで、世界と自分の距離感を縮めるような感覚だ。

インディーズムービーを紹介する番組に出演できることはハッピーなことだ。
そういう作品がこれまでも紹介されてきたのだから。
また誰かが見つけてくれるかもしれない。
手が届くところで僕は待っている。

この映画は静かに流れていくようにも見える。
暗い話にも思える。
でも僕にはどうしても過激な作品だとしか思えない。
言っちゃいけないこと、言っちゃってるとしか思えない。
ほんとうは、世界と自分の間に距離なんてないことを生々しく感じる瞬間に出逢えますように。
この作品はそういう意味で実にインディーズだ。
もうすでに育ててもらった。
誰かが書いた、シビレタという一言が育ててくれた。

何かが生まれないと嘘だ。
そんな世界は嘘だ。


映画『演者』
企画 監督 脚本 小野寺隆一
音楽 吉田トオル
題字 豊田利晃

「嘘ばかりの世界」だ
  「ほんとう」はどこにある

【上映館】
・2023年11月18日(土)より
ユーロスペース(東京・渋谷)
http://www.eurospace.co.jp/
劇場窓口にて特別鑑賞券発売中
先着50名様サイン入りポストカード付

出演
藤井菜魚子 河原幸子 広田あきほ
中野圭 織田稚成 金子透
安藤聖 樋口真衣
大多和麦 西本早輝 小野寺隆一

撮影 橋本篤志 照明 鈴木馨悟
録音 高島良太 絵画 宮大也
スチール 砂田耕希
制作応援 素材提供 佐久間孝
製作・宣伝・配給 うずめき

【あらすじ】
昭和20年春、終戦直前のとある村。嶋田家に嫁いだ3人の女たち。
血の繋がらない義理の三姉妹は男たちが戦時不在の家を守り続けている。

家長であるはずの長男の嫁、智恵は気を病んでいた。
三男の嫁、恵美は義姉を気遣う日々を送っている。
次男の嫁、陽子は智恵がおかしくなったふりをしているのではと疑っていた。

やがて魔物が再び女たちの前に現れる。
世界は反転して、演技は見抜かれる。

◆終映(特別限定先行上映)◆
・2023年4月15日(土)16日(日)※限定2日間
シアターセブン(大阪・十三)
・2023年4月15日(土)18日(火)21日(金)※限定3日間
名古屋シネマテーク(愛知・名古屋今池)
・2023年3月25日(土)~31日(金) ※限定1週間
K'sシネマ (東京・新宿)

投げ銭は全て「演者」映画化計画に使用させていただきます。