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できないもんじゃないもん!

私は子どもたちに水泳とダンスを教えています。
子どもたちを指導していてよく耳にするのは「だってできないもん」という言葉です。
私はまず「やったことがないんだからできないのは当たり前だよ」と伝えます。
そして、やろうともしてないのにできないという子には、まず自分ができる範囲でやってみるよう伝えます。

「ここまではできる?じゃあやって見せて。」
「できるじゃない!じゃあ次はこうしてみて。」
という具合です。

やってみると案外できてしまうのです。もちろん完璧という訳ではありませんが、それらしい事はできるのです。そこですかさず褒めます。しかも大げさに。そうすれば、頭の中は「できる」という思考に切り替わります。
「できない」から「できる」へと思考も変化し、褒められたことでいい意味で調子に乗ってくれます。そうすれば、あとは反復して完成を目指していくだけとなります。

導入をいかにするか、いかにいいイメージを与えるか、ここはタイミングや経験も必要になってくるかと思います。私も何度も失敗し、どうすればいいのかと頭を抱えてしまうこともありました。

まず子どもたちの頭に浮かんでいるのは未知の物への恐れだったり、はなからできないという思い込みです。
こちらとしては別に完璧を求めている訳でもなく、その子がどのくらいの動きができるのか知りたいだけです。練習をすれば、いくらでも上手になるのは長年の経験からわかります。
できるかできないか、白か黒かしか答えを持っていないのです。「なんかちょっとできる」とか「なんとなくそんな感じ」という完成までの間の過程がすっぽり抜け落ちているのです。

いかに子どもの意識を変えていけるかが指導をする上で必要な技術のひとつでもあると思っています。それが技術の獲得や向上にもつながっていくのです。

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