下北沢、ボブマーリー、街の上で、
絶妙な偶然やちょっとしたすれ違いが重なって、バラバラに見えた人間関係が線で繋がったり丸くおさまったりする。登場人物達がめざましく成長する訳でもなく物語が急展開を迎える訳でもないが、だからこそずっと彼らを見ていたいと思ってしまう。今泉力哉監督の『街の上で』はそんな風に、本当に自分が下北沢という街の片隅から街の人達の時間を眺めているかのような作品だった。
ネタバレになるので詳しくは書けないが、主人公が打ち上げの席で知り合った女の子に誘われ、彼女の家までのこのこついて行き延々とお