落ち着かない子に興味を抱かせる挑戦!は、あまりうまく行かなかったが・・・

昨日は小学校の総合学習授業を、地元小学校ではないアウェイの小学校でやってきました。授業内容はその小学校近くにある公園で生き物を探して観察するという伝統的な「自然観察」でした。ただ、この授業を受ける子ども達の中には落ち着いて授業を受けることが困難そうな子ども達が含まれていたので、うまく授業できるかどうか心配していましたが、野外では思うよりはうまく振る舞ってくれました。

私は教師をやった事が無いから子どもの行動はよく分かりません。だから以前に事前授業で「公園にはいったいどんな生き物がいるでしょうか?」の予備授業を教室でやったとき、何人かの子ども達が授業に退屈したのか?よく分かりませんが、立ち上がって歩き回ったり、大きな声で全然違うこと喋り始めたりするのを見て「野外学習本番はたいへんだぞ!こりゃ」とため息出ました。

それで私の家の近所に住む「わたし以前にそういう落ち着かない子ども達の世話するボランティアしてました」という人にお願いして、一緒に参加してもらいました。他にもその小学校の保護者の人が3人応援に来てくれたので、この体制なら公園に着くまでに行方不明になったりする子が出ることは防げるか!?と考えていました。

公園での自然観察授業当日の朝、学校の玄関先に集まった子ども達は、やっぱりこのあいだの事前授業のときのような感じで、整列に並ばない子どもが何人かいました。補助の教員もその子達を並ばせようと、あの手この手で努力していたので「やっぱりたいへんそうだ!こりゃ」と、またため息が出ましたが・・・

始業のあいさつをする時になって、ちょっと様子が変わってきました。
くだんの「わたし以前にそういう落ち着かない子ども達の世話するボランティアしてました」さんが子ども達の前で自己紹介したら、一番落ち着きの無い子がなぜか笑顔になって「なんや!おばちゃんの挨拶〇×□※▽だって!」とか口走って、何だかわからないけど和やかな雰囲気になってきました。私にはそれがどんなマジックだったかよく分かりません。少し甲高い声でキャッキャ言うような感じで挨拶したのが良かったのか、何なのか??まったく分かりません。

そんな雰囲気で公園に向けて一同が先生に先導されて向かい始めました。
くだんのボランティアさんは、あの落ち着かない子どもをはじめ、他の子にも「荷物運び手伝ってぇ~」と声をかけて水槽とかバケツとかを持たせようとしていました。私はてっきり子ども達は嫌がるのかと思いきや、一番落ち着かない子も公園まで水槽を運んで行きました。しかも整列に加わって。

無事に公園に着きました。落ち着かない子どもは、観察中はやっぱりみんなの手段からひとり離れて勝手なことをする傾向があったのですが、心配だった道路に飛び出すとか、行方不明になることはありませんでした。野外観察がある程度面白かったように見えたので、私も生き物を見せようとしたりしてみましたが、なんかやんわり拒否されて他に行ってしまいました。

他の子ども達はこの日、めっちゃくちゃたくさんの生き物を捕まえて、私はその名前を聞かれたり図鑑での調べ方を教えたりして忙しかったです。この日の観察会のために行った事前調査では、ここの公園では生き物がたくさん見つからないかも?と私も先生も不安がよぎったのですが、この日確かに子ども達は生き物探しの天才だと思いました。冷静に見ると3分の2ぐらいの子が生き物探しに熱中していた感じがします。

女の子は虫が怖い?という通説があるのかもしれませんが、虫の扱いに男の子も女の子もあまり違いがありません。両方ともだんだん慣れてきて、観察終盤ではいかにも不気味なイモムシや大きなムカデにもキャーキャー言わなくなっていました。ちなみに写真のイモムシは刺さないし毒はありません。

落ち着かない子も中には生き物探しに熱中した子がいました。ちょっと大人しい感じだけど教室の授業では歩き回っていた子です。事前学習もとろーんとした目をしていましたが、この日は私に虫の名前を聞いてきましたし、この日はけっこうこの子とは話ができました。良かった!と思いました。だけど気になっている一番落ち着かない子は、少し飽き気味だったような様子。くだんのボランティアさんの対応ぶりが功を奏したのか心配していた出来事は意外にも起きなくて済みましたが、野外観察は教室授業よりだいぶマシでしたけど、まだ好奇心全開にはならなかったみたいです。

一応、授業としての野外観察は今のところ失敗しないで済ませることができました。次は数日後に今日のまとめの授業があります。そこにはつなげられたのですが、あの気になっていた一番落ち着かない子に対してはあまり興味を抱かせることができません。そういことが分かった昨日の総合学習授業でした。

子どもを相手にすることは、けっこう奥が深いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?