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歩いて2分。映画『PERFECT DAYS』アートなトイレと感想と【恵比寿村ご近所散歩#6】 

惜しくもアカデミー賞を逃してしまった
『PERFECT DAYS』
役所広司さんが公共トイレ清掃員の役柄で、毎日の都会にある自然や生活の動きに、ささやかな幸せを感じる姿は、現代社会の中で、どのように生きていくかを問いかけている、考えさせられる映画です。

東京渋谷の「THE TOKYO TOILET」プロジェクトのトイレが、役所さん演じるトイレ清掃員の仕事場です。

日本酒バーの予定地からも近い、通称「タコ公園」(恵比寿東公園)のトイレも、このプロジェクトのトイレに選ばれており、「PERFECT DAYS」を見てきました。

一番始めに描かれるタコ公園のイカトイレ
役所さんが入ってくるアングルで

映画をどのように捉えるかは、それぞれなように、
人それぞれにある幸せを考えさせられる映画でした。

この映画で興味深かった演出として
『対比構造』
を随所に散りばめていて、その表現の一つ一つが、
全体として「それぞれ」にある大切さを感情の奥深くに蓄積されていくようで、
結果として、
「それぞれにあるPERFECT DAYS」
を伝えているように感じました。

僕が感じた対比構造はこんな感じ

光と影
アートとトイレ
ビルと木
高速道路と川
サラリーマンと清掃員
若者とシニア
車と自転車
金持ちと貧乏
16:9と4:3
大人と子ども
饒舌と無口
デジタル音楽とカセットテープ
高級車とミニバン

特に気になったのは、

「高速道路と川」

僕が時々日本橋でSUPをやっているから気になってしまったのもあると思います。

唐津でSUPを覚えて日本橋でSUPをする。
参勤交代SUP。

都内を流れる多くの川は、ビルが遮断し、
僕らの生活の流れから、見えない存在になりがちです。
でも、昔は、この川こそが物流の大動脈で、
名を馳せた武将は、川を中心とした土木に長けた人物だとも言えます。

江戸時代の物流の堀の川。
日本全国に広がっていった街道の起点。
オリンピック前の1962年に開通した首都高速。

この時代を超えた物流のインフラがクロスするのが、

『日本橋』

都会にある、ちょっとした自然のゆらぎに目を向けつつ、都会的な人工的な曲線を楽しむ。
このバランスを楽しむのが、
僕の『PERFECT DAYS』です。


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