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未来日記の真骨頂

自力での婚活に拘った物語も最終話(と言っても4話)となった。
今回メインとなる未来日記は、婚活時から活用しており、男友達からは、"DEATH NOTEばりに怖い"と実現性の高さには定評がある、私の未来そのものである。


1話:人相の良い男との出会い
2話:彼女の座を獲得
3話:テンポよく恋人関係を発展

初旅行の帰り、バスで彼は熟睡していた。
一方の私は、もう彼と結婚しようと勝手に決めていたので、テンション高く、頭が冴えていた。
なんてったって、片道6時間の旅行だ。彼が寝ては暇で暇で仕方ない。

気分が良かったので、その頃始めていた『未来日記』を更新しようと思いついた。未来日記とは何ぞや。という方もいるだろう。

未来日記とは、将来こんな風になってほしいなという願望を、『すでに願いが叶った状態』で書いていく日記。否定文は使わないとよいらしい。


その時、更新した日記がこちら↓↓
ちょっぴり恥ずかしいが、そのままあげてみる。

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2018年2月1日に入籍する。
2018年7月1日に結婚式をあげる。

夢に日付を入れると、より実現しやすいというのを見たので、日付を入れた。何かの本かTVかの受け売りだ。
未来日記に初めて日付をいれたのだ。
結婚式まで終えて34歳でいられるギリギリのスケジュール。

だがここで、また致命的なミスを犯した。
私の戦略はミスが多い。戦略家にはなれそうもない。



未来の日付が近すぎた。

この時すでに11月上旬。

顔合わせなどをすると考慮すると、年末までに結婚が決まらなければ、間に合わないと焦った。
日付も練りに練って考えた日付だ。
日付を変える気は毛頭なかった。

私は占いやスピリチュアル的なことが好きで、結構気にする。入籍や結婚式といったハレの日は、お日柄を選びたかった。
特に一粒万倍日や天赦日といった開運日にしようと、その年の開運日をすべて調べた。


最初は「7月1日に入籍&結婚式をあげる」と書いていたのだが、7月って遠すぎるなと思って、入籍日は2月に書き換えた。

天赦日は四季ごとに1日しかないので、7月1日の前は2月しかなかった。入籍日は、半休を取れば手続きができそうだから平日で問題なし。

7月の結婚式は人気がなくなる月だし、7月1日は仏滅だった。おっ、仏滅だったら結婚式場も空いてるところがあるだろし、割引の可能性があるんじゃないだろうか。営業の血が騒いだ。(私、営業10数年やってるんです)

未来日記というより、目標にしてしまうくらい近い日付になったが、まぁやってみよう。と試す。



旅行を終えてから、2.3回デートした。
水族館とか紅葉狩りとか行って、もう行きたいところはあまりないな。早くプロポーズしてくれないかなと思ってた。
刻一刻と未来日記の入籍日が近づいてくるのだ。

12月中旬に初めてルミナリエを見に行った。
写真が趣味の自分にとって、行ってみたいイルミネーションだったが、独りでいくにはあまりに寂しい場所で、行ったことがなかった。
眩い光以上に、独りじゃないことが身に染みた。

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イルミネーションを見た後も、プロポーズはなかった。
よくよく考えれば、付き合い始めて2ケ月強、出会ってから10回も会っていない。
お見合いや結婚相談所などで出会ってないから誰からも急かされない。
今まで全部私からアプローチしている。などを加味すると、プロポーズされる要素はないのだが、その頃は、”早くプロポーズしてくんないかなぁ”と待ちわびていた。
私の辞書に「待つ」という言葉が誕生していた。

私は待っていた。
なんてたって、12月は最強イベントのクリスマスがある。"クリスマスに賭けよう"、そう誓った。


そして、すぐにクリスマスはやってきた。
オシャレなフレンチを食べ、夜景を見ながら散歩をして・・・クリスマスイベントはあっという間に終わった。正確には一つ驚きの事があったが、これは何かの機会があれば書くことにしよう。

気づけば12月25日の夜。

ホールケーキを食しながら、これはプロポーズされないなと気づいた。お正月ってプロポーズしないだろうし、このままだと日常が戻ってきてしまう。年末仕事は忙しく、会うこともできない。きっと次に会うのはお正月だ。

まずい、まずい・・・・どうしよう。

答えは一択。
自らプロポーズするしかない。



できればプロポーズしてもらいたかった。
未来日記にもそう書いた。
素敵なレストランや思い出の場所とやらでのプロポーズには憧れた。
だが、【プロポーズされる<2月1日に入籍する】 の方が圧倒的に大切だった。

チャンスは明日の朝。
彼は朝人間なので、夜より朝の方が頭が働いている。夜の約束は反故される可能性があるが、朝は大丈夫だろう。あとは私が頑張るだけ。ベッドに入って、なんて言おうか悩みに悩んだ。
あぁ、多くの男性陣はこんな思いをするんだろうな。
いつ、どこで、どんなシチュエーションで、どんな言葉をおくる?
もし断られたらどうしよう。断られるかもしれない恐怖は、きっと女性には分からないな。なんて、男性の気持ちを思いやった。

そして次の朝6時。
彼は目覚めていた。
断られる恐怖に怖気づかないよう、言葉を重く受け取られないよう、軽やかに声を出した。

「ねぇねぇ、提案があるんだけどさ」


精一杯の軽い口調。
彼が言った。

「ん?提案?好きにしたらいいよ、なんでもいい。」


思わぬひと言。
何もまだ提案してないのに、イイよというではないか。なんというチャンス。
実は、“結婚しよう”というつもりだったのだ。ストレートに。でも、彼が何も言う前から、好きにしたらいいというではないか。本当に好きにさせてくれるかどうかは定かではなかったが、賭けるしかなかった。

「ホント?じゃ、2018年2月1日に入籍しよっ♪」


日付を指定して、2019年以降の2月1日になることがないように正確に言った。すぐさま、

彼「あ、いいよ」

彼「えっ、2月1日?もうすぐじゃん?」

私「そう、すぐなんだけど、いい?」

「いいけど、欲しがってた婚約指輪もまだだし、お互いの家に挨拶とか、顔合わせとか結納とかっていいの?俺ら、実家どっちも遠いよ。しかも、そんな早くてご両親大丈夫なのかな」

彼の質問が、結婚をすること前提で動いていることを確認できて、心が躍っていた。

「あー、大丈夫大丈夫。2月1日までに週末4回あるから、お互いの家に挨拶いって、顔合わせしても3回で済むから間に合うよ~。あっ、結婚式は7月1日に挙げたいんだ。よろしくー。」

そう言って、お互い出社した。

仕事をしながら、本当に結婚できるのかどうか実感がなかった。もし、やっぱり無理って言われたらどうしよう。そんなことばかり考えてた。お昼休みに初めて彼から連絡がきた。

「上司に2月1日に結婚するから有給下さいって伝えたぞ。もう日にちもかえられないけどいいんだな。」

嬉しすぎて、会社でばんざいをした。
すぐに母に連絡。
「結婚決まったよー。ちょっと日程が早いから、急いで電話しちゃった。」というと、
「おめでとーーー♡えっ、早いって彼のお誕生日の1月○日?」

「いや、それだと顔合わせもできないじゃん。早すぎるでしょ」

この子に、この母ありだ。

34歳6ヶ月。こうして逆プロポーズに成功し、未来日記通りの日に入籍&結婚式を挙げた。

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ミッションコンプリート。

想像できる未来は叶いやすいというけれど、それは確かだろう。
なってほしくない未来を想像することはできても、こうなりたい。と言える未来は少ないはずだから。

未来日記を書くようになって、7割は未来を叶えられている。細かなことは叶わなくとも、絶対叶ってほしいものは、叶う。だから、できる限り詳細を描いてほしい。
書いただけで叶う。
とりあえず、一度お試し頂きたい日記だ。
スマホにメモで、お試し可能な代物。

最後に、未来の一つ。

2年後の今は4人家族に増え、一戸建てに引っ越し、4人で賑やかに暮らしているだろう。

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