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脱出

「機動戦士ガンダム最終話のタイトル」をあえてつけたのではない。
いま、住んでいる場所から脱出する時期に来ているから、
このタイトルをつけたに過ぎないのだ。

昨夜、住人の中で管理人から「困ったことがあったら、その人に相談しろ」と言われた女性が、部屋を訪れた。
訪れた目的は、ボクが部屋の扉に張り出した「その女性からのメッセージ」を、取り外してほしいということを言うためだった。

ボクは「いやだ」と言い、即座に扉を閉めた。


管理人に困ったことがあったら彼女に相談しろと言われたから相談しても、問題は解決しないどころか、ますますひどい結果に結びついていったのだ。
「たばこの吸殻が落ちている」ことを相談すると、次の日には吸殻の本数が増えている、といった具合に・・・


それ以外でも、5階の住人の娘(保育園児)が、近所の子供たちと、ボクの部屋の外壁に向けて大きな石を投げつけることを訴えても、それも解決することもなかったし、保育園児の親から敵対視されるようになった。
一ヶ月に一度、集合住宅の住人たちが集まって掃除をするときにも、その女性ともう一人の男性は「そろそろ許してやるか!」などと、誰か(ボク)にむけて言い放っていたし、入居当時から、ボクを特別視していたようだった。

ボクは身寄りもいなくて、友達も引っ越したら去っていった障害者である。
孤独なボクは、ここの生活には耐えられなかったのだが、お金がないゆえに出て行くことすら間々ならない状況だった。

父が引越し準備中に倒れて頚椎を損傷したことは、最悪の事態に繋がった。
父の入院費で、父の収入がすべて飛んでいったから、わずかしかもらえなかった引越し準備金とボクの障害年金では暮らしていけなかったのだ。

管理人はそれをどこかで聞いたのか「早く生活保護でも受ければいいじゃないか!」と罵ったくらいだ。管理人は入居時に、家賃を五千円もあげたし、そのときに「ここは、子供がうるさい」と言ったが、その後になって中学生・高校生が部屋を覗いて「嫌がらせ」とも取れるコメントを残していく事が続いたが、そいつらのことが管理人の言う「子供」であることに気づいたのは、時間が相当経過したあとのことだった。

前にボクの部屋に住んでいた人が、鍵も渡さずに出て行ったことは、違う管理人が「ぼやいて」居たけれど、理由がようやく理解できたのである。
4階に来た人も、三日で出て行ったのはやはり嫌がらせによるものだろう。


ここは弱者に対しては厳しく、強者には逆らわないという「ハイエナ」のようなやつが多くすむような場所なのであった。
群れを成し、一人では何もでいないという最低な人間たちだ。


「それなら一刻も早く、ここを出よう」
そう思って就職活動をしても、邪魔ばかりされて思うようには進められず、いまに至っているのだが、それでもボクのことを応援する人もあらわれたから、頑張ってここを出て行こうとしているのだ。


いままでは、自分の意見を言うことを控えていたけれど、それだとますます事態は悪化するとわかったから、本音を言うようになったし、いままでやられたことに対する復讐もするようになった。その手始めが冒頭で書いたことに繋がったのである。

周りの人間も巻き込んで、さんざんボクに嫌がらせをしてきた張本人が、ボクに謝りもせず自分勝手なことを言っても、許すつもりはない。
ボクが長きに渡り苦しんだ思いの何分の一にしか過ぎないことで騒ぐな。
お金をもってこいよ、ボクが渡したものを他人に渡したのなら、その分の。

出て行くから、それまでにいままでの復習はさせてもらうつもりだからね。
ボクを見誤ったことを、後悔させてやるからね。
それをしてから、脱出するからね。


「コアファイター」には乗れないけど、遠くまで行こう。
「ハイエナ」のいない平和な街まで・・・。


「ララァ」は、そこにいるのだろうか?

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ブルーライト浴びすぎてないですか? ファミコン1日1時間、パソコン1日好きなだけといいます。 そんなに書けないけど・・・また読んでください。