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(公務員の仕事)予算執行の実務について(予算執行の手続きと関係する組織)
今回の投稿では、島根県庁で予算を執行していく段階に入った時に、実務的にはどういう手順が踏まれるのか、を説明します。また、その作業の中で、「少し、どうかな」と思われる点があるので、その点も書いてみます。
今回の投稿は、行政組織の内部の人には伝わるけど、そうではない人には「?」という内容になってしまったと思います。
「島根県ではこのようなやり方ですが、他の自治体ではどうでしょうか?」という問いかけでもあります。
公務員ではない人には、興味のない内容だったり、何のことかさっぱりだったとしたら、すみません。
1 予算の執行(この記述の前半は、前回記事の流用です)
県庁の各課は、議会により承認された予算内容に基づき、事業を実施していきます。
具体的には、個々の支出について、担当者が起案し、課長(重要なものは部長等)まで決裁を得る形で意思決定をした後、実行に移します。
支出の中には、①事業実施にあたり必要となる契約を結ぶ、②講師や会場を手配する、③申請があった補助金を支給する、など様々なものがあります。
その事業の目的、事業内容、経費の内訳などが、予算要求時の状況から変更がない場合は、部課内の決裁を経て実行(予算の執行)に移します。
この予算の執行段階においては、島根県庁の場合は、総務事務センターという組織と、出納局という組織が登場します。
以下、それぞれの組織の役割を紹介し、各課との関係を説明します。
2 総務事務センターと出納局の役割
【総務事務センター】
県庁の様々な総務事務の集中処理を行うために、設置された組織です。
予算の執行=支出事務においては、各課から提出される「予算執行の起案」をもとに、支出負担行為を起こし、支出を出納局に依頼します。
なお、島根県総務事務センターは、給与や旅費の支給も行っています。
この総務事務センターは、各県でも設置される事例が増加しているようです。
【出納局】
「出納」とは、金銭を支払ったり、もらったりといった行為を指す言葉のようです。「出納局」の仕事内容は、この言葉の通り、予算執行の最終判断や執行をすることです。
島根県では、各課が支出の起案を決裁し、総務事務センターが支出負担行為を起こした予算執行について、出納局が、最終的に支出の判断をし、執行する役割を果たします。
予算執行の際の、関係する組織の事務の流れを図示すると以下の通りです。
![](https://assets.st-note.com/img/1717328916473-8zestTnzow.jpg?width=800)
3 少し,どうかなと思う点
ここで、過去の投稿で紹介した、予算要求の際の事務の流れを紹介します。
要求するのは各課です。部内のとりまとめ課が中継し、財政課に要求し、財政課の査定を得て、予算となります。
![](https://assets.st-note.com/img/1717329145198-e5YWRc7RDe.jpg?width=800)
この二つを比べると、スタートは各課で一緒ですが、その後の流れは、別々のルートをたどります。
予算要求時に関わる組織は執行には関わりません。一方、予算執行時に関わる組織は要求時の検討内容の詳細は知りません。※重要案件の例外あり
このため、執行時においては、要求時の協議で「執行上考慮すべきこと、工夫すべきこと」として挙げられた事項がきちんと反映できているか、等のチェックが十分にされにくくなる可能性があります。
一方、総務事務センターの機能に照らし、事務の効率化(例えば、以前は執行時の中継もしていた、とりまとめ課の負担軽減)の効果は大きいです。
現状、どうかな、と思いつつも、「大丈夫」と判断できると思っています。ただ、何らか改善ができれば、より良いかも。
以上、一自治体の事例であり、特殊な内容だったかもしれませんが、もし参考になるようなら、参考にしてください。
最後に、今回の記事でも少し触れましたが、、、
公務員の仕事の中で、重要なもののひとつである、「予算編成(要求)」に関する概要をまとめた記事を書いています。こちらも参考にしてください。
https://note.com/ondakazuki/n/n2de78c5dced8
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