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「見よう見まね」をやってみた

今ちょうど自宅台所のリフォーム工事をしていまして、大工さんが作業しています。

ほんとうは、出来ることなら自分でDIYして、このリフォーム工事をしたいのですが、残念ながら出来栄えを妻に確約できる自信がありません。大工仕事の訓練も見習いもやったことが無い私なのだから「あなたが大切な我が家の、それも主婦の砦の台所リフォーム工事をするなんて、ありえへん!」と言うのも無理ないんです。

だけど私も既に60歳過ぎて、会社に通う日々とも決別したんだから、今までやりたかった「自分で何でも作っちゃう♪」行動を諦めたくありません。
幸か不幸かリフォーム予算もあまり無いので、壁紙張り替え工事は今回見送りました。
犬が幼犬の頃に壁をかじって剥がした壁紙を家具で隠していましたが、大工さんがリフォーム工事をやっている間に、この壁紙補修を横で自分でやることにしました。
まあ内緒で壁紙貼りを私がするのはゲリラ的に実行すてしまえば、妻も気づかないだろうと思ったワケです。

しかし、大工さんはそもそも壁紙職人ではないので、壁紙の貼り方をよく知りません。が、大工さんと一緒に工事現場に来る工務店の人は、壁紙職人じゃないけど壁紙の貼り方とか補修を割とよく知っていることを私は掴みました。リフォーム工事が終わった後に家主から「ここ壁紙よく貼り付いてない!」とか「壁紙の合わせのところに隙間空いているじゃないか!」とか、どの工務店も工事完成後に文句言われるから、そういうとき「あ!すぐ直します」とばかりに道具を持って来て工務店の社長さん自らか壁紙補修をやるんですね!

以前にやった別のリフォーム工事で、そういう実態が分かったので「壁紙の破れたところはどうやって補修するんですか?」と、のっけから工務店の女社長さんに聞いてしまいました。

この女社長さん、私と大学が同窓だったのがよかったのか、ふつうはそんなことメンドクサイから教えないだろうけど、自身の知っている方法で教えてくれました。ラッキーなことです♪

おまけに商品名:ジョイントコークという補修剤を貸してくれました。コレです↓
これが壁紙補修の「神」なのです。

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知り合いになった気さくな工務店に工事を依頼すると「安くやってくれーぇ!」じゃなくてもいろいろと恩恵が得られるみたいです。

彼女流の壁紙補修の手順は、

1.まず工事で引っ剥がす壁紙を捨てられないうちにもらっておきます

今回のリフォームで、壁紙からメラミン化粧合板張りに変更する箇所がありました。なぜ変更するかというと、その壁の高さを低くするからです。低くした壁を再度壁紙仕上げにする場合は、大工さんの他にお金払って壁紙職人を呼ばなきゃならない、つまり工事費が高くつきますよ、だから大工さんで可能なメラミン合板張りにしたんです。このとき下地の壁紙を撤去するので、廃材壁紙が出るんです。
壁紙って発売から月日が経つと同じ壁紙模様の商品が消えて無くなること多いんです。だから廃材は捨てないで補修用にとっておくといいんです♪

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2.壁の補修する場所で、破れを覆える大きさの廃材壁紙を、壁紙用の「のり」で壁に固定する(だそうです)

3.それから破れをカバーできるような大きさに四角くカッターで切る!つまり補修用の廃材壁紙と、今ついている壁の壁紙を二枚重ねた状態で四角く切ります

こうするとピッタリ合う補修用の壁紙ピースができるという寸法です。

これは良さそうですが、私は違う方法をとりました。

最初に破れを覆う大きさの四角形壁紙ピースを廃材壁紙から切り取り、それを破れた壁紙の上に画びょうで止め、その縁に沿ってカッターナイフの刃を滑らせて壁の壁紙だけを切りました。この方が自分に合っている!と直感したからです。

4.壁の破れた壁紙をカッターで切ったところまで全部は剥がします

これけっこう簡単に剥がれるんです。ペローッていう感じで。

5.剥がした壁に上述のジョイントコークを塗り、ヘラで薄く均一に、全面に伸ばします

ここが補修のキモなんです。YouTube動画で壁紙の貼り方を見ると大抵は壁紙用ののりをヘラで塗って伸ばすと書いてあります。ジョイントコークを塗るんじゃなくて。

そもそもジョイントコークは壁紙合わせ部の隙間充填用で、壁紙ののりじゃないんだけど、ちゃんとのりとしても使えるんです。これが女社長から教わったことです。だけど壁紙を壁一面に広く貼る場合はジョイントコークではお値段高い?し、乾燥も早いから急がなきゃならないし、だから壁紙用ののり(木工ボンドみたいなヤツ)を塗るみたいです。でも補修作業では面積が小さいから、そんなにお値段高くもない(500円ぐらい)のジョイントコークを塗る方が、壁紙のりも合わせて買うより安くつくんです。

6.補修用壁紙ピースをピッタリはめるように張り、ローラーでゴロゴロやって全体を押します

ローラは500円ぐらいしたので、私は使い古しの乾電池でゴロゴロやりました。

7.補修用の壁紙の縁の隙間があいているなら、ここにジョイントコークを塗ってスポンジに水を含ませてふき取り、隙間を埋めます

このときジョイントコークをのり代わりに使うと便利なんです。隙間から自動的にジョイントコークの余ったヤツがはみ出してくるので、そいつをスポンジか雑巾で拭きとればいいんです。

そうやってできた補修作品が下の写真です。

最初の作品は慎重にやったので、離れて見ると補修箇所が分かりません。成功です! 接近して見ると分かっちゃいますが・・・

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二作目は飼い犬が大きく破いて、しかも下の石膏ボードも食い荒らしまくっていて深い傷が刻み込まれた壁でした。しかしこの頑固な深い溝にジョイントコークを塗り込んで新たな中古壁紙パッチを当てた作品がこちら。

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決して誇れる補修作品ではありませんが、俺んちを直すDIYerの私には事故満足度最高の出来栄えです。

調子に乗った私はこの日大小合わせて18作品の補修をしました。

新築がいい!と熱望する方々からは決して高評価が得られませんが、今ある家を修理して使い倒そうと思う層からは支持が得られるかもしれません。おかげで自宅の顔である玄関の壁は補修痕でフランケンシュタインの顔っぽい壁になりました。これでいいんです!自己満足とはまさにこういうモノだと思います。

今日の話題から一歩引いて・・・

見よう見まねとはいったいどう自分に有効なのか、改めて考えてみました。

今日は壁紙補修の話題に終始しましたが、それが言いたいことではありません。
よく「技を盗む」という言い回しがあります。優れた技術や技能の持ち主からその卓越した技を見て自分のモノにする行為のことで、世間では良いこととされています。が、隠れてコソコソその技を、まさに盗むのは、やっぱり盗むことだと私は思います。

そうでなくて「教えてちょうだ~い♡」って相手にお願いしてから、教えていただくことが正だと思うんです。

今回の壁紙補修は工務店の社長にそう懇願してお教えいただきました。契約したのが私だから優位だったのかもしれません。大学の同窓生だったのが幸いしたのかもしれません。そういうのを使って、でも「教えてぇ!」とお願いしました。

世の中の仕事は甘いことばかりじゃないけど機転をきかせて「お願い」すれば本にもネットにもあまり書いていないことを、しかもタダで教えていただける機会があるんです。これが今日の言いたいことです。

話しはやや元に戻りまして、今回のリフォーム工事は安くついたのか高かったのか分かりませんが、本来の工事以外に、私は工務店の方々と大工さんから複数のDIY技をタダで教えてもらえました。
これはお金になかななか換算できない「お買い得」です!

それに、壁紙破れが約20か所もある「問題のある家」だったから。いずれ壁紙張り替え工事を依頼しなきゃしゃーないかなぁ?と思い、ハウスメーカーに「だいたいいくらかかるの?」と聞いたら、一声200万円でしたが、この技を教えてくれたおかげで、フランケンショタイン顔の壁でよければほぼタダで修復できることが分かりました。これは大きな収穫です!!

今後もこんなことがあればいいな♪って思います。

私にとって、他人との出会いは、教えてもらうことにあるような気がします。



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