見出し画像

「それが、のちのーーである」って出会い

「出会い」って全部キセキだと思うんだけど、
なかでも、しびれるのが、
あるいっとき、たまたま関わった人が、「のちのーーーだった」ってやつ。
フォレスト・ガンプの家に泊まりに来た、ギター好きなお兄さんが
後のエルビス・プレスリーだった、とか。

私にも、ある。そういう、ミラクルな一期一会が。

時のひと。
留学先で出会った日本人の好青年、Y君

学生時代、短期留学していた米国で仲良くなったY君。
とてもやさしく気立ての良い好青年で、
お互い帰国してからもしばらく文通していた。
いつのまにか途切れて、数年が経ったある日。
とある国で拉致された人が、無事解放されたニュースが報じられた。
拍手のなか、家族として、お礼と喜びを伝えていた好青年。
それがY君だった。
あのとき、まさか、そんなことに巻き込まれるとは思ってなかったよね。

玉の輿を逃した?
LAのホテルで出会った、南アフリカの男性

LAのホテル前で、緑のチェック柄の、派手なスーツを着た
南アフリカの男性に話しかけられた。
ミスター緑チェックは
「日本は南アを支援をしてくれてとても有難い。マンデラもとても喜んでいる」と話しだした。
「地域開発のシゴトをしている」と、名刺と、なぜか高そうなファイルの資料をくれ、重要なサミットがあってここにきていることなど、いろんな話をしてくれた。
最後に「今日これからサミットのパーティーがあるから一緒に行かないか?」と。
メキシコ帰りで、メキシコハットをかぶっている私なんぞに。
とっても、あやしい!!(私も)
メルアドを交換しようと言われたけど、詐欺にでもあったらタイヘンと、教えずに退散した。
後からネット検索してみたら・・・
ミスター緑チェックが、マンデラと一緒に出てる記事や写真がたくさん。
まさかのホンモノの側近!!
玉の輿を逃したか。

電車の中で出会った
日系カナダ人3世のテッドさん

その日は、会社の近くで、トイレットペーパーが激安だった。
シゴト後、後輩と二人、トイレットペーパーを両手に抱え、
日本橋のビル街を駆け抜けて終電に滑り込んだ。
母に「でかした」と言われたい一心で。
お互いの姿にゲラゲラ笑う私たちに、
「楽しそうだね」と話しかけてきたのが、日系カナダ人のテッドさん。
意気投合して電車の中で話しているうちに、
実は彼は作家で、大戦中、カナダで活躍していた日系人の野球チームの本を書いているとのこと。
「いつか映画にしたい」と語ってくれた。
その後、本の感想を送ったりして何度かラリーさせてもらった。

数年後、本屋さんのポスターで、彼の名前を発見。
映画化決定「バンクーバーの朝日」 主演:妻夫木くん 原作:テッドさん
…夢、叶えられたんですね!!!

一期一会。
誰かのドラマチックな人生の、端役として

みんな、ドラマチックな人生を送ってるよなぁ。
そんな誰かのドラマチックな道のりと、
私の道が偶然まじわったその瞬間。
私は、超端役だけど、誰かのドラマチックな人生に参加している。

そこから連絡をしてまた会ったりするわけでもなく、一期一会。
私は、いつも遠いところから、
「へぇーよかったねー」「あの人も頑張ったのねー」って思ってる。
本人は、私が今ここで、そんなふうに思ってるとは想像もしないだろう。

私も、いつかは主役として、誰かを
「あぁ、あの人が!」って驚かせられるくらいの、なにかができたらいいな。
願わくば、事件に巻き込まれた系ではなく。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?