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そのサッカーを疑え!

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2019年7月の記事一覧

永木亮太に見るサイドバックと守備的MFの親和性

永木亮太に見るサイドバックと守備的MFの親和性

 怪我で戦列を離れていた内田篤人が4ヶ月ぶりに復帰するという。

 鹿島アントラーズの右サイドバック(SB)と言えば、一昨季(2017年シーズン)まで西大伍がスタメンを張っていた。Jリーグのベスト11にも選ばれる日本代表級の選手がいたにもかかわらず、鹿島は翌2018年、ドイツで長年プレーした内田篤人をチームに迎え入れ、西大伍と競わせた。

 西大伍は交代出場を含めて23試合に出場。内田篤人の12試

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日本サッカーに依然として蔓延る真ん中好きのパスワーク

日本サッカーに依然として蔓延る真ん中好きのパスワーク

 先日、埼玉スタジアムでバルセロナと対戦したチェルシー。試合には勝利を収めたが、かつてに比べ顔ぶれが地味になった印象だ。チャンピオンズリーグ(CL)優勝は、バルセロナには期待できてもチェルシーにはできそうもない。

 しかしそうした指摘は、CLに毎シーズン、ほんのわずかな人数しか送り込めていない日本人には分不相応と突っ込まれれば、黙るしかなくなる。

 その数日前、川崎フロンターレと対戦した一戦も

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誤審問題より憂いたくなる浦和レッズの寂しすぎるサッカー

誤審問題より憂いたくなる浦和レッズの寂しすぎるサッカー

 いま話題の誤審問題。去る土曜日、横浜国際日産スタジアムで行われた横浜Fマリノス対浦和レッズ戦で起きた横浜の2点目にまつわる問題だが、こう言ってはなんだが、これはありがちな誤審だ。他の原稿でも触れたが、かつてならばさほど大きな問題になっていなかったと思われる。

 VARという新しい判定システムの登場で、選手はもちろんメディアやファンまで、いまやすっかり判定にうるさくなった。検証したがり屋が増えて

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名波監督解任に思う。結果が出ない守備的サッカーほど哀れなものはない

名波監督解任に思う。結果が出ない守備的サッカーほど哀れなものはない

 ルイス・カレーラス(サガン鳥栖)、ヤン・ヨンソン(清水エスパルス)、フアン・マヌエル・リージョ(ヴィッセル神戸)に続き、監督の座を追われることになった名波浩(ジュビロ磐田)。他の3人と異なるのは日本人監督だということと、現役時代に有名選手だったことだ。

 日本のサッカーファンにはお馴染みだ。日本代表が1998年フランスW杯に念願の初出場を決めた時に、中田英寿とともに中心選手として活躍した日本サ

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