大見謝

鳥取大山を拠点に、編集者ときどきバーテンダー / 多世代探求塾「i school」- …

大見謝

鳥取大山を拠点に、編集者ときどきバーテンダー / 多世代探求塾「i school」- 本を借りられるコンビニ「fab box」- カフェバー「fab mix」 / 沖縄→東京⇆鳥取 / ハレよりもケ(日常)のことを気にしながら、ものを考えたり書いたり喋ったり / 社会人学生

メンバーシップに加入する

【1本400~2000字を、月5~10本配信】 「あの世とこの世」のように「都会と田舎」を行き来する編集者の、SNSでは書ききれない日々の生活や考察、ついSNSの建前で包み隠してしまう本音のぶちまけ、コンテンツの雑感などをぬるっとお届けします。 メンバーさんからの「こういうの書いてみて」があれば、なるべく投稿できればと。あと、そのうち、本や映画の感想戦、日々のモヤモヤの共有、ちょっとした企画づくりの場も+αでととのえられたらと作戦練ってます。 馬鹿にかまってください。

  • とりあえず

    ¥500 / 月
    初月無料

マガジン

  • ケケケの日記

    日記(のようなもの)

  • 書くか喋るか

    TENG(テン)の活動で考えたこと/感じたことを、書くか喋るかで記録してきます。

  • なんとか400

    なんとか400字ちょうどで書く、記録か記憶。

  • 猫とくらせば

    猫たち(たら、とび、よね、みそ、もず)と古民家で暮らしてます #NAWAFIVE

  • 書くこと

    書くこと/聞くこと/伝えることについて

最近の記事

アラマタの地

これだけ人がいるんだもん、そらぁ、物語もたくさん生まれるわな。  べつに酔っ払ってるわけじゃないのだけど、妙にしんみり感慨深い朝を迎えた。日曜日を経ての、月曜日。10時を過ぎた上野駅は、学生やビジネスマンよりもやや(外国人)観光客が多い印象を受ける。そんななか、右へ左へ、出たり入ったりを眺められるカフェに入って一息ついている。  行き交う人、その種類のバリエーション、そして、会話してる・するかもしれない人たちの関係性、そのもろもろを考えると、冒頭の「こんだけ人がい

    • 東京のほうが暑くて、寒い

       東京のほうが暑い。沖縄育ちのぼくはいつもそう感じている。  今日から一年振りに都内に滞在している。今回は、6日東京、1日広島に立ち寄り、また鳥取へ戻るルートを組んだ。  羽田空港は、心なしか人が多いように見えた。もう夏休みに入った子たちもいるのか、知り合いの子どものようにチケット取っちゃったから、終業式前にフライングしてるのか、家族旅行のようなグループが四方八方に確認できた。米子から同乗していて、機内じっとしてられず、前の席からときどきちょっかい出してきた男の子(まさに

      • フルチン文章

         「23:43」  時計を見ると、あら、もうこんな時間。週1回のカフェバー営業を終え、片付けをしてたら、おぉやべぇやべぇ、今日は思い付いたことを書き出す(曝け出す)ような書き方にするか、と気持ちを切り替えて、キーボートを打ち込む。  いつもであれば、ポメラで書き上げたものを、一度パソコンに読み込んで、コピペしてから、ちょっとだけ修正して公開まで辿り着くのだけど、こういうときは、パソコンに直接書いていく作戦をとっている。  過去何度も書いてるんだけど、ひたすら書くことだけ

        • もらったものは「形骸化」しやすい

           そのままの形を残して、受け継いでいく。  言葉としては綺麗で、聞こえが良いんだけど、「そのまま」をずっと続けていくのは、まあまあ難しい。特にプロダクトや仕組みを当初のまま残していくと、どこかズレが生じてくる。時代の流れによって、ものの価値やニーズも移ろうので、その移ろうものに合わせた変化が必要なときが訪れる。  一番大事なのは、そういった形式的な何かを守ることより、精神性を忘れない努めだったりする。受け継ぐ人がいれば、創始した人がいる。始めた人には、始めた人なりの考えや

        アラマタの地

        マガジン

        • ケケケの日記
          592本
        • 書くか喋るか
          38本
        • なんとか400
          61本
        • 猫とくらせば
          20本
        • 書くこと
          26本
        • なにかと800
          10本

        メンバー特典記事

          忘却ダウジング

           恥ずかしながら、忘れっぽい。その自覚をしたとき、最初は、妙なプライドか受け入れられず、そうじゃないフリをしていた時期もあった。  だけど、忘れるものは忘れるし、誰に対する見栄なのかもよくわからくなって、あきらめた。すると、合理的に対策を打つようになる。ものはよく無くすから、ボールペンなら予備をいつもストック、財布も年に1~2度なくすものだからいつ無くしても困らないように中身のカードやお金をいくつかに分散するようになる。  何かを無くしたとき(どこで無くしたかも記憶してい

          忘却ダウジング

          毛のみ毛のまま

           風呂上がりに幽霊のようになりたくて、髪を伸ばすことにした。  なるべく切らないように。そう決めたのは、去年のことだ。あれから半年以上が立つけど、「自分史上、一番長い」を更新続けている。  髪を切りに行くたびに、「テレビから飛び出すときの貞子くらい前髪が顔にかかるかんじにしたいんです」と意思を伝えるようにいしている。しかしまあ、これがなかなか厄介なのである。  「これ」とは「髪が長いこと」なのだけど、幽霊憧れ髪長ライフを決めるまでは、毎年、夏になると髪が「乾くの遅い」と

          毛のみ毛のまま

          毒か薬か

           まともな意識ではやっていられないことがある。  そんなときは、強いお酒を喉に押し込み、脳をバグらせんとする。どれくらいの意識の破壊されるかはわからないけど、失敗すればただ微睡むだけなので、そこそこのギャンブルではある。  手を付けなくちゃいけない作業にもかかわらず、一向に手を付けられない。そんな状況で、ただ酒を飲んで、眠りこけていては怒られるのは分かっている。そう未来予想はできていても、他の打開策が見つからないから、酒、なのだ。  酒を飲むと、よくもわるくも、自意識が

          毒か薬か

          ミミズは、かわいい

           帰路、ミミズが夏の日照りで乾ききった土の上で横たわっていた。かのように見えたが、のっそりしてるだけで、くねくねと体をゆらしながら前進している。パッと見た感じ、体長10センチは超える大きなミミズだ。車や自転車の出入りのあるこの場所で、淡淡と生を全うしている姿を目に焼き付けた。  うまく生き延びてくれ。力尽きて、息絶えちゃだめよ。    そう刹那的に願うけど、視界を地面から空に移し、歩き出せば、じんわりとした暑さに呑まれる。雨の翌日は蒸す、そして、虫があふれ出てくる。体感だけ

          ミミズは、かわいい

          きらいな人

           包み隠さずいえば、嫌いなやつなんていくらでもいる。何もしなくても街を歩けば、うじゃうじゃ湧いてくる。ぼくは器が小さい。  だから「嫌いな人なんて、そんなぁ、一人もいませんよ。いるわけないじゃないですかぁ」という人の反応を見ると、ケッと唾を吐きたくなる。そんなの嘘じゃん(もちろん、そう感じない人もいないわけでない)。  そもそもだ、好きな人の話はいいのに、嫌いな人の話をすると場の空気が澱むかんじが嫌いだ。   嫌いが人がいたとして、だからなんなんだ? べつに嫌いだろうが

          きらいな人

          印象の上書き保存

           悩みごとしかないのに、悩みごとがない人と思われてしまう。それも新たな悩みになる。  気丈で、そつなく、ロジカルに(あるいは、冷徹に)物事をこなすやつ。    不思議なんだけど、そういった印象をもたれがちだ。友人、同僚やお客さんなどいろんな人と深く話せる関係になった頃、相手からポロッとこぼれる言葉の蓄積が、先のイメージ像である。  「真逆の人間なんですけどねぇ」  臆病で気弱、不器用でだいたい最初から上手くできることなんてなく、感情と直感で突っ走って後からロジックの大切

          印象の上書き保存

        記事

          忘却ダウジング

           恥ずかしながら、忘れっぽい。その自覚をしたとき、最初は、妙なプライドか受け入れられず、そうじゃないフリをしていた時期もあった。  だけど、忘れるものは忘れるし、誰に対する見栄なのかもよくわからくなって、あきらめた。すると、合理的に対策を打つようになる。ものはよく無くすから、ボールペンなら予備をいつもストック、財布も年に1~2度なくすものだからいつ無くしても困らないように中身のカードやお金をいくつかに分散するようになる。  何かを無くしたとき(どこで無くしたかも記憶してい

          ¥500

          忘却ダウジング

          ¥500

          山と街のARメガネーーーアシリパから見える世界

           できることなら、多種多様のメガネをを切り替えるような生活をしたい。  「山」の生活をしたことがなければ、山はただの山にしか見えないという。つまり、山は「木や岩、あるいは緑や茶色の集合体」にしか見えない。そこにある動物の糞、獣道、旬の植物、地形の特異さなど山(の立地)によって異なる、生きとし生けるものの息づかいなどの細かな軌跡を見逃してしまう。  最近観始めたアニメ『ゴールデンカムイ』で、アイヌ族の少女アシリパは、山や森をよく観察し、何も知らないような人からすれば「ただの

          山と街のARメガネーーーアシリパから見える世界

          退化か、進化か

           お笑いの基本は、フリとオチ、という。だけど、このフリがすっ飛ばれそうになっているらしい。  今年4月から通っているエンタメ系学校の講義で、「フリが長くて待ってられない若者向けに、フリを極力省いたコントをつくる」という話が出てきた。  そこに「バナナが落ちている」というフリがあって、「バナナで滑ってこける」というオチがある。これはベタとも王道ともいえるフリオチだが、1分前後の(ショート)コントの中で一気にオチに向かっていく脚本をつくるらしい。その一例として、「取調室」など

          退化か、進化か

          結論だけじゃ、生きられない

           結論ファーストだけでもダメなのだ。色気を感じられない。  プレゼンや文章の練習をしていると「結論から話せ・書け」という文句によくぶつかる。そういうのを「結論ファースト」と言うらしい。  たしかに、普通に人と話してるときですら「前置きがかなり長いけど結局何が言いたい人なんだろう」と探る時間があったりするので、言わんとするコツというか法則は身に染みて理解できる。  どんなものも基本的にはケースバイケースで考えていきたい。けど、世の中が無駄を省いて省いて省きまくって、結論ば

          結論だけじゃ、生きられない

          怨恨としての場(づくり)の記録

           急速的に物事が進んでいくことに恐怖を感じるほうだ。  都会的な思考でいえば、何事もまずスピード、そこに高いクオリティが伴っていればベター。「ああすれば、こうなる」といった論理思考で、失敗のない、無駄を省いた効率主義で進めれば、そりゃあ風景はドラスティックに変わっていく。  だけど、そのスピードから振り落とされたものたちは「ダメ」の烙印が押されちゃったり、その変化にすぐについていけない周りの人たちの「?」を無視をしちゃって、「早い」ことでこぼれ落ちていくものの多いように思

          怨恨としての場(づくり)の記録

          気が抜けまくり

           ぼーっとしてたら、いつの間にか、一日が終えようとしてる。カフェバーfabmixの営業が22時半くらいに終わり、グラスを洗い、キッチンの片付けをしていたら、こんな時間だ。 お客さんがいて、どう過ごしてもらえるだろうか、前来たときはこういうお酒飲んだよな、だったら今日はこういうの提案してみようかな、このお客さんもいらしてるからこういう話題振ってみようかな、などの頭のごちゃごちゃタイムが終わり、いつの間にか、ぼーっと頭を休ませる時間になっていた。働く、休む、そのメリハリは大事だ

          気が抜けまくり

          へんなやつ×へんなやつ=ふつう

           「この群れの中にいると、へんなやつ、なんだよな、おれ」  そういう自覚はちゃんとある。自分の中では「ふつう」だと思ってることがことごとく「変わってる」とか「そういう人あんまりいないよね」という安易な言葉で片付けられてたことが死ぬほどあるから。その頻度が一定以上に達すると、「なるほど、この界隈で、こういう生活、こういう働き方をしてるのはマイノリティに属するんだな」と体感する。だから、周りから見た「へんなやつ」はとりあえず受け入れるようになる。だからといって、やはり言われて言

          へんなやつ×へんなやつ=ふつう

          #157【0から創るか、1から整えるか】 「単行本のPV/MVというプロモーション」 「『らーめん再遊記』から考える、クリエーターorアレンジャー」 「1億総クリエーター時代に子どもたちが受けるプレッシャー」 https://open.spotify.com/episode/5NFioZzK0PYhCZUQg5C3iJ?si=uHcuEFQLSnCb6Red08VVMA

          #157【0から創るか、1から整えるか】 「単行本のPV/MVというプロモーション」 「『らーめん再遊記』から考える、クリエーターorアレンジャー」 「1億総クリエーター時代に子どもたちが受けるプレッシャー」 https://open.spotify.com/episode/5NFioZzK0PYhCZUQg5C3iJ?si=uHcuEFQLSnCb6Red08VVMA

          #156【AI生成画像が溢れてきたnote】 「『なぎスケ』1話のみを観て」 「興味ない、から広げていかないと頭打ちになる年齢」 「AI生成画像まみれの、noteみんなのギャラリー」 「大衆性が増すと透明な川にも泥水がまざる」 https://open.spotify.com/episode/4iTxBgOwe78JGOB61bGEet?si=VK1_AqHYSSyVavETxo1grw

          #156【AI生成画像が溢れてきたnote】 「『なぎスケ』1話のみを観て」 「興味ない、から広げていかないと頭打ちになる年齢」 「AI生成画像まみれの、noteみんなのギャラリー」 「大衆性が増すと透明な川にも泥水がまざる」 https://open.spotify.com/episode/4iTxBgOwe78JGOB61bGEet?si=VK1_AqHYSSyVavETxo1grw

          おじさん見習い、35才の「上手くなる」

           歳を重ねるなか、失ってなくてよかったな、と思える感覚は、「上手くなっていくものが一つでも増えるとアがる」というやつ。  できなかったことが、たとえ牛歩のスピードでもできるようになっていく。その自身の変容自体を、ちょっとしたエンタメとして受け取れること。だいぶお金のかからない遊びを見つけたともいえる。  「うまく言えなかった早口言葉が言えるようになった」  「英語でRの発音がちょっとだけネイティブに近づいた?」  「包丁で氷を割るときのコツが掴めた」  「フライパン

          おじさん見習い、35才の「上手くなる」

          「緊急」とか「不要不急」とか「神」とか

           「緊急で回してます」  そういうツカミ、止めませんか。見かけるたびに、ふぅ……と息が漏れる。  YouTubeの一つのフォーマットになってるのかしら。最初のしゃべり出しが、「これ、緊急で(カメラ)回してます」。近年、そういう文句を使う人たちがやたらいるような気がしちゃって。いや、気のせいじゃないんだわ。  どれだけ緊急の生活を送っているのだろう。そう思って、少し動画を見進めてみると、いうほど緊急性の高い話はしていない。逆に、ほのぼのしていたりときさえある。  ははぁ

          「緊急」とか「不要不急」とか「神」とか

          毛のみ毛のまま

           風呂上がりに幽霊のようになりたくて、髪を伸ばすことにした。  なるべく切らないように。そう決めたのは、去年のことだ。あれから半年以上が立つけど、「自分史上、一番長い」を更新続けている。  髪を切りに行くたびに、「テレビから飛び出すときの貞子くらい前髪が顔にかかるかんじにしたいんです」と意思を伝えるようにいしている。しかしまあ、これがなかなか厄介なのである。  「これ」とは「髪が長いこと」なのだけど、幽霊憧れ髪長ライフを決めるまでは、毎年、夏になると髪が「乾くの遅い」と

          毛のみ毛のまま