SDGsと海藻の問題【おむすびからの学び教育。#12】
キレイが正義とも限らない。
でも、どうしたら良いのか分からない話。
観光産業と漁業の市場規模ってこんな状況です。
観光産業 漁業
28兆円 1兆5千億(2019年)
そして、資本主義経済が怖いのは、市場規模が大きいところに、価値観や投資が吸い寄せられていることです。
2020年くらいからニュースになっている
「キレイすぎる海、問題」
キレイな海のほうが、もちろんいい。
SDGs14の目標は「海の豊かさを守ろう」だ。
キレイは絶対正義!
だと思っていた。
きれいな海には、栄養塩やプランクトンが少なく、だからこそ、先までバッチリ見えるらしい。
海に詳しい方と話した時も、「落ち着いた海の時は、海がきれいに見えるかもしれないけど、魚は釣れない」とおっしゃっていた。
キレイすぎる海の問題はNHKでも特集されているが、最近までこの課題を知らなかった。。
「海の豊かさ」とは、どういう状態なのだろうか?
ここで、もう一度市場規模。
観光産業 漁業
28兆円 1兆5千億
(2019年)
海の豊かさの判断は、透明さの判断になりがちだ。
透明さは、映えを生み、映えは人を集める。
透明度の高い海は、キレイな魚が気持ちよく泳いでいて、人間の気持ちも良くなる。
でも、本当に魚は気持ちいいのか?
って考えたことは、無かったかも。
人間が考える気持ち良さを魚に押し付けていたのかも。
もう少し観光客を観察してみよう。
彼らは、きれいな海で夕日を眺めたり、
海水浴を楽しみにしているが、
それと同じように、「海の幸」を楽しみにしている。
ただ、きれいすぎる海には、魚は少ない。
栄養となるものが、その海にいないから。
ある市場調査で、こんなレポートが出ていた。
世界の海藻タンパク質市場が、
2022年から2031年までの収益は614.2百万米ドルから1,649.2百万米ドルに拡大するとされる予測である。
このレポートでは、こうも記述されている。
もちろん、ゴミが浮遊したり、汚れた海にしろ、
なんて話をしたいのではない。
いまある自然はあるがままの自然は少なく、
人間の活動に伴いつくりあげられてきた自然による生態系の部分が増えている。
その自然を使わせてもらい、今の食文化がある。
時代の変化に伴い、今までの選択を捨てることもあるだろう。でも、その選択を捨てるのか選ぶのかの議論をせずに、ただやみくもに、「キレイ」を求めすぎると、いつの間にか何かを失う可能性もあることがある。そんなことを少し頭に入れてSDGsは考えておくべきなんだろうな。
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