家族と精神障害14 大人になったきょうだい児が両親に望むこと

こんにちは。
今回は両親のことについて触れていきたいと思います。

　我が家の両親はもう6、7年くらい、離婚するしないの話をしています。
3年ほど前から母と姉、父で別居するようにもなりました。
そのずっと前から、私の大学の卒業式にも別々の新幹線で来るような感じではありましたが。
一番最初に離婚の話を聞いた時は私は慌てて地元に戻って、「落ち着いて良く話し合おう」みたいなことを言ってました。
ただ、時間が経つに連れて冷静になり、「私のことは全く気を遣わなくて良いので、2人がより幸せになれる方を選択して」と伝えました。
両親が一緒に住むことよりも、2人が気持ち良く過ごせる方が大事だなと気づきました。
歳も歳なので、周囲に気を遣わず本当に好きなように生きて欲しいなと思います。

　両親が離婚を検討するようになったことについては、姉のことが関係している部分とそうでない部分があるのかなと考えています。
関係していない部分は、完全に夫婦間の長年の鬱憤だったり、すれ違いが大きいんじゃないかなと傍から見ていて思います。
母がとりあえず距離を置きたいから別居したいと言い出し、父がそんなに俺のことが嫌なら離婚しようという話になり。あぁ、すれ違いという感じ。
なんだかんだ離婚しなくて、何でと聞いたら「寂しいじゃない」とか言っててもうよく分かりません笑
でももう夫婦間の問題なんで、2人で話し合ってくれれば良いと思ってます。

　私が少し気になるのは姉のことが関係しているのではないかと思う部分。とにかく姉のことは母が背負ってきたところがあり、母はそこに不満があるのだと思う。当時、父は完全なるブラック企業で働いていたので、弁明の余地があると私は思うけれど、母にそれを言っても一向に理解が得られない。。
　また、父はとにかく不用意な発言が多く、姉の地雷を踏むことも多かった。母が不在にしていた時に、父とのやり取りがきっかけで姉が人生で最大に症状が悪化したことがあった。何も知らない私が大学の夏休みに帰省した際に、姉に「ただいま」と声をかけるとその瞳に私のことは全く映っておらず、私が目の前にいることにも全く気付いていないようだった。あの姉が廃人みたいになってしまった頃のことは、もう10年くらい経つのに未だに脳裏に焼き付いている。この出来事は、父にとってもトラウマだったようで姉と2人にしないで欲しいと言うようになってしまった。
　父は元々かなりお喋りだったが、姉を怒らせないように姉の前ではあまり喋らなくなった。本当はそろそろ仕事をリタイアしたいと言いつつ、姉のことがあるので仕事を続けている。病院への送迎をしたり、病院の親向けのカウンセリングも両親で参加したりしている。十分やることをやっていると私は思うのだが、母も姉も父に感謝を示すことはあまりない。姉は病気の症状もあるが、「気持ち悪い」「親なら親らしくしろ」など父に対する暴言は目に余るものがある。
　つい先日、姉の症状が悪化して号泣しながら色んな「いのちの電話」に電話をかけまくるということがあった。その時、父が荷物を置きに来て、そんな姉の様子が目に入ったが「荷物置いとくね」と言ってそのまま帰ったらしい。後にこの行動に姉と母が大激怒する事態となった。父としては「何と声をかけていいか分からなかった」ということで、この言葉に嘘はないと思う。
　本当に対話が足りてないというか。どっちもどっちというか。家族ということで距離が近くなりすぎて、思いやりや感謝が持てなくなってしまうと、ベースの信頼関係が崩れているので何をやってもうまくいかない感じがする。

父は離婚して自由になりたいのかなと考えたりもした。私が父なら逃げ出したいくらい、母と姉は父に対して当たりが強いと思う。
私は精神障害の家族には、自分の人生を生きる権利や関わらない自由があると思う。
それは両親も例外ではなく。
親のどちらかが心の病気になってしまうくらいなら、その前に匙を投げてくれとも思っている。
誰かが助かっても、そのために誰かが犠牲になったら意味がないと思う。
仕事とは違うが、いるメンバーでできることをやって結果を受け入れるしかないとも思う。
親は親だからと無理をしても耐えようとするところがあるので、頼むから頑張り過ぎないでくれと声をかけ続けている。
姉が買い物依存症であることで、母が母の夢のために貯めていた貯金はどうなったのかすごく気にかかっていた。
先日、「あのお金は使わなくて良いよね？」と母から聞かれた。
私はあのお金はまだ残っていたのかと心からほっとした。
「頼むからあれだけは使わないでくれ」と言った。
色々あるが親は親なりに自分の人生を生きて欲しいなと思う。