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決算手続き

さて、ここまで期中におこなわれる具体的な仕訳についてベンキョーしてきました。事例がたくさん出てきたのでお腹いっぱいになっている方がほとんどだと思います。ですが、簿記最大のクライマックスはここからです(笑)。一緒に見ていきましょう。

簿記は、会計期間を区切ることでの経営成績や財政状態を明らかにします。もう少し詳しくいうと、期中に記録した経営活動を期末に整理帳簿を締め切ったあと、損益計算書と貸借対照表を作成することで1年間の経営成績や期末時点での会社の財政状態を知ることができるということです。この手続きのことを決算(けっさん)といいます。

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もう少し具体的にいうと、まず残高試算表を作成します。特に、決算手続きの前に作成する残高試算表のことを①決算整理前残高試算表(けっさんせいりまえざんだかしさんひょう)といいます。

これを作成したあと、②実地棚卸(じっちたなおろし)という商品などの実際の在庫数量を確認する作業をおこないます。

その後、③決算整理仕訳(けっさんせいりしわけ)とよばれる財務諸表を正しく作成するための仕訳をおこないます。

これは、決算のときにだけおこなう処理や当期以外の処理が含まれているときの調整のための仕訳のことでして、取引の仕訳ではないというところが特徴です。また、このような正しい財務諸表のための調整が必要な項目のことを決算整理事項(けっさんせいりじこう)といいます。

決算整理仕訳のあとは、それらを④総勘定元帳に転記します。またそのあと、⑤決算整理後残高試算表(けっさんせいりござんだかしさんひょう)を作成し、⑥仕訳帳総勘定元帳締切ります。そして最後に、⑦損益計算書貸借対照表作成します。

はぁ、説明が長い。決算にやること多すぎです。

決算の手続きをまとめるとこんな感じ。↓↓↓

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会社によっては、上記手続きのほかに、精算表(せいさんひょう)を作成することがあります。精算表は、正式な手続き書類ではなく社内資料です。決算整理前残高試算表・決算整理仕訳・損益計算書・貸借対照表一覧にしたものなので、決算全体をひと目で確認することができとても便利です。

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さて。
まずは、決算整理事項についてひとつずつ確認をしていきます。たくさんの項目がありますが、実はいくつかはすでにベンキョー済みです。

現金過不足の精算
売上原価の算定
固定資産の減価償却
切手や収入印紙の貯蔵品への振替
訂正仕訳
消費税の計上
法人税等の計上
損益振替と資本振替

かなりベンキョーしてますね。
残りの決算整理事項は、以下のとおりです。

・当座借越の計上
・貸倒引当金の設定
・経過勘定の計上

検定試験での決算にまつわる配点は、35点(第3問)もあります。もうこれだけで決算がどれだけ重要なのか?ということが分かりますが、最後まで気を抜かずしっかりとベンキョーしていきましょう。

今回はここまで。
ではまた。

◎次の記事◎


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