嘘という妖怪
青春時代真っ盛りな時期からずーーっと気にしてきたことって何だろな、と考えてみると、「嘘」についてだった。
自分がつく嘘、他人がつく嘘。自他ともに嘘に傷つき、嘘で傷つけてきたような出来事がいくつもあったし、何より嘘はそこに関わるみんなが疲れる。
そして、妖怪を自由研究するようになってからは、嘘は疲れるだけでなく「憑かれる」ものだという説を持つようにもなった。
ツイッターでは「鬼の一種」と言ったけど、実際には、獣の類なんじゃないかと思っている。その姿かたちは、カワウソに酷似する。
もともとカワウソってのは、地域によっては「かぶそ」や「かわそ」と言われ、狸や狐のように、人を化かしては悪戯するような妖怪として伝承されてきた。
そう、化かすのだ。カワウソの親戚のようなもので、人の心を化かし、そのせいで本心とはズレた言動でまわりを化かそうとする。つまり、人間をカワウソ化させるように、嘘をつかせるように誘うのが「嘘」という妖怪である。
こいつに憑かれると、”嘘憑き”と呼ばれる。
ちなみに、カワウソは、漢字で書くと「獺」であり、「かわうそ」という読み方もできれば、「おそ」「うそ」とも読むことができる。
獺のような姿形をしており、人間の心を化かしては、その人の人生を悪戯する妖怪「嘘」。
そんなイメージを抱きながら、自分や他人が嘘をついてるなぁ、と思うときは、こいつが肩に乗っかってるんじゃないかと考えるようにしている。なぜ憑かれてしまっているのか、その原因/背景について一歩踏み込めたらいいかもしれない。立ち止まって振り返ってみる時間つくろうぜ、ってことで。あ、まずは嘘に憑かれてる自覚が大事なんだろうなぁ。
で、文章についても嘘はつきたくないや、と、頭では思うものの、やはり上手くはいかないもので、日々、原稿用紙とnoteに苦悩するのである。
Lesson880
書いて疲れる時は、どこか嘘をついている
おそらく、嘘に憑かれてるわ、おいら、オラヤ、アラヤ。
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