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新たな道へと歩み始めた、大好きな監督へ。

度々、記事の中で胸が熱くなって感動の
涙をほろりと、時には号泣を通り越して
激泣げききゅう(なんじゃそりゃ)の涙を流してきた私。

「良かったね!」とか「おめでとう!」
気持ちがこもったものが大半で、つい笑みが
こぼれてしまうような、そんな涙ばかり。


そんな私がふっと流した昨日の涙は、
普段とは全然違う、顔がくしゃくしゃになる
ような「淋しさ」からくるものでした。


──工藤公康監督が、退任なされたのです。


あぁ、ついにこの日が来てしまったか。
そう思いつつ、中々監督が退く姿を見届ける
ことが出来ない。……淋しいのだ。物凄く。


野球という競技を「好き」だと意識したのは
今年の夏からなので、ホークスの応援を熱心
にするようになったのもここ数カ月、という
ことになる。まだまだファン歴は浅い。


なのに、すごくすごく淋しい。


身内でも友人でも職場の上司でも無く、
液晶画面の中でしか見れなかった人を想って
涙を流す日が来るなんて。自分でも驚きだ。



少し時間をおいて、会見を観ようと試みる。
再生ボタンを押すか押さないかの間にいる
私は、まるでダチョウ倶楽部の上島さん。

絶対押すなよ!と心の中で思っても、
押してしまうんだ、私は。

──トンッ。
あぁ、押してしまった。



なんでこんなに淋しいんだっけ。
最高の監督だからでしょ、としか言いよう
がない気もするのだけれど、理由はそれだ
けではないことを観ていて思い出した。


私が知っているソフトバンクホークスには、
いつだって工藤公康が傍らにいたのだ。

秋山監督時代はおろか、王さんが監督を務
めていた時代を、私は知らない。


ホークスの優勝が決まった瞬間、九州の番
組は鷹一色に染まる。そこに映し出された
選手や監督の弾ける笑顔をみて、私も幸せ
な気持ちになったものだ。


当時のビールかけの様子なんか、
今観ても幸せな気持ちになるもんなぁ。

中継を観て「母ちゃんありがとう!」と
叫ぶ選手の姿がとても印象に残っていた
のだけれど、数年後に彼が甲斐さんだった
と知ったときには鳥肌すらたった。

4年連続の日本一に、3年振りのリーグ優勝。
優勝にまつわるインタビューだって、
どれを観ても本当に嬉しくなる。


笑顔溢れるチームを観るのが、好きだった。
工藤監督の優しい笑顔が、大好きだった。


そうだ、ずっと前から好きだったんだ。
野球を好きになる前から、好きだったんだ。
だからこんなに淋しいんだ。

そんな気持ちを口に出すよりも遥かに早く、
眼球はじんわりと熱をおび、涙が溢れ出した。
いつもに増してフライングがすぎる涙腺だ。



『始まりがあれば終わりがあると思って
もらえればね』と、諭すように呟く監督。


「これから」もホークスを応援することを
ファンにお願いしたり、感謝の言葉を述べて
深々と頭を下げる監督は、優しさの塊だ。

その温かな優しさを、会見後のインタビュー
でも沢山うかがうことが出来た。

皆さんの思い、そして声援、拍手が
どれだけ僕の力になってくれたことか
分かりません。

ファンに向けてこう語り、

これからはファンの一人として、
ホークスを応援したいなという風に
思っております。

チームを想った後に再び深く感謝する。
優しい人だ。ほんとうに。


インタビュー地であるサロン(食堂)で
『ここで選手たちはご飯を食べて……』と
少年のような笑顔を浮かべて最後まで選手
のことを語る姿を、きっと私は忘れない。

ずっとずっと、その笑顔が好きだったから。



来年もね、こう、共にというか
一緒にというか、優勝目指して
頑張ってほしいなと思います。

新しいホークスが始まっても、私の愛は
これっぽっちも変わらない。

野球の、このチームの素晴らしさを、
大好きな監督が教えてくれたから。


「ありがとう」の気持ちを込めて、
これからも「共に」応援をし続けよう、と
心の中で静かに誓った。




これからは誰かのため、人のために
役に立てるような、そんな人間になりたい。

新たな一歩を踏み出した監督あなたに、
最大限の感謝とエールを込めて。
7年間、本当にお疲れさまでした!

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