世界の学校から“良い教育”を学ぶ旅@フィリピン 〜心理的安全性編〜
はじめに
「世界の学校を回って良い教育を吸収するぞ!!」と意気ごんだものの…
英語が全く話せない!!
まずは英語を身につけるために、セブ島に行くことに決めました。
なぜかというと、セブ島にある語学学校は、安くて質の高い教育が受けられるからです。
そして実際に行ってみたところ…
1日目から宝のような気づきがたくさんあったので、ほったらかしにしていたnoteアカウントを叩き起こし、みなさんにシェアしようと思った次第であります。
忘れかけてた子どもの気持ち…
「まぁ英語話せなくてもとりあえず語学学校行けば大丈夫だよ」
と友人に言われ特に何も準備せずにフィリピンへ到着。
入学先は、セブ島の近くにあるCIAマクタン校。
中にはプールやジムがあり、毎日おいしいご飯が出てきて、綺麗なベットで寝られる。
ここは…天国!?
と半ば浮かれ気分で入学しました。
しかし現実はそんなに甘くありませんでした。
思った以上に英語が聞けなくて、話せなくて…
プライドがズタボロでした。
他の国のみんなは「OK」と言っていることも、自分は理解できずに分かったふりをしていました。
すると突然、「OK、How about you?」と質問をされて頭が真っ白。
みんなはペラペラと英語を話していて、自分だけが取り残された気分になりました。
次の日「なかなか教室へ気持ちが向かない」
この時に大切なことに気づいたんです…。
「勉強が苦手な子どもは、同じように孤独感を味わっているのかもしれない」
スーパーティーチャーとの出会い
こんな孤独を味わっている僕を勇気づけてくれたのは、ある若い女性の先生でした。
とても若くて小柄な女性の先生。
「こんな若い女性なのに大丈夫?」と心配になりました。
しかし、話し始めると、圧巻。
生徒一人ひとりの目をしっかりと見て、ゆっくりしたトーンでこんな話をしてくれまました。
「Mistake is usually」
(間違いは、当たり前)
きっとみんなが分かる簡単な単語を選んでくれました。
そしてさらに続けてこんな話をしてくれました。
この瞬間に、何かがふっきれました。
これまでは正しい文法で話そうと口数が少なくなっていいましたが、彼女の言葉を聞いて、それがいかにもったいないことなのかに気づきました。
まだまだ、英語を話す力がついたわけではありませんが、だんだんと自分の思いを表現できるようになってきました。
そして、何よりも英語を通して海外の人と心が通じる瞬間がたまらなく楽しいです。
心が折れかけた僕を救ってくれたスーパーティーチャーに感謝です。
彼女の教育スキルを分析すると…
さて、前置きが長くなりましたが本題に入ります。
その後もずっと彼女のことを観察していました。
すると、実は生徒の心理的安全性を保つために数えきれない程の配慮をしていたのです。
まず一つ目が、
「失敗するのが当たり前」という前提条件を作ってくれたことです。
この条件を作ってくれたおかげで、クラスの中に失敗を笑う雰囲気は一気になくなったように感じました。
そして、「とにかくチャレンジしよう」という気持ちにさせてくれました。
二つ目が、
ペアリングの工夫です。
グループ活動を始める前に、英語スキルの高い生徒を集めて、こんな話をしていました。
…痺れますよね。
優秀な彼らは僕たちの拙い英語を一生懸命に聞いて、全力でフォローしてくれました。
最後に、
勇気づけの言葉がけです。
ドキドキして終わった発表の後に、彼女はこんな話をしてくれました。
こんな言葉を投げかけられたら、もう不安なんてあっという間に吹き飛んでしまいました。
授業が終わる頃には、英語で話すことへの不安がなくなっていました。
おわりに
日本の学校にも、勉強についていけなくて、孤独感を味わっている子どもがたくさんいると思います。
この苦しみは想像以上です。
もしかしたら、勉強をサボって遊んでいると思われている子どもも、同じような苦しみを味わっているのかもしれません。
我々教育者のするべきことは、彼らにプレッシャーをかけて追い込むことではなく、
「間違いは当たり前なんだよ」と安心できる言葉をかけ、彼らのパフォーマンスを最大限に引き出してあげることではないでしょうか。
教室内の心理的安全性の大切さを学んだ素敵な1日になりました。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
「Mistake is usually」
これを読んで下さった方も、この記事を読んで「失敗を恐れずに何かチャレンジしたい」という気持ちを持ってくれたら嬉しいです。
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