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【ono no note Vol.84】立派な木を育てたい、な話

木の長きを求むる者は必ず根本を固くす。


僕は欠点ばかり。料理もできなければ、仕事もそれほど出来る訳ではない。容姿もさほど良くない。人脈も広くなければ、これといったスキルも無い。

つまり、人より突出して何かが出来る訳ではないということ。

平均点を取れるかどうかの瀬戸際で生きてる。もしかしたら平均点にも届いていないかもしれない...。

だからこそ、いきなり「特別」を目指すのは危うい。大事なのは基礎をしっかり築き上げながら、その過程で自分らしさを見つけることだ。


僕はこういうことを写真から学んでいる。

世の中には、カメラマンと呼ばれる人がたくさんいる。趣味で撮っている人からプロとして撮っている人まで。その中でも各々に得意な分野があって、物を撮る人もいれば、風景を撮る人もいるし、多種多様な写真が世の中には溢れてる。

しかも、そういう写真は、インスタグラムを開けば簡単に見ることが出来る。いつでもどこでも、電波が入る限りは。

簡単に見られるが故に、気付いたらインスタグラムを開いているなんてことも。写真を見ること自体は撮影の技術向上にも繋がるから良いのだが、写真を見る上で大事にしなければならないこともあるのでは、と思った。

僕が考える、写真を見る上で大事なこと。それは「流されないこと」だ。


例えばの話。

インスタグラムで最近よく見かけるのは、若い女性をモデルにしているポートレート写真。でも、僕はこういう写真を見ても心が動かない…。だから、そういう写真は撮ったことが無い。

世の中的に流行っているポートレート写真(よく見かけるので…)。こういった写真はアクセス数も伸びる様で、撮影依頼も来やすいそうだ。カメラマンとしてお金を貰うには、挑戦しやすい入り口なのかもしれない。

でも、僕が撮りたいのはそういう写真ではなかった。だから、どんなに流行っていようとも、僕はそういう写真を撮ろうとは思わなかった。流行を知ることは大事だが、そこに流されない芯を持つことも同じくらい大事だと思ったり思わなかったり思ったり…。


自分のことを客観的に見た時に、今はまだ自分が撮りたいと思ったものを撮る段階でいいのかなと思った。まだプロでもない訳だから、クライアントはあくまでも自分。だから、自分が撮りたいと思うものを撮って、撮りながら学びを得ていくのが1番なんじゃないかと思ってる。

だから、「いいね」が少なくても、フォロワーが増えなくても、僕は僕が撮りたい写真を撮ってみる。

でも、もし僕の撮ってる写真を見て、撮影の依頼してくれる人がいるなら、その時は全身全霊を注いで撮影させてもらおうと思う。

どんな写真撮ってるの?と気になった方はもし良ければ、インスタグラムをご覧ください。

今はスポーツの写真ばっかりだけど、これからはもうちょっと裾野を広げていきたいと思ってる。その辺については、また別の機会に!


ただ、これからどんな写真を撮っていくにしても、いきなり「特別」を目指すのはやっぱり危うい。

光の使い方、ボケに頼らない撮影技術、被写体とのコミュニケーション、編集の技術etc…。そういう基礎をしっかり身に付けることが先決な気がする。

昔から母によく言われていた「できるけどやらないのと、できないからやらないのは違う」という言葉が頭の中で反芻された。

大事なのは基礎だ。上のレベルを目指すなら尚更。付け焼刃な知識や技術は、いつかボロが出る。応用ばかり身に付けるのは危険だ。だから、きちんと勉強しよう。

木の長きを求むる者は必ず根本を固くす。

まさにその通り。


2020/08/12

DAISUKE ONO

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